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カササギたちの四季 の商品レビュー

3.3

103件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    30

  3. 3つ

    53

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    0

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2016/11/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

四季のタイトル通り春夏秋冬の4つの短編を収録。名探偵役が謎を見つけ、解決するという常道に対して、名探偵役は間違った推理を行うが、ワトソン役がその推理を「真実」にするという趣向を凝らしているのが特徴的。この設定だけ見ると非常に魅力的なのだが、如何せん、それぞれの謎自体が微妙で、どうにも歯がゆい。ワトソン役である日暮の動機についても、少々弱い点があり、名探偵たる華沙々木も推理狂な訳でもなく、人情に溢れる部分があったりと、どうにも突き抜けるところがない。最終話のようにむしろ下手な工作などがない方が読み応えがあったというのが皮肉。決して面白くない訳ではないのだが、何だか残念だなぁ、と思ってしまうのだった。

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2016/05/23

リサイクルショップ・カササギを舞台にしている春、夏、秋、冬と4つの季節の連作短編。店長の華沙々木と店員の日暮は学生時代の友人で一緒に生活もしているというと、しをんさんの「まほろ駅前~」を連想するけど、変人としてのベクトルが違うから似ている印象はなかった。いつも間違った推理をする華...

リサイクルショップ・カササギを舞台にしている春、夏、秋、冬と4つの季節の連作短編。店長の華沙々木と店員の日暮は学生時代の友人で一緒に生活もしているというと、しをんさんの「まほろ駅前~」を連想するけど、変人としてのベクトルが違うから似ている印象はなかった。いつも間違った推理をする華沙々木と、華沙々木を慕っている菜美のために華沙々木のフォローをする日暮、主な登場人物のキャラがちょっと薄いかな。最後に大きな仕掛けでも隠されているのかと期待してみたけど、道尾さんにしてはライトなミステリーのままでした。

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2016/05/16

連作短編集。 リサイクルショップの店長と副店長と、店に入り浸る女子中学生が遭遇する4つの事件。 自称名探偵である店長の迷推理で、事件の真実は全く別の方向へねじまげられる。 全く見当違いな推理をしているのに、周りの手助けによって真実のように披露でき、自分の頭脳を信じて疑わない・...

連作短編集。 リサイクルショップの店長と副店長と、店に入り浸る女子中学生が遭遇する4つの事件。 自称名探偵である店長の迷推理で、事件の真実は全く別の方向へねじまげられる。 全く見当違いな推理をしているのに、周りの手助けによって真実のように披露でき、自分の頭脳を信じて疑わない・・・なんともおめでたい店長カササギ。 そのキャラクターがどうしても好きになれず、なんだかもやっとするまま読み終わりました。 ただ、やっぱり道尾さんの作品。 ひとつの事件にふたつの顔を作るところや、その伏線、ストーリーの展開などは、とても楽しめました。

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2016/02/27

久々に道尾作品。さっぱりした感じで読みやすい。解説もなかなか。れんじょうみきひこの名前をだすあたりが。そんなんで、星4つ

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2015/11/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ミステリー小説としても完成度が高い。また、華沙々木の妙にハズれた推理を見事にリペアする日暮の手際の良さや単純な推理力も魅力。道尾秀介氏の温かく、寂しくもなる作品。

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2015/06/22

道尾氏による連作ミステリ。 青春要素を取り入れ、毎話二段階でのオチをつけ、と、かなり明快で親しみ易く楽しみ易い作品。 ではあるが、ライト過ぎる。 正直、同じようなパターンであれば、もっと面白い作品がたくさんある。中高生向け、といったところか。 期待したからこそ、結構残念だった。 ...

道尾氏による連作ミステリ。 青春要素を取り入れ、毎話二段階でのオチをつけ、と、かなり明快で親しみ易く楽しみ易い作品。 ではあるが、ライト過ぎる。 正直、同じようなパターンであれば、もっと面白い作品がたくさんある。中高生向け、といったところか。 期待したからこそ、結構残念だった。 2

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2015/05/24

中編4つです。ちょっとした事件をもとに、その背後にある人間の抱えているそれぞれの歴史を描いています。コメディチックな書き方なので、その分人のもつ歴史とギャップが鮮明になっています。

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2015/04/08

久しぶりの道尾作品、短編集。いわゆる日常の謎にカテゴライズされると思う。しかしながらさすが道尾作品、またけったいなというか、めんどくせーというか、独特のプロットで読ませてくれる。 リサイクルショップの経営者カササギとリペア担当日暮、そして中学生の少女菜美の3人が事件に巻き込ま...

久しぶりの道尾作品、短編集。いわゆる日常の謎にカテゴライズされると思う。しかしながらさすが道尾作品、またけったいなというか、めんどくせーというか、独特のプロットで読ませてくれる。 リサイクルショップの経営者カササギとリペア担当日暮、そして中学生の少女菜美の3人が事件に巻き込まれていく、というかカササギが進んで巻き込まれに行く、というのが流れ、で名探偵気取りのカササギは鋭いのかピントずれまくりなのか判別できない推理の上に真相を明かしてみせる…のだが、本当の真相は別の位相にあり、影の探偵日暮が真相究明と、カササギ用の真相お膳立てを並行して行うのである。日暮さんくたびれるよな~同情する。 その心は少女菜美にとってカササギは名探偵であるべし、なる理由があるらしい。このプロットを思いついただけで道尾氏は日暮同様疲れてしまったか? 長編におけるどんでん返しの妙を、普遍と感じてしまう読者には物足りないのではないか?そこそこよく出来てるとは思うものの、道尾氏に期待するハードルは高いのだ。自分はそれにプラスで連城作品の短編を読んだばかりなのだ。 シリーズ化されるのだろうか?その前に映像化されそうかも?とも感じた。イケメン二人に美少女一人の組み合わせ、たくさんありそうだ。

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2015/04/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

連作短編集。 華沙々木丈助、日暮正生、南見菜美の3人が主役として日常の謎を解いていく。 華沙々木、日暮はリサイクルショップを営み、そこへ中学生の南見が遊びに来ているのが舞台設定。 なぜ南見がそこへ出入りするようになったのかは、3番目の短編(秋)で明かされる。 本の題名がカササギとつくので、華沙々木が主役と思ってしまうが、華沙々木は推理し自分が探偵やくをしようとするが、真相には至らず日暮が蔭でその推理を支え、真相を解明する。 ただ、南見に気を使い、華沙々木の推理を否定せず華沙々木をヒーローにするのだが、南見も日暮がフォローをしていることに気づいていたようなニュアンスが出てくる。

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2015/02/27

季節毎に四つの短編で一冊の本となっていますが、基本的にどの短編でも名探偵?が事件を解決し、その解決の真相を更に解きほぐすという設定となっています。探偵役が本当は二人いるという二重底の話になっているけど、ホントに謎なのは彼女が真相をどこまで知っているのかという事かも知れませんね。で...

季節毎に四つの短編で一冊の本となっていますが、基本的にどの短編でも名探偵?が事件を解決し、その解決の真相を更に解きほぐすという設定となっています。探偵役が本当は二人いるという二重底の話になっているけど、ホントに謎なのは彼女が真相をどこまで知っているのかという事かも知れませんね。で、真の謎はリサイクルショップでよく食べていけるなぁって事かも。

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