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サバイバル宗教論 の商品レビュー

3.6

25件のお客様レビュー

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2015/03/29

『国家は悪である。この国家を以って資本の悪を制すると。労働者は怠けることがあるので、雇用は確保するけれどもストライキは禁止する。国家が間に立つことによって全体の調整をして国を束ねる。 この束ねるというのがイタリア語の「ファシオ」なんです。ファシオは日本語に訳すと「きずな」という...

『国家は悪である。この国家を以って資本の悪を制すると。労働者は怠けることがあるので、雇用は確保するけれどもストライキは禁止する。国家が間に立つことによって全体の調整をして国を束ねる。 この束ねるというのがイタリア語の「ファシオ」なんです。ファシオは日本語に訳すと「きずな」という意味です。「きずな」というのはファシズムです。 「日本人のきずなをつくっていく」ということは、「日本人を束ねていく」ということで、それが知らず知らずのうちにファシズムの罠にはまっていくことになるのです。 国家の上からの「きずな」、ばらばらの人間をあるときにまとめるという「きずな」は、内側にいる人にとってはいいのですが、反動的に外側を必ずつくり出します。非国民をつくるんです。』 う〜ん。深いなぁ。 佐藤優の作品は気になってるから、これからちょびちょび読んでこ。

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2015/03/10

キリスト教徒の佐藤氏が、仏教僧に語った内容。 宗教の本を読んだことなかったので、難しかった。まだまだ読み手として、佐藤氏を読むには力不足。

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2015/01/10

面白かったけど、難しい! すごい知識量。 すご過ぎで割と話についていけない。 ひとつひとつのエピソードは面白いんだけど、読み終わってこの本が言わんとしたところを要約してしゃべれと言われたらムリ。

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2014/12/10

本書は、前科一犯・キリスト教徒・同志社大学の神学部出身の佐藤優が、主に相国寺派の僧侶を対照した4回の連続講義をまとめたもの。僧侶を相手に、キリスト教徒であり、神学部出身であり、外交官でインテリジェンスの専門家であった佐藤優が、国家とか国際政治とか民族とか沖縄とかについて、宗教との...

本書は、前科一犯・キリスト教徒・同志社大学の神学部出身の佐藤優が、主に相国寺派の僧侶を対照した4回の連続講義をまとめたもの。僧侶を相手に、キリスト教徒であり、神学部出身であり、外交官でインテリジェンスの専門家であった佐藤優が、国家とか国際政治とか民族とか沖縄とかについて、宗教との関係の重要性を強調しつつ講義して、最後には質疑応答をしています。宗教自体について語っている部分はどちらかといえば少なく、やはり国際政治の話が多いから、サバイバル宗教論という題名はどうかと思うけど、国際政治を読み解く上で宗教の理解が重要であるのは良く分かる。また、国家と個人の関係、民主主義とファシズムの関係の話し、中間団体としての宗教の重要性のような議論も面白かった。

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2014/09/13

騙されずに自分で判断ができるようになるために勉強する。 語学というのは非常に時間がかかるもの。 パキスタンのような貧しい国が核兵器の開発ができるのはサウジアラビアが支援しているから。サウジアラビアはパキスタンの核兵器のオーナー。 アメリカはロマン主義を体験していない、その時期にフ...

騙されずに自分で判断ができるようになるために勉強する。 語学というのは非常に時間がかかるもの。 パキスタンのような貧しい国が核兵器の開発ができるのはサウジアラビアが支援しているから。サウジアラビアはパキスタンの核兵器のオーナー。 アメリカはロマン主義を体験していない、その時期にフロンティア開発をしていた。だから合理主義の精神のまま21世紀を迎えてしまった。だから出世とか金儲けにしか興味がない。 ユダヤ教の典型的なカバラの思想は闇の部分を見つめる思想。必ず瞑想をする。 イスラエルは自分の国を守るだけではなく世界中に離散しているユダヤ人の利益も代表している。 政治学はソ連にはなかった。政治というものが独立しているというのは幻想であり、政治は経済や社会の構造によって規定されれっるおいうイデオロギーだったから。 産業社会の特徴とは文字が読めること。

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2014/09/10

【世界は宗教によって動いている】宗教を知ることは単なる教養ではない。世界を生き抜くために必要な智慧である。民族と国家の根底にある宗教の意味を解き明かす。

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2014/07/13

佐藤優さんのアナキズム的な思考がよく表れている。宗教という信仰としてあるはずのものと社会主義という利他的で相互扶助的な精神的な姿勢がよくかみあう主題だったのだろう。こういった信仰と精神的姿勢はフロイトに言わせれば高度なものであり信仰というものがけっして侮れないものであり救済と希望...

佐藤優さんのアナキズム的な思考がよく表れている。宗教という信仰としてあるはずのものと社会主義という利他的で相互扶助的な精神的な姿勢がよくかみあう主題だったのだろう。こういった信仰と精神的姿勢はフロイトに言わせれば高度なものであり信仰というものがけっして侮れないものであり救済と希望がそこにあるのだろうと僕も思う。 カール・ポランニーによればファシズムとは社会主義の否定としての社会であるという。佐藤優さんが懸念されているファシズムが絆というもの民主主義というものから出てくるというのは社会主義の否定から絆を形成しようとする国家民主主義又は国家社会主義というものを連想させる。震災後絆という言葉が多く聞かれるがそれがファシズムと繋がる危険はかなりあると思う。 社会主義の回復とは信仰である。

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2014/07/03

キリスト教徒の筆者が仏教団体に向けて、世界情勢の打開策案を、宗教・歴史の面から提示した講演録。筆者の豊富な知識・思想が、日々”当たり前”であるかの見方に別の考え方を提示してくれる。

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2014/06/30

キリスト教は仏教に勝てない。仏教、儒教、神道の相互触発の中でしか日本のキリスト教は理解できない。だから土着する必要がある。死者に関わる葬式仏教は強い。キリスト教はいかがわしい。等々、多少キリスト教を卑下する内容になっている。僧侶相手の講演録なので、サービス精神もあるのだろうが。 ...

キリスト教は仏教に勝てない。仏教、儒教、神道の相互触発の中でしか日本のキリスト教は理解できない。だから土着する必要がある。死者に関わる葬式仏教は強い。キリスト教はいかがわしい。等々、多少キリスト教を卑下する内容になっている。僧侶相手の講演録なので、サービス精神もあるのだろうが。 宗教のみならず、国家・社会・民族・歴史等々話が幅広く展開。講演録なので話が飛ぶし雑談的な話も多く、全体的にまとまりはないのだが、読みやすいしこれはこれでいいような。沖縄独立論、アメリカは神は認めるがイエス・キリストを認めていない、フィンランドのような高福祉国家は監視国家という話は興味深い。 中間団体こそが民主主義の砦であり、今までは企業がその役割を果たしてきたがもはや限界にきている。その役割を宗教が担えるか否かが今後の課題だろうか。自由主義とファシズムは対立するが、民主主義と独裁は矛盾しないので、中間団体の弱体化が結果ファシズムに繋がっていくのだろう。そこは警戒していかなければならない。

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2014/06/18

佐藤優氏が、相国寺の僧侶100名に連続講義で、現下の機器に対する克服の処方箋という内容で抗議した内容の新書版である。 内容は、1講 キリスト教、イスラム教、仏教、2講 救われるとは何か 3講 宗教から民族が見える(宗教と民族) 4講 すべては死から見える(宗教と国家) の4回分...

佐藤優氏が、相国寺の僧侶100名に連続講義で、現下の機器に対する克服の処方箋という内容で抗議した内容の新書版である。 内容は、1講 キリスト教、イスラム教、仏教、2講 救われるとは何か 3講 宗教から民族が見える(宗教と民族) 4講 すべては死から見える(宗教と国家) の4回分である。内容は今までの佐藤氏の著作を読んでみればおなじみの論理や知識が多く出ていると思う。キーワードだけ挙げれば、 母親の沖縄戦の意味、父親の死に臨んで、日本キリスト教、一神教と多神教の違いの本質、イスラエルの本質、イスラム圏の本質、悪の存在、チェコスロバキアの分裂、フス、フロマートカ、フョドーロフと宇宙開発、多民族、多民族国家、沖縄の琉球王国の歴史、ゲルナーのナショナリズム論、貨幣論(マルクス)、定住革命、福祉国家=警察国家、法の精神 佐藤氏の今までの著書で出ている言葉や事例も多かったが、新たに出てきた事例もあったので読んでよかったと思う。佐藤氏の著作の中では、NHK出版の「国家論」が一番内容的には近いのかもしれない。

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