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フード左翼とフード右翼 の商品レビュー

3.5

60件のお客様レビュー

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2026/02/08

反大規模農業、有機農法支持、反大手チェーン店、地域に根差した個人店支持など、食の理想主義者としてフード左翼として分類する視点が面白かった。 あまり考えたことがなかったが、スローフードには起源があり、イタリアの左派系新聞のグルメページから生まれた地元ワイン愛好会のグループが、食の...

反大規模農業、有機農法支持、反大手チェーン店、地域に根差した個人店支持など、食の理想主義者としてフード左翼として分類する視点が面白かった。 あまり考えたことがなかったが、スローフードには起源があり、イタリアの左派系新聞のグルメページから生まれた地元ワイン愛好会のグループが、食の伝統文化を守ろうというコンセプトで始まった。世界規模の運動になったきっかけは、1986年にローマ市内のスペイン広場にできたマクドナルド1号店の抗議運動だったそう。さらに日本では、筑紫哲也という左翼的な気風を持つジャーナリストが政治的な背景は持ち込まず、新しいグルメの形としてスローフードの概念の普及に貢献していたそう。自国の食の文化を守る美食精神こそ国境を超えて連帯できるという考え方らしい。 しかし他方でスローフードという考え方は、排他的で保守的に見える考え方で、かつての血盟団事件で日本の農業を軸に国家を築く農本主義の思想と重なる部分があるという矛盾を抱えているが、戦後に逆転が起きている。現代では、中産階級以上の裕福で都市に住む人ほどスローフードを好み、田舎暮らしで貧困層ほど大量生産で安く手に入るジャンクフードを好むそう。 他にも大規模に食事を一気に作るセントラルキッチンという考え方が、かつて1907年頃のドイツの集合住宅で実際に実用されていたり、スターリン政権時には、1923年に台所工場という国営のセントラルキッチンが導入されていたなど、へーとなる豆知識があって面白かった。わたみ、大戸屋は、食の独自性を付加価値と考え、セントラルキッチンではなく、店舗にキッチンを構えているそう。

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2025/07/25

面白かった。フード左翼、フード右翼的な思考整理は結構どの領域にも応用可能なのではないかと思った。両者の問題点を理解した上でどうやってハイブリッドに生きていくかが自分にとっては重要なのだろう。

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2024/04/21

おもしろかった。知るのと知らないのとで変わってくるというのは当たり前ではあるけど一番刺さった。エシカル消費に興味持ち始めて有機食材の料理食べたり、雑誌読んだり始めた。でもそれで全部オールオッケーってことはないんだなと。二面生で判断するのは大事だけどそれだけじゃなくもっと他の方面か...

おもしろかった。知るのと知らないのとで変わってくるというのは当たり前ではあるけど一番刺さった。エシカル消費に興味持ち始めて有機食材の料理食べたり、雑誌読んだり始めた。でもそれで全部オールオッケーってことはないんだなと。二面生で判断するのは大事だけどそれだけじゃなくもっと他の方面からも見てみるべきなんだ。どんなことも突き詰めていけば難しい。

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2022/10/05

内容は「快楽としての動物保護」に通じるものがって、同意するものが多い。 右・左どっちでも良いが、それを人に強要することにはへどが出る。 https://seisenudoku.seesaa.net/article/484799681.html

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2022/04/05

左翼の対象としてきたものの流れがつかめておもしろかった。政治闘争から自然派農業への流れはなんとなく理解していたが、なるほどねーと納得させられるものがあった。 自分の周りを見渡しても確かにその傾向はあるかもと実感。 有機栽培はほんとうにサステイナブルか?というポイントも興味深い...

左翼の対象としてきたものの流れがつかめておもしろかった。政治闘争から自然派農業への流れはなんとなく理解していたが、なるほどねーと納得させられるものがあった。 自分の周りを見渡しても確かにその傾向はあるかもと実感。 有機栽培はほんとうにサステイナブルか?というポイントも興味深い。もはや態度が科学を凌駕してしまう左翼のジレンマを強く感じた。

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2021/09/03

なかなか面白い本でした。「あるある」と思うところも多く、考えさせられる部分も多い本でした。良い勉強になったな~。

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2021/03/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人 著者 速水健朗(はやみずけんろう)  朝日新書439 2013年12月30日発行 図書館で見かけた本。 フード左翼? フード右翼? なんじゃそりゃ、と一瞬思ったけど、すぐに何となく想像できた。 ペラペラとめくってみると、想像していたような意味だった。 ただし、そういう言葉が元々あったのではなく、この本が作りあげた言葉だと言うことは、本を読んでから分かった。 本書は、現代に見合った政治意識のひとつの分野として「食」を取り上げ、現代の「食」における左派と右派に当たる立場を考えてみるという試みである。 ということらしい。 具体的には、フード左翼とは、産業社会において大量生産の工場のように生み出される「食」の在り方に反対する立場の人々。例えば、有機農法でつくられた農産物を入手し、健康や安全性や食を通じたコミュニケーションを大事にする。 一方、「フード右翼」は、単に産業化した食品産業の商品を従順に消費する人々。 これ以上の説明がなくても、なんとなく分かる人がほとんどだと思う。 自然志向、環境を破壊しない農法や漁法、健康志向・・・左翼 大量生産、合理主義、安い、体に悪くても美味しいもの・・・右翼 2枚目の写真「食のマトリックス」でいうと、地域主義で健康志向なのがフード左翼、グローバリズムでジャンク志向なのがフード右翼。フード左翼にはモスバーガーが入っているが、フード右翼にマクドナルドが入っている。この辺が、ちょっとわからない。モスバーガーって、フード左翼なの? なお、「フード極右」というのも出てきた。東京にたくさんあるラーメン二郎をハシゴして、それぞれの店舗での味の違いをブログなどで書く「ジロリアン」などがそれにあたるそうである。これも、理解できなかった。 逆に、アメリカでは、東洋療法をするところなどは、「フード極左」の居場所なのだそうである。 なんかもう、雰囲気だけで根拠のない話に思えて楽しめた。 フード右翼とフード左翼という概念を考えたのは、アイデアとしてはよかった。けれどちょっと中身が幼かった。著者、いろんなことが分かっていないと感じた。とくに気になるのは、政治的な思想の右翼と左翼を、フード右翼とフード左翼と混同して語ろうとしている点である。言うまでもなく、フード左翼でありながら政治的には右翼がいるし、その逆もいる。 ただ、ちゃんと整理しているなあと納得できる点もあった。 フード左翼は自然志向と言っても田舎にはあまりおらず、主に都会のそれなりの生活水準を保っている人だとしていること。そして、有機野菜などはむしろ都会の方が入手しやすい、という点などは、自分自身も実感していることだったので納得できた。個人的な意見をもう少し言えば、田舎より都会の方がむしろ生活費が安くつくことも感じている。都会で高いのは家賃ぐらい。他、毎日の食料費や被服費などは、競争がない田舎は高くつく。 先ほどの食のマトリックスで、コンビニ利用者はフード右翼となっている。これは、コンビニ弁当を買う人という意味だろう。確かに、コンビニ弁当は安いが高カロリーだし添加物も多いので、そう思う。しかし、この本によると、3-4年に一度ぐらいのスパンで、コンビニには健康に配慮したカロリーの低い弁当が開発され、棚に並ぶのだそうだ。例えば、五穀米をつかったOL向け弁当。だが、その殆どが失敗に終わるらしい。そうした弁当のニーズは、健康志向OLの多い丸の内など、都心の一部のコンビニに限られるからだそうだ。 なお、村上春樹の「1Q84」に出てくる「さきがけ」というカルト宗教から分派した武装集団「あけぼの」は、当時、よく言われた「ヤマギシ」より、茨城県で共同生活をしている農業集団「たまごの会」がモデルではないか、と推論していたのも興味深かった。

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2021/01/30

食生活の面から人々の政治意識を分析する試みを行っている書籍。 フード左翼という言葉は初めて聞いた。有機野菜、地産地消、ベジタリアン、ビーガンといったキーワードで示される人々を指す本書の造語だけど、自分は左翼崩れの中には農業に携わっていった輩が多いイメージがあったので違和感なく概念...

食生活の面から人々の政治意識を分析する試みを行っている書籍。 フード左翼という言葉は初めて聞いた。有機野菜、地産地消、ベジタリアン、ビーガンといったキーワードで示される人々を指す本書の造語だけど、自分は左翼崩れの中には農業に携わっていった輩が多いイメージがあったので違和感なく概念を理解できた。また、アメリカではよりはっきりしていて、1970年代のヒッピーの自給自足という食文化がその後の菜食主義や環境保護活動に繋がっていったように、はっきりと政治思想と食文化が結びついている。 しかし、この本でフード左翼の対立軸としているフード右翼の定義が、ラーメン二郎やマクドナルドなどのグローバリズムとしているんだけど、こちらの掘り下げが少なかった。 筆者の速水健朗氏がもともとラーメンなどのB級グルメ好き、つまりフード右翼から、本書の執筆のために調査していった結果、健康志向、つまりフード左翼に転向していったため、興味がフード左翼に偏ったのかな、と推察する。

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2019/12/12

フード左翼とフード右翼の対比がわかりやすく、気軽に読んでいましたが、段々と自分の立ち位置や主義主張のねじれに気付いていき、後半は真剣に読んでいました。 「何を買うか」や「何を食べるか」が政治的な判断となる以上、自分の消費行動にも自覚的でいなければならないと自戒しました。 自戒は...

フード左翼とフード右翼の対比がわかりやすく、気軽に読んでいましたが、段々と自分の立ち位置や主義主張のねじれに気付いていき、後半は真剣に読んでいました。 「何を買うか」や「何を食べるか」が政治的な判断となる以上、自分の消費行動にも自覚的でいなければならないと自戒しました。 自戒はしましたが、何というか大変ですね。生きることは。

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2019/10/06

どう食べるかは、政治的選択でもある。 出版された2013年から、さらに日常的にオーガニックという言葉を目にするようになった2019年に読む。 理想を追求するのが左翼的な思考。 そんな風にお硬く考えてなくても、 自然と関心をもっていた「オーガニック」や「サステイナブル」といっ...

どう食べるかは、政治的選択でもある。 出版された2013年から、さらに日常的にオーガニックという言葉を目にするようになった2019年に読む。 理想を追求するのが左翼的な思考。 そんな風にお硬く考えてなくても、 自然と関心をもっていた「オーガニック」や「サステイナブル」といったテーマを、全編通して政治的側面として捉えられて(いや、言うまでもなく。といった感覚で)いたのが、新鮮でおもしろい発見だった。 フード左翼のジレンマについて書かれた部分は、特に共感。 オーガニック農業について、 サステイナブルではない。 左翼というのは、一般的に科学技術に肯定的だが、フード左翼の場合そうではない。 有機農法は従来の農薬を必要とする農法と比べて、倍の農地を必要とし、今後90億人まで増加し続ける世界人口の食事をカバーするには耕地が足りず、大幅な開墾が続き環境破壊が進む。 といった記述部分、こういった見解は初めて触れた。 解決する方法として、「遺伝子組み換え」の技術の活用について書かれていた。原材料ベースだと、20年以上既に食べられているという。 政治を政治として語るのではなく、 消費を通して政治的な視点をもつ、という試みがとてもおもしろいと感じました! 速水氏の文章は、時にやんちゃなのが、 身近に感じられてよいです。 個人的に関心のある分野で、面白いと感じる考察が詰まった本でした。

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