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箱庭図書館 の商品レビュー

3.8

258件のお客様レビュー

  1. 5つ

    48

  2. 4つ

    91

  3. 3つ

    80

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2023/10/21

なんとも不思議な作品でした。 バラバラの短編集かと思ったけど、どこかで全てが繋がっている。 最後はちょっとファンタジー要素が出てきて、『えっ?そう来る?笑』って感じだった。 でも、気付かないだけで、ああいう平行世界は存在しているのかもしれないな。 今でも楽しいけれど、『あの時、あ...

なんとも不思議な作品でした。 バラバラの短編集かと思ったけど、どこかで全てが繋がっている。 最後はちょっとファンタジー要素が出てきて、『えっ?そう来る?笑』って感じだった。 でも、気付かないだけで、ああいう平行世界は存在しているのかもしれないな。 今でも楽しいけれど、『あの時、あの選択をしていれば…』と思うこともあるから、そっちの世界線の私も楽しめていればいいなと思う。

Posted byブクログ

2024/06/24

なんとなく連作短編集。1つの街に住んでいる人たちの物語だから何処かで交差している〜という感じでしょうか。 あとがきを読むまで知りませんでしたが、読者からボツ原稿を送ってもらった中からいくつかを、乙一さんがリメイク、再生させたお話の集合体だったんですね。面白い企画だと思います。 ...

なんとなく連作短編集。1つの街に住んでいる人たちの物語だから何処かで交差している〜という感じでしょうか。 あとがきを読むまで知りませんでしたが、読者からボツ原稿を送ってもらった中からいくつかを、乙一さんがリメイク、再生させたお話の集合体だったんですね。面白い企画だと思います。 ボツ原稿がどのように変化してこのような話に生まれ変わったのかは、関係者しか知る由もありませんが、あとがきにそれぞれの短編小説のリメイク前の考察、問題点なども簡単に書かれていて、小説家の視点みたいなものを垣間見ることができました。 著者の本は初めて読んだので、きっと彼自身のオリジナル作品ともどこか違う雰囲気なのかも知れませんね。知人イチオシの作家さんなので、他の作品も機会があったら別の作品も読んでみたいです。 個人的に一番好きだったのは、最後の一番長い短編『ホワイト・ステップ』でした。平行世界の存在が雪の上の足あとによって気づくことが出来たなんて、興味深いです。 もしかして鍵を拾って鍵穴を探す『ワンダーランド』に出てくる謎のアレは、ホワイト・ステップの話とリンクしていたのだろうか。 不思議感、切ない、ドキドキ、ハラハラ、胸キュン・・・。 色んな要素が詰まった短編集でした。

Posted byブクログ

2023/08/06

2023.08.06 読了。 現時点では、今年読んだ中で一番面白い小説です。 元々、投稿された小説を天才・乙一氏がリメイクする、という企画の短編集だそう。 あとがきを読んで知りました。 最後の短編『ホワイト・ステップ』がすごい。過去作とテーマが似ているのに全然かぶらせていな...

2023.08.06 読了。 現時点では、今年読んだ中で一番面白い小説です。 元々、投稿された小説を天才・乙一氏がリメイクする、という企画の短編集だそう。 あとがきを読んで知りました。 最後の短編『ホワイト・ステップ』がすごい。過去作とテーマが似ているのに全然かぶらせていないのもすごい。

Posted byブクログ

2023/08/06

連続って訳ではないけどちょっとずつリンクしてる短編集。ほっこりしたり、応援したり、驚いたり、どの作品にも味があって良かった。どれも好きやけど、特に青春絶縁体が好みだったかな、小説家のつくり方も好みかな。

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2023/08/17

読者からアイディアを出してもらい、それを乙一が物語にする企画をまとめた一冊。世の中のポジティブや前向きさとは離れた所にのあるような短編集で、それが心地よいように感じた。 読書好きな女性も鍵を拾った少年も、文芸部の先輩と後輩も、世間との噛み合わなさや、ネガティブな感情を抱いていても...

読者からアイディアを出してもらい、それを乙一が物語にする企画をまとめた一冊。世の中のポジティブや前向きさとは離れた所にのあるような短編集で、それが心地よいように感じた。 読書好きな女性も鍵を拾った少年も、文芸部の先輩と後輩も、世間との噛み合わなさや、ネガティブな感情を抱いていても、自分の世界は広がっている。その世界で呼吸をしている登場人物達は生き生きとしているように感じられた。 久しぶりに読んだ乙一。やっぱりいいなー好きだなと思った。

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2023/07/18

ああやっぱりこの作家さんは天才なんだ、と改めて。 短編集。ミステリーやホラー、ラブコメ、SFちっくなものまであり多彩。 中学生くらいから楽しんで読めそう。

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2023/07/13

「物語を紡ぐ町」を舞台にした6つのストーリー。ミステリー、ホラー、青春、恋愛…。時に切なく時に温かく時にゾクっと。一般から小説を募集して乙一さんがリメイクしたんだって。新しいアイデアをプロの技術で仕上げる。そしてそれぞれの物語に繋がりを持たせる。さすがプロ。アイデアと仕上げが異な...

「物語を紡ぐ町」を舞台にした6つのストーリー。ミステリー、ホラー、青春、恋愛…。時に切なく時に温かく時にゾクっと。一般から小説を募集して乙一さんがリメイクしたんだって。新しいアイデアをプロの技術で仕上げる。そしてそれぞれの物語に繋がりを持たせる。さすがプロ。アイデアと仕上げが異なる人ならではのちょっとした猥雑さが味になっている。そうそう箱庭的。それぞれのお話がおもしろかった。

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2023/06/17

どの話もちょっとだけ風変わりで、だれかの心の空白をのぞきみるような感じの独特なさみしさがあった。真冬にバス停留所のベンチで時を忘れて本に没頭する潮音さん、その弟で作家になった山里秀太がちょこちょこ顔を出す。全編読み通した後に第一話の「小説家のつくり方」に戻ると、もしかしてこの作品...

どの話もちょっとだけ風変わりで、だれかの心の空白をのぞきみるような感じの独特なさみしさがあった。真冬にバス停留所のベンチで時を忘れて本に没頭する潮音さん、その弟で作家になった山里秀太がちょこちょこ顔を出す。全編読み通した後に第一話の「小説家のつくり方」に戻ると、もしかしてこの作品群は潮音さんが読んだもの?山里氏が書いたもの?って思っちゃう。そうすると「箱庭図書館」というタイトルがすとんときた。

Posted byブクログ

2023/05/18

本に夢中になりすぎて帰宅しないこともある姉とその弟のお話ー小説家のつくり方 閉店間際のはやってないコンビニに強盗がーコンビニ日和! クラスになじめない僕が入った文芸部の部長との日々ー青春絶縁体 いい子のふりをしている僕が見つけた鍵ーワンダーランド 車のトランクで辿り着いた場所には...

本に夢中になりすぎて帰宅しないこともある姉とその弟のお話ー小説家のつくり方 閉店間際のはやってないコンビニに強盗がーコンビニ日和! クラスになじめない僕が入った文芸部の部長との日々ー青春絶縁体 いい子のふりをしている僕が見つけた鍵ーワンダーランド 車のトランクで辿り着いた場所には王国があったー王国の旗 一面雪景色の公園で誰もいないのに足跡がついていってーホワイトステップ ファンタジーやらミステリーやら6本とそれぞれへの解説がついた詰め詰め短編集。 あとがき読んで知ったのですが、応募者のボツ小説を乙一センセが調理して美味しくしちゃおうという企画だったらしい。あるものは着想がよかったり、雰囲気がよかったり、どれにもキラリと光るもののあと一押し。 すべてそれなりに意表をついたとまではいかなかったものの、どれも面白かったです。一番好きだったのはホワイトステップでした。他の作品はどこかにシニカルな部分があってそれはそれで共感できたけど、全部に一味かけないでって感じでした(伝わらない比喩) 孤独とおともだちであることを自覚している方にオススメです。

Posted byブクログ

2023/05/13

乙一さんの作品をもっと読みたい!と思って手に取った本書、投稿作を乙一さんがリメイクするという、異色の短編集だった! でもとっても楽しめました。 特に好きだったのは『青春絶縁体』と『ホワイト・ステップ』。 『青春絶縁体』は、隠キャが自分達の空間だけで楽しくやってて、フレンドリーな...

乙一さんの作品をもっと読みたい!と思って手に取った本書、投稿作を乙一さんがリメイクするという、異色の短編集だった! でもとっても楽しめました。 特に好きだったのは『青春絶縁体』と『ホワイト・ステップ』。 『青春絶縁体』は、隠キャが自分達の空間だけで楽しくやってて、フレンドリーな雰囲気のクラスでは全く喋れない感じのリアルさが、小中学校の時の自分を思い出してまあ赤面もの。共感性羞恥はすごいけど、主人公たちの悩みが切実に感じられて、ああこれが本当の青春だよなあと思う。 『ホワイト・ステップ』は、切なくて、愛しくて、すごく好きな短編だった。登場人物たちの幸せを願いたくなるような。特に森見作品に出てくるような腐れ大学生、近藤さんのことが大好きになった。 乙一さんのリメイク裏話が全話読めたのも面白かった!

Posted byブクログ