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フード左翼とフード右翼 の商品レビュー

3.5

62件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

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2024/04/21

おもしろかった。知るのと知らないのとで変わってくるというのは当たり前ではあるけど一番刺さった。エシカル消費に興味持ち始めて有機食材の料理食べたり、雑誌読んだり始めた。でもそれで全部オールオッケーってことはないんだなと。二面生で判断するのは大事だけどそれだけじゃなくもっと他の方面か...

おもしろかった。知るのと知らないのとで変わってくるというのは当たり前ではあるけど一番刺さった。エシカル消費に興味持ち始めて有機食材の料理食べたり、雑誌読んだり始めた。でもそれで全部オールオッケーってことはないんだなと。二面生で判断するのは大事だけどそれだけじゃなくもっと他の方面からも見てみるべきなんだ。どんなことも突き詰めていけば難しい。

Posted byブクログ

2022/10/05

内容は「快楽としての動物保護」に通じるものがって、同意するものが多い。 右・左どっちでも良いが、それを人に強要することにはへどが出る。 https://seisenudoku.seesaa.net/article/484799681.html

Posted byブクログ

2022/04/05

左翼の対象としてきたものの流れがつかめておもしろかった。政治闘争から自然派農業への流れはなんとなく理解していたが、なるほどねーと納得させられるものがあった。 自分の周りを見渡しても確かにその傾向はあるかもと実感。 有機栽培はほんとうにサステイナブルか?というポイントも興味深い...

左翼の対象としてきたものの流れがつかめておもしろかった。政治闘争から自然派農業への流れはなんとなく理解していたが、なるほどねーと納得させられるものがあった。 自分の周りを見渡しても確かにその傾向はあるかもと実感。 有機栽培はほんとうにサステイナブルか?というポイントも興味深い。もはや態度が科学を凌駕してしまう左翼のジレンマを強く感じた。

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2021/09/03

なかなか面白い本でした。「あるある」と思うところも多く、考えさせられる部分も多い本でした。良い勉強になったな~。

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2021/03/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人 著者 速水健朗(はやみずけんろう)  朝日新書439 2013年12月30日発行 図書館で見かけた本。 フード左翼? フード右翼? なんじゃそりゃ、と一瞬思ったけど、すぐに何となく想像できた。 ペラペラとめくってみると、想像していたような意味だった。 ただし、そういう言葉が元々あったのではなく、この本が作りあげた言葉だと言うことは、本を読んでから分かった。 本書は、現代に見合った政治意識のひとつの分野として「食」を取り上げ、現代の「食」における左派と右派に当たる立場を考えてみるという試みである。 ということらしい。 具体的には、フード左翼とは、産業社会において大量生産の工場のように生み出される「食」の在り方に反対する立場の人々。例えば、有機農法でつくられた農産物を入手し、健康や安全性や食を通じたコミュニケーションを大事にする。 一方、「フード右翼」は、単に産業化した食品産業の商品を従順に消費する人々。 これ以上の説明がなくても、なんとなく分かる人がほとんどだと思う。 自然志向、環境を破壊しない農法や漁法、健康志向・・・左翼 大量生産、合理主義、安い、体に悪くても美味しいもの・・・右翼 2枚目の写真「食のマトリックス」でいうと、地域主義で健康志向なのがフード左翼、グローバリズムでジャンク志向なのがフード右翼。フード左翼にはモスバーガーが入っているが、フード右翼にマクドナルドが入っている。この辺が、ちょっとわからない。モスバーガーって、フード左翼なの? なお、「フード極右」というのも出てきた。東京にたくさんあるラーメン二郎をハシゴして、それぞれの店舗での味の違いをブログなどで書く「ジロリアン」などがそれにあたるそうである。これも、理解できなかった。 逆に、アメリカでは、東洋療法をするところなどは、「フード極左」の居場所なのだそうである。 なんかもう、雰囲気だけで根拠のない話に思えて楽しめた。 フード右翼とフード左翼という概念を考えたのは、アイデアとしてはよかった。けれどちょっと中身が幼かった。著者、いろんなことが分かっていないと感じた。とくに気になるのは、政治的な思想の右翼と左翼を、フード右翼とフード左翼と混同して語ろうとしている点である。言うまでもなく、フード左翼でありながら政治的には右翼がいるし、その逆もいる。 ただ、ちゃんと整理しているなあと納得できる点もあった。 フード左翼は自然志向と言っても田舎にはあまりおらず、主に都会のそれなりの生活水準を保っている人だとしていること。そして、有機野菜などはむしろ都会の方が入手しやすい、という点などは、自分自身も実感していることだったので納得できた。個人的な意見をもう少し言えば、田舎より都会の方がむしろ生活費が安くつくことも感じている。都会で高いのは家賃ぐらい。他、毎日の食料費や被服費などは、競争がない田舎は高くつく。 先ほどの食のマトリックスで、コンビニ利用者はフード右翼となっている。これは、コンビニ弁当を買う人という意味だろう。確かに、コンビニ弁当は安いが高カロリーだし添加物も多いので、そう思う。しかし、この本によると、3-4年に一度ぐらいのスパンで、コンビニには健康に配慮したカロリーの低い弁当が開発され、棚に並ぶのだそうだ。例えば、五穀米をつかったOL向け弁当。だが、その殆どが失敗に終わるらしい。そうした弁当のニーズは、健康志向OLの多い丸の内など、都心の一部のコンビニに限られるからだそうだ。 なお、村上春樹の「1Q84」に出てくる「さきがけ」というカルト宗教から分派した武装集団「あけぼの」は、当時、よく言われた「ヤマギシ」より、茨城県で共同生活をしている農業集団「たまごの会」がモデルではないか、と推論していたのも興味深かった。

Posted byブクログ

2021/01/30

食生活の面から人々の政治意識を分析する試みを行っている書籍。 フード左翼という言葉は初めて聞いた。有機野菜、地産地消、ベジタリアン、ビーガンといったキーワードで示される人々を指す本書の造語だけど、自分は左翼崩れの中には農業に携わっていった輩が多いイメージがあったので違和感なく概念...

食生活の面から人々の政治意識を分析する試みを行っている書籍。 フード左翼という言葉は初めて聞いた。有機野菜、地産地消、ベジタリアン、ビーガンといったキーワードで示される人々を指す本書の造語だけど、自分は左翼崩れの中には農業に携わっていった輩が多いイメージがあったので違和感なく概念を理解できた。また、アメリカではよりはっきりしていて、1970年代のヒッピーの自給自足という食文化がその後の菜食主義や環境保護活動に繋がっていったように、はっきりと政治思想と食文化が結びついている。 しかし、この本でフード左翼の対立軸としているフード右翼の定義が、ラーメン二郎やマクドナルドなどのグローバリズムとしているんだけど、こちらの掘り下げが少なかった。 筆者の速水健朗氏がもともとラーメンなどのB級グルメ好き、つまりフード右翼から、本書の執筆のために調査していった結果、健康志向、つまりフード左翼に転向していったため、興味がフード左翼に偏ったのかな、と推察する。

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2020/04/26

速水健朗『フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人』(朝日新書、2013年)は食生活の面から人々の政治意識を分析する書籍です。本書は日本社会がフード左翼とフード右翼に分断されていると主張します。 フード左翼は有機野菜、地産地消、ベジタリアン、ビーガン、マクロビ、ローフーディズ...

速水健朗『フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人』(朝日新書、2013年)は食生活の面から人々の政治意識を分析する書籍です。本書は日本社会がフード左翼とフード右翼に分断されていると主張します。 フード左翼は有機野菜、地産地消、ベジタリアン、ビーガン、マクロビ、ローフーディズムなど自然派の食を愛好します。フード右翼はコンビニ弁当、ファーストフード、メガ盛り、B級グルメなどコスパを重視します。私の消費行動はフード右翼的です。 フード左翼とフード右翼という視点は一般的な左翼と右翼のイメージを逆転させる要素があります。貧困問題は左翼の方が熱心というイメージがあります。しかし、フード右翼はコスパ重視の消費行動によって、安くて美味しい食を支持します。閉鎖的な業界の横並び慣行を打ち破る革新的なビジネスの追い風になります。これは食の民主化、貧困の抑制につながります。逆にフード左翼は富裕層に偏り、経済的余裕のある人の道楽という側面があります。 また、右翼には排外主義・国粋主義的なイメージがあります。ところが、フード右翼はグローバルなファーストフードを受け入れます。逆にフード左翼の方が地産地消や国産農作物を重視します。それどころかフード左翼は福島第一原発事故後に福島産農産物を忌避するどころか排撃するなどヘイトとも親和性があります。 フード左翼という切り口から現実の左翼の矛盾が見えてきます。困っている人々のニーズに応えられない独善性です。食費を節約している人々に健康食の購入を勧めるような頓珍漢になります。これが若年層や現役世代のリベラル離れやリベラル嫌悪の要因でしょう。 現実に革新政党や労働組合が昭和の頃からの労働者搾取論を唱えても労働者に刺さりませんが、ゼロ年代前半にインターネット発祥のブラック企業批判に乗っかったところ支持されました。しかし、ゼロ年代後半に安倍政権が働き方改革を打ち出し、お株を奪われた状態です。これは左翼の考える点になります。観念的な昭和の労働者搾取論に逃げず(自分達は唯物論であり、観念論ではないという的外れの反論をしてくるでしょうが)、ブラック企業など現役世代の抱える問題への認識を深める必要があるでしょう。 一方でフード右翼はどうでしょうか。グローバルなファーストフード支持が右翼になることが理解しにくいところです。TPPや移民労働者の議論を思い出しましょう。 ここには左翼のレンズを通した右翼認識が影響しているかもしれません。対米従属の「雇われ右翼」という認識です。戦後の左翼の最大の関心事は日米安保でした。それ故に左翼視点では自分達に対峙する右翼は日米安保推進の対米従属になるでしょう。しかし、日本には「雇われ右翼」しかいないと主張するならば別として、右翼そのものの認識とは異なります。やはり右翼は国産農作物重視、チェーン店よりも個人経営店重視の傾向があるのではないでしょうか。 それを踏まえると、本書のフード右翼は右翼よりも、合理主義的な消費者と感じます。本書はフード右翼を食に無自覚な人々と捉えますが、値段などで価値を決めず、自分の食べたいものを主体的に選択する消費者です。本来のフード右翼とフード左翼は本書のフード左翼になり、右翼も左翼も似た者同士という結論がすっきりします。 日本では右翼は「滅私奉公」、左翼は「一人は皆のために」とどちらも全体主義的傾向があります。これに対してコスパを重視し、食べたいものを食べる本書のフード右翼は経済合理性を重視する個人主義の消費者です。対立軸は全体主義と個人主義になるのではないでしょうか。 このように本書の対立軸には疑問がありますが、消費行動を投票行動のような選択の場と捉える視点は有用です。消費が消費者の主体的選択であることを認識し、責任を持った消費を進めます。

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2019/12/12

フード左翼とフード右翼の対比がわかりやすく、気軽に読んでいましたが、段々と自分の立ち位置や主義主張のねじれに気付いていき、後半は真剣に読んでいました。 「何を買うか」や「何を食べるか」が政治的な判断となる以上、自分の消費行動にも自覚的でいなければならないと自戒しました。 自戒は...

フード左翼とフード右翼の対比がわかりやすく、気軽に読んでいましたが、段々と自分の立ち位置や主義主張のねじれに気付いていき、後半は真剣に読んでいました。 「何を買うか」や「何を食べるか」が政治的な判断となる以上、自分の消費行動にも自覚的でいなければならないと自戒しました。 自戒はしましたが、何というか大変ですね。生きることは。

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2019/11/30

食の消費の選択が、その人の考え方やセンス、ひいては政治思想まで表しているとの主張。体内に取り込むものの選択には分断が伴うというところは、食に携わる人間として抑えておくべき主張に思えた。わかりやすく2つの派閥に分けて話しているが、派閥のアウフヘーベンのようなものはないのだろうか。

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2019/10/06

どう食べるかは、政治的選択でもある。 出版された2013年から、さらに日常的にオーガニックという言葉を目にするようになった2019年に読む。 理想を追求するのが左翼的な思考。 そんな風にお硬く考えてなくても、 自然と関心をもっていた「オーガニック」や「サステイナブル」といっ...

どう食べるかは、政治的選択でもある。 出版された2013年から、さらに日常的にオーガニックという言葉を目にするようになった2019年に読む。 理想を追求するのが左翼的な思考。 そんな風にお硬く考えてなくても、 自然と関心をもっていた「オーガニック」や「サステイナブル」といったテーマを、全編通して政治的側面として捉えられて(いや、言うまでもなく。といった感覚で)いたのが、新鮮でおもしろい発見だった。 フード左翼のジレンマについて書かれた部分は、特に共感。 オーガニック農業について、 サステイナブルではない。 左翼というのは、一般的に科学技術に肯定的だが、フード左翼の場合そうではない。 有機農法は従来の農薬を必要とする農法と比べて、倍の農地を必要とし、今後90億人まで増加し続ける世界人口の食事をカバーするには耕地が足りず、大幅な開墾が続き環境破壊が進む。 といった記述部分、こういった見解は初めて触れた。 解決する方法として、「遺伝子組み換え」の技術の活用について書かれていた。原材料ベースだと、20年以上既に食べられているという。 政治を政治として語るのではなく、 消費を通して政治的な視点をもつ、という試みがとてもおもしろいと感じました! 速水氏の文章は、時にやんちゃなのが、 身近に感じられてよいです。 個人的に関心のある分野で、面白いと感じる考察が詰まった本でした。

Posted byブクログ