箱庭図書館 の商品レビュー
読者のボツ原稿をリメイクしたものだったんですね。 どのお話もすごくユニークでした。 各話がどこかしら繋がっていて面白かったです。 「小説家のつくり方」は話の大筋はわかりますがすこしハテナになったところがありました。「コンビニ日和!」はコントを見ているみたいでクスっとしてしまいまし...
読者のボツ原稿をリメイクしたものだったんですね。 どのお話もすごくユニークでした。 各話がどこかしら繋がっていて面白かったです。 「小説家のつくり方」は話の大筋はわかりますがすこしハテナになったところがありました。「コンビニ日和!」はコントを見ているみたいでクスっとしてしまいました。「青春絶縁体」の出てるキャラの不器用さが可愛かったですね! 「ホワイト・ステップ」は切なかったけど優しくなれるお話でした。雪が起こす奇跡。胸にジーンときましたね。かなり好きです、この話。
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読み進む途中で、本書は複数の投稿作品を乙一氏がリメイクしたものであることを知りました。なるほど。そのように気づかされて読むと、ひとつひとつの物語の風味が異なるようにも感じます。 オリジナルの投稿作品がどのようなものであったのか知ることはできませんが、文善寺町という町を設定し...
読み進む途中で、本書は複数の投稿作品を乙一氏がリメイクしたものであることを知りました。なるほど。そのように気づかされて読むと、ひとつひとつの物語の風味が異なるようにも感じます。 オリジナルの投稿作品がどのようなものであったのか知ることはできませんが、文善寺町という町を設定し、全体のキャラクターを再構成して、一つの箱庭に仕上げていった手法は鮮やか。 「あれ、この登場人物はあそこに出ていた」と、それぞれの物語のつながりを、読み返しながら確認する楽しさがありました。何度も出てくる、読書中毒の潮音さんのキャラクターには微笑んでしまいます。潮音ではないですけど、通勤電車を特快から各駅に変えて座って読んでいました。 乙一さんの作品は初めてですが、解説を読むとホワイト・ステップに近い作風とあります。雪の中に残された足跡によるパラレルワールド同士の会話。雪に埋もれた白い街の風景、ことばのない会話、すこし切ない親子の思い、良い雰囲気でした。 現実の世界は、ちょうど2週連続の大雪で、雪に残された足跡を探すどころか、膝まで埋まって大変な雪かきでしたけど。
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応募者のボツネタを乙一が再生して小説化したもの。乙一っぽくはない。王国の旗、何か好き。連作風の短編は読んでいて楽しい。雨季子先輩は超可愛い。
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読んでいてどうも乙一らしくないな、白い方の乙一かなと疑問を抱いていたが、あとがきで納得。この『箱庭図書館』は「オツイチ小説再生工場」という、人々のボツ投稿を乙一がリメイクした企画作品だ。 短編集ではあるが、物語の舞台は文善寺町という一つの街で統一されており、登場する人物たちの関係...
読んでいてどうも乙一らしくないな、白い方の乙一かなと疑問を抱いていたが、あとがきで納得。この『箱庭図書館』は「オツイチ小説再生工場」という、人々のボツ投稿を乙一がリメイクした企画作品だ。 短編集ではあるが、物語の舞台は文善寺町という一つの街で統一されており、登場する人物たちの関係もリンクしている。 リメイク作品集なだけに、今までの乙一ワールドに比べて薄味の気はする。しかし、それぞれの出来事がどこか懐かしく温かい気持ちになるのはやはり氏の才能といえる。
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物語を紡ぐ町というキャッチコピーを持った文善寺町という町が舞台になっている。 この物語みたいに、生きていると、様々な人とすれ違う。 名前しか知らない人、顔しか見たことない人、挨拶程度しか話したことのない人。 自分とのつながりは、あまり無くても、その人にも家族がいて、大切な人...
物語を紡ぐ町というキャッチコピーを持った文善寺町という町が舞台になっている。 この物語みたいに、生きていると、様々な人とすれ違う。 名前しか知らない人、顔しか見たことない人、挨拶程度しか話したことのない人。 自分とのつながりは、あまり無くても、その人にも家族がいて、大切な人がいて、自分の人生を歩いていて・・・。 改めて、普段過ごしている、何気ない日常が不思議で、愛おしく思いました。 無数の選択肢の中から、考え、選んできたことの結果が、今の自分。 あの人に出会えて良かった。この瞬間に立ち会えて良かった。そんな風に感じる日があるなら、どんなに辛い人生でも捨てたもんじゃないと考えさせられた小説でした。
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乙一氏の他作品をほぼ全部読んだ状態でこれを読んだので、純粋な乙一作品との違いなども楽しめて面白かった。乙一作品を初めて読む人にはオススメできないかも。
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素人さんの投稿を乙一がリメイクしたもの。 でも初乙一だったので、何が乙一らしさなのかわからず、おそらく楽しみ方としては半減だったのかも。 それぞれが何かでつながっているオムニバスだけれど、基本は別物。私が好きなのはコンビニ強盗かな。映像がはっきり浮かぶ感じ。洒落た感じだけど、は...
素人さんの投稿を乙一がリメイクしたもの。 でも初乙一だったので、何が乙一らしさなのかわからず、おそらく楽しみ方としては半減だったのかも。 それぞれが何かでつながっているオムニバスだけれど、基本は別物。私が好きなのはコンビニ強盗かな。映像がはっきり浮かぶ感じ。洒落た感じだけど、はなにつくほどではないし。
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青春絶縁体と、ホワイト・ステップが好き。 特に後者は、情景がさまざまと浮かび、親子が雪面上再開する場面でぼろぼろ泣いてしまいました。 読んでる時期は違うはずなのに、近日降り積もった雪のせいか、まるでついこの間どこかで起きた出来事みたいで、思い返せば不思議な読書感でした。 青春...
青春絶縁体と、ホワイト・ステップが好き。 特に後者は、情景がさまざまと浮かび、親子が雪面上再開する場面でぼろぼろ泣いてしまいました。 読んでる時期は違うはずなのに、近日降り積もった雪のせいか、まるでついこの間どこかで起きた出来事みたいで、思い返せば不思議な読書感でした。 青春絶縁体は、キャラクターにとても共感してしまったから好きなのかもしれません。 教室に居場所がないなんて一体何年前の自分だろうかと、今よりも真っ青だった高校生時代を思い出しては、わたしも随分イタい自分に振り回されていたと思わず笑ってしまいました。
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全6編収録の短編集。 あとがきを読んで知ったことだけど、読者の没原稿をリメイクした作品集とのこと。 今までの作品とは雰囲気が異なっている作品になっている。 作者本人も書いていたけども、最後の「ホワイト・ステップ」は似た作風だったかな。
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この作品は私の初乙一さんでした。 最初の『小説家のつくり方』から物語に引き込まれました。スラスラっと理解できるより、ん?と思って読み返し、理解しながら読むと、作品と一緒に1ページずつ進める感じがします。『小説家のつくり方』はまさにそんな印象でした。 『ワンダーランド』は最後がド...
この作品は私の初乙一さんでした。 最初の『小説家のつくり方』から物語に引き込まれました。スラスラっと理解できるより、ん?と思って読み返し、理解しながら読むと、作品と一緒に1ページずつ進める感じがします。『小説家のつくり方』はまさにそんな印象でした。 『ワンダーランド』は最後がドキっとしますね。 『王国の旗』は、舞台は日本ですが、ヨーロッパの方のファンタジー的な雰囲気も持っていると私は感じました。 さらに、『ホワイト・ステップ』を読んでいる時、大雪が外で降っていました。まるで作品の舞台が目の前にあるようで嬉しく思いました。
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