1,800円以上の注文で送料無料

脳内麻薬 の商品レビュー

3.4

92件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

    42

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2015/05/06

自分がやりたいことに集中していると時間を忘れることがあります。更に、楽しい時間はあっという間に過ぎるという体験はよくあることです。 同じ時間を過ごしていても、その時の自分の快楽度合によって、感じ方が違うということでしょう。このような時に、自分の脳の中に快楽物質(ドーパミン)が発...

自分がやりたいことに集中していると時間を忘れることがあります。更に、楽しい時間はあっという間に過ぎるという体験はよくあることです。 同じ時間を過ごしていても、その時の自分の快楽度合によって、感じ方が違うということでしょう。このような時に、自分の脳の中に快楽物質(ドーパミン)が発生していると聞いたことがあります。 私の知り合いが、以前、この本を紹介していて直ぐに読んだのですが、レビューを上げるのが今日になってしまいました。レビューを書きながら、中身をもう一度味わいたいと思います。 以下は気になったポイントです。 ・一見役に立つかどうかわからなさそうな物事に大脳新皮質を駆使することで、結果的に自然の脅威を克服し、進化してきた動物がヒトである(p5) ・頑張っている自分へのご褒美、であるドーパミンがうまく働いている限り、私の脳は頑張って何かを達成することに快楽を感じ、努力を続けることができる(p18) ・ラットによる実験では、脳内の快感は、食欲や性欲といったもっとも基本的な生理的欲求よりも強かった(p21) ・脳の中央部から下部にかけては、脳幹とよばれ、間脳・中脳・橋・延髄、の4つの部分からなる(p24) ・私達の脳や体の各部の神経は、神経細胞でできている。大脳だけでも、140億個以上、脳全体では1000億個を超えるひしめき合っていて、1つの神経細胞は、約1万個のシナプスによって、約1万個の神経細胞と接している(p27) ・快楽をもたらす物質・ドーパミンと同じくらい重要な感覚は、苦痛である(p33) ・有酸素運動を始めて10分ほどで、スーっと楽になる。呼吸や循環といった体のしくみが運動量の急増に追いついた状態(ウオームアップ)と呼ばれるもの(p39) ・依存対象に接しているとき、人の脳の中には、ドーパミンが分泌されている。初めて依存対象に接したとき、意識する脳である前頭連合野が、それを好きかどうかを判断する。好きな場合、A10神経からドーパミンが放出され、脳は快感を覚える。この結果は情報として、海馬に記憶される(p45) ・依存症には大きく分けて3種類、1)物質への依存(アルコール、食べ物など)、2)プロセスへの依存(ギャンブル、インターネット、仕事など)、3)人間関係への依存(恋愛、宗教、虐待など)(p49) ・アルコールがほかの飲物に比べて好まれるのは、味ではなく、GABA神経というブレーキを弱らせて、ドーパミンをたっぷり分泌させるから(p53) ・コカインは、抽出の成功によって大変広く用いられるようになった、コカ・コーラにもかつて、微量ながらコカインが含まれていた、コカインはドーパミンの回収を妨げる(p57) ・覚せい剤は、コカイン同様、かつては禁止されておらず、戦争直後には「ヒロポン」」という商品名で販売されていた(p59) ・イギリスは中国との貿易で大幅に赤字になっていたので、イギリスからインドに綿製品を輸出、インド生産のアヘンを中国へ輸出、中国からイギリスへお茶を輸出するという三角貿易を行った(p64) ・イギリスはアロー戦争(第二次アヘン戦争)で、清朝にアヘン輸入の自由化を認めさせた、それにより、中国人の4分の1がアヘン中毒になった(p65) ・ゲーム依存症は、プロセス依存の一種、ゲームは巧妙に報酬系(小さな努力と達成感)を刺激し、ドーパミンを分泌させるように設計されている(p114) ・オンラインゲームは、ゲーム内のキャラクターからの賞賛や友情という、人間関係への依存を含んだ、プロセスへの依存症(p118) ・スキナーの箱、Aの箱は必ず餌が出る、Bの箱はどきどき餌が出る。一定期間放置して、両者ともに一切餌を出さなくした場合、Aの場合は二三回であきらめるが、Bの場合は一日中押し続けた(p119) ・社会的報酬は、承認・評価・信用・信頼・尊敬などに分けられ、さらに、友人関係、知名度の向上、等の関係性の強化も社会的報酬となる(p126) ・メニューにない、ちょっと変わったものを注文して毎回食べていたとして、それが店長のお薦めとして載っていたら(尊敬された)、一生通うだろう(p129) ・所得1500万円までは、所得と共にゆるやかに幸福度が上昇するが、それを超えるとむしろ低下する。500-900、1100-1300万円も幸福度はほぼ同じ(p142) ・ビジネスでは、収入・地位・周囲の賞賛や感謝、の3要素がよく挙げられる(p143) ・人は、自分の経済的な状況を絶対的な物差しで見るのではなく、周囲との比較で決めている(p148) ・幸せの実感をはじめとする諸要素が寿命に与える効果は、運動の3倍の影響がある(p166) 2015年5月6日作成

Posted byブクログ

2015/04/25

・ドーパミン、脳内麻薬 ・社会的報酬と金銭的報酬は同質 ・難易度の高い作業は社会的報酬のほうが効果高い ・人間が進化するために必要。目の前の欲求に勝てる

Posted byブクログ

2015/04/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日常生活にドーパミンが放出される状況は特別なことではない。そのため、ドーパミンとは逆の作用をするセロトニンなどの抑制性の神経伝達物質が過度な興奮を抑えてくれています。依存症の人の脳ではこうした神経伝達物質のバランスが崩れているものと考えられる。 体は依存物質に何度も刺激され続けるとドーパミンの放出側や受け取る側の神経細胞自体が変化してしまう 人の生きている意味、幸せとは何か、科学的にその謎にせまる解くとんでもない本だ。

Posted byブクログ

2015/03/26

脳が快楽を感じる直接の物質が快楽物質ドーパミンで、人生の良い部分と深い関わりがある。ドーパミンはシナプスで放出と受容がなされて伝達されてゆく。依存症もドーパミンとの関わりがあり、①物質への依存(アルコール、食べ物等)、②プロセスへの依存(ギャンブル、セックス等)、③人間関係への依...

脳が快楽を感じる直接の物質が快楽物質ドーパミンで、人生の良い部分と深い関わりがある。ドーパミンはシナプスで放出と受容がなされて伝達されてゆく。依存症もドーパミンとの関わりがあり、①物質への依存(アルコール、食べ物等)、②プロセスへの依存(ギャンブル、セックス等)、③人間関係への依存(恋愛、カルト宗教、DV等)がある。等、前半は面白かったが、半分ほど(摂食障害のあたり)で興味を消失、中断。

Posted byブクログ

2015/03/22

ドーパミンの作用と、依存症の原因など、脳が発出するホルモンについて解説した作品。 薬物や物事の依存のメカニズムがよく分かった。

Posted byブクログ

2015/03/02

自分自身の能力を高めるため、自分自身の仕組みを理解するための本である。また、依存症の誤った理解を取り除くための学術的な理由も書かれている。 脳の報酬系は、即時に便益を得られないが、生存に優位な行為であれば、とりあえず脳内麻薬という報酬を与え、その有利な行為をより多く実行するように...

自分自身の能力を高めるため、自分自身の仕組みを理解するための本である。また、依存症の誤った理解を取り除くための学術的な理由も書かれている。 脳の報酬系は、即時に便益を得られないが、生存に優位な行為であれば、とりあえず脳内麻薬という報酬を与え、その有利な行為をより多く実行するようにするための仕組みである。報酬系を理解すれば、自己研鑽、グズグズせずにすぐに取り掛かるように、自分を変えることも出来るかもしれない。 例えば、食べ物として米を食べるのではなく、モミとしてしばらくとっておき、苗を作り、植え、草取りをし続け、実ができたら稲刈りをする。後者の方が圧倒的に便益である。それを促すのが報酬系である。 アルコール依存、薬物依存、ギャンブリングなどは、本人の意思の弱さが原因だと未だに思い込んでいるなら間違いである。脳の報酬系の異常であり、病気として治療が必要だったり、各種ワークをしたり、自助グループなどの参加が必要となる。報酬系の不具合を無くすのは手がかかるのである。

Posted byブクログ

2015/02/27

どのような時にどのような理由でドーパミンが多く生産されるのかがよくわかる。 うまく利用すれば、やる気を起こさせ頑張ることもできるのだが、多すぎても依存症になり逆効果になる。 依存症の人は自分の意志だけではどうにもならない事があるのだと知り、恐ろしくなった。 幸福度の高い人ほど、死...

どのような時にどのような理由でドーパミンが多く生産されるのかがよくわかる。 うまく利用すれば、やる気を起こさせ頑張ることもできるのだが、多すぎても依存症になり逆効果になる。 依存症の人は自分の意志だけではどうにもならない事があるのだと知り、恐ろしくなった。 幸福度の高い人ほど、死亡リスクが低いらしく、幸福感を感じる時に生産されるセロトニンが健康と関わりがあるのは興味深いと思った。

Posted byブクログ

2015/01/29

脳の活動にドーパミンなどの科学物質が関わっていることは知っていましたが、様々な感情にや気分の変化にどういう物質が関わっているのかよくわかりました。面白いかといわれると、正直そうでもなかったです。

Posted byブクログ

2015/01/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

セックス、ギャンブル、アルコール、オンラインゲーム~~人間はなぜ、これらをやめることができないのか。それは中脳から放出される”脳内麻薬”ドーパミンが「快感」を司る脳の各部位を巧みに刺激しているからである。コカインや覚醒剤はこの脳内回路「報酬系」を誤動作させて過剰な快楽を与え、依存症を招くものだ。だがこのドーパミンは他人に褒められたり、難易度の高い目標を達成するなど、「真っ当な喜び」を感じる時にも大量に放出されている。なぜ人間の脳はこんな仕組みになっているのか。 裏表紙より。

Posted byブクログ

2015/01/24

快楽をもたらす物質ドーパミン モルヒネは阿片の成分を精製して作る モルヒネから合成されるヘロインは薬物の王様 モルヒネは覚醒剤のドーパミンの作用を強めるのではなく、神経に直接作用します。俗にウォームアップと呼ばれるものでランナーズハイとは異なる 苦痛を和らげるオピオイドによる現象...

快楽をもたらす物質ドーパミン モルヒネは阿片の成分を精製して作る モルヒネから合成されるヘロインは薬物の王様 モルヒネは覚醒剤のドーパミンの作用を強めるのではなく、神経に直接作用します。俗にウォームアップと呼ばれるものでランナーズハイとは異なる 苦痛を和らげるオピオイドによる現象 βエンドルフィンその作用は本家のモルヒネの6.5倍 芥子→アヘン→モルヒネ→ヘロイン コカ→コカイン 大麻→マリファナ 麻黄→覚醒剤 化学合成麻薬LSD それがもたらす幸福感と禁断症状の苦しみ ベトナム戦争 マジックマッシュルーム西表島 カクテル アルカロイド 精神を解放する サイケデリック トランキライザー=精神安定剤 クリントン タイガーウッズ ミュウヒハウゼン症候群 ゲームにハマる理由それはいかにして報酬系を活性させ、ドーパミンを分泌させ続けるかということ 承認や評価をするときに、効果が高いのがIメッセージ 顔が笑う形になる事で表情筋が動き、脳の報酬系が刺激される。マズローの欲求段階説 自己実現=自分の持つ能力や可能性が充分に発揮され具現化する、つまり自分が理想とする姿になるという欲求 脳科学的なエビデンスが得られていないのが現状

Posted byブクログ