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カササギたちの四季 の商品レビュー

3.3

103件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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  4. 2つ

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2020/02/15

短編連作ミステリー コメディタッチのライトなミステリーです 四季ということで、四作から構成されています。 すべての物語で、リサイクルショップの店長カササギと売れない品物ばかりを引き取ってきてしまう日暮、店に入りびたりの中学生菜美の3人が絡みます。 店長カササギがなにかと探偵気取...

短編連作ミステリー コメディタッチのライトなミステリーです 四季ということで、四作から構成されています。 すべての物語で、リサイクルショップの店長カササギと売れない品物ばかりを引き取ってきてしまう日暮、店に入りびたりの中学生菜美の3人が絡みます。 店長カササギがなにかと探偵気取りで謎を解き明かしますが、内容は頓珍漢で、実際には日暮が陰でフォローして真実を明らかにする構成。 一つの物語で二重に楽しめるようになっています(笑) 春ー鵲(かささぎ)の橋 ブロンズ像をめぐる謎の解決。倉庫の中のブロンズ像でボヤ。誰が火をつけたのか?その真相は?という展開 カササギの推理と日暮の真実 夏ー蜩(ひぐらし)の川 女性の弟子がいる木工職人の家へ中古家具を届けに行くと破損された木材と脅迫メッセージ。 誰がそんなことを?その真相は? カササギの推理に対して明らかになる真実 秋ー南の絆 カササギたちと菜美の出会いのエピソード。 菜美の家の家具を引き取りに行くと、猫が行方不明に。 なぜ猫がいなくなったのか? 冬ー橘(たちばな)の寺 日暮に高値でものを引き取らせていた和尚に呼ばれ、その寺で起きた出来事。その夜、泥棒が入り、和尚の大切にしていた貯金箱が破壊される。 なぜ、だれが、それを壊したのか? 相変わらずのカササギの頓珍漢な推理に対して、日暮が明らかにする真相。そこには、あたたかな親子愛がありました。 殺人も起きることなく、重いヒューマンドラマがあるわけでもなく、ライトな、そして、ほっこりするような、謎解き物語。 単純に楽しめます。

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2019/06/14

優しい連作短編集でした。この小さな人間関係の中に実はたくさん嘘が詰まっていたりするのですが、それが切なさではなく優しい読後感を作り出してしまうのが不思議ですごいと思います。毎回の在庫商品の列記に道尾さんが楽しんでいるのが伝わってきます。三人それぞれのキャラが良かったのはもちろん、...

優しい連作短編集でした。この小さな人間関係の中に実はたくさん嘘が詰まっていたりするのですが、それが切なさではなく優しい読後感を作り出してしまうのが不思議ですごいと思います。毎回の在庫商品の列記に道尾さんが楽しんでいるのが伝わってきます。三人それぞれのキャラが良かったのはもちろん、全編通して出てきた住職がいい味を出してました。最初の強欲なところも楽しかったのですが、最終話で「泣くな」と叱責するところ、そして蜜柑の接ぎ木の話はとても良かったです。それにしても道尾さんはいろいろな引き出しをお持ちで驚きます。

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2018/12/24

軽い乗りの探偵物のような話だが、どうも人情話にもって行こうとするところが鼻につく。あまり好きではない。

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2018/09/03

2018年、21冊目は、ライト感覚(という噂の)ミステリ調の、道尾秀介。 リサイクルショップ・カササギを舞台に、店長、華沙々木、副店長、日暮、入り浸る女子中学生、南見の周りに起こった四つの事件。探偵気取りの華沙々木が事件を解決して行くが、真相は……。四季を追いながら展開される、...

2018年、21冊目は、ライト感覚(という噂の)ミステリ調の、道尾秀介。 リサイクルショップ・カササギを舞台に、店長、華沙々木、副店長、日暮、入り浸る女子中学生、南見の周りに起こった四つの事件。探偵気取りの華沙々木が事件を解決して行くが、真相は……。四季を追いながら展開される、連作短編。 確かに、自分の既読の、道尾作品と比べるとライトです。起こる事件も殺人事件ではなく、主に、窃盗や器物損壊だし……。 ただ、全体的に軽めながらも、描写や比喩は秀逸。また、中国や、ギリシャの神話の引用的なモノも上手く機能している。 そして、裏テーマは、家族の形かな(❔)。 『向日葵の咲かない夏』の対極的一作、道尾流ホッコリ系ミステリ作品。上手いし、悪くない。一方で、自分が道尾作品に求めてるベクトルとは異なるのよ。ソコを踏まえ、評価は、3.5的な★★★☆☆としました。

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2018/03/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2018年20冊目。 久しぶりの道尾秀介作品。あーなんていうかやっぱりこの人のタッチ、好きだなぁ・・と思えた。でも好きな作品とそうでもない作品があたしの中でも差が激しいのもこの作家さん。 で、恐る恐る久しぶりに手に取ったのだけどこれは当たりでした。 ほっこり・・そして切なくもあり、一瞬泣きそうにもなり、あっという間に読んでしまった。

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2018/02/22

軽く読める連作の短編集。 きちんと推理が披露されて、そして犯人が…という展開ではない凝った作り。 でもね。

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2017/11/25

道尾秀介 好きな作家のひとりである。 「カラスの親指」「竜神の雨」から見ると、本格的と言えるものではないのかもしれないが、 それぞれ、「四季」に分かれた、各4編が繋がっているだが それぞれの四季に沿った話となっている。 本篇の中心人物である「華沙々木」「日暮」そして「菜美」。 「...

道尾秀介 好きな作家のひとりである。 「カラスの親指」「竜神の雨」から見ると、本格的と言えるものではないのかもしれないが、 それぞれ、「四季」に分かれた、各4編が繋がっているだが それぞれの四季に沿った話となっている。 本篇の中心人物である「華沙々木」「日暮」そして「菜美」。 「華沙々木」の推理を裏付けるために日暮がおり、その間違った推理を尊敬する「菜美」をがっかりさせまいと働く「日暮」の健闘ぶりを感じる。

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2017/11/16

短編連作ミステリーなので読みやすいはずなのだが、なんか疲れる。日暮が華沙々木の推理に沿って色々仕込むので、あれっ、真相はなんだっけと思ってしまうのだ。

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2017/11/13

リサイクルショップを共同経営する私立探偵気取りをしたい男と、持ち前の推理力を隠して水面下で探偵気取り男を誘導する男。探偵気取り男に心酔する女子中学生3人を中心に据えた最近流行の誰も死なない連作ミステリーです。 器用な道尾秀介なので、無難にまとめていますが割とこのジャンルも最近多...

リサイクルショップを共同経営する私立探偵気取りをしたい男と、持ち前の推理力を隠して水面下で探偵気取り男を誘導する男。探偵気取り男に心酔する女子中学生3人を中心に据えた最近流行の誰も死なない連作ミステリーです。 器用な道尾秀介なので、無難にまとめていますが割とこのジャンルも最近多くなっていて、「まほろ多田便利軒」に比べるといろいろ弱い感じは有ります。おそらくシリーズ化になる気がしますがもう少し登場人物の掘り下げが必要と思います。

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2017/10/05

決してファンというわけではないのに読んでしまう道尾秀介。キムタク主演の月9ドラマのために書き下ろされた『月の恋人』に唖然呆然となった以外は結構好きです。実はなんたらでしたみたいなオチの作品も、笑ってしまうほど斬新で、嫌いじゃない。と思ったら、本作は、えっこれ道尾さん?とビックリ。...

決してファンというわけではないのに読んでしまう道尾秀介。キムタク主演の月9ドラマのために書き下ろされた『月の恋人』に唖然呆然となった以外は結構好きです。実はなんたらでしたみたいなオチの作品も、笑ってしまうほど斬新で、嫌いじゃない。と思ったら、本作は、えっこれ道尾さん?とビックリ。 リサイクルショップの店長・華沙々木(かささぎ)、その友人で従業員の日暮(ひぐらし)、店に入り浸る中学生・菜美が関わる、日常の謎よりはちょっぴり犯罪色もある事件を四季それぞれに。 珍しく、明るく軽い。いつもの道尾さんを期待していると拍子抜けするかもしれない、普通にいい話。 そんななか、よくこんな比喩を思いつくなぁと感心したのは、端正な顔を表現するのに「文庫本を伏せたようなくっきりとした鼻筋」。なるほど。あまりベタッと伏せてはなりませぬ(笑)。

Posted byブクログ