ユーミンの罪 の商品レビュー
ユーミンのデビューアルバムからバブル期までに発売された アルバムを紐解いた本。 時代とともにあったユーミンの歌。 いや、ユーミンの歌が時代を作ってきたとも言える? 【ユーミンファン】以外の人は、決して読まないでください。 「アルバム」 選定されたアルバムタイトルや曲の順番に...
ユーミンのデビューアルバムからバブル期までに発売された アルバムを紐解いた本。 時代とともにあったユーミンの歌。 いや、ユーミンの歌が時代を作ってきたとも言える? 【ユーミンファン】以外の人は、決して読まないでください。 「アルバム」 選定されたアルバムタイトルや曲の順番にもアーティストの 思いが込められてるんだなぁ。 (シャッフルして聴くなんて以ての外だな) 「ユーミンの歌とは女の業の肯定である」 「ずっとこのまま、走り続けていられるに違いない」 と私達に思わせたことが、ユーミンの犯した最も大きな罪なのではないか。。。 (本文より)
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ユーミンの歌の助手席性。さらにその先のアカプルコ。 ユーミンの歌とは女の業の肯定である、という言葉の解説本。 満足度6
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1973年のデビュー・アルバムから1991年の『DAWN PURPLE』までのアルバムレビューを通してユーミンの深層を追う。初期の頃の少女のとして輝き、助手席志向などは共感できることも多いし、情報収集も十分で参考になることも多い。また、女性の生き方にユーミンの歌詞の世界がいかに関...
1973年のデビュー・アルバムから1991年の『DAWN PURPLE』までのアルバムレビューを通してユーミンの深層を追う。初期の頃の少女のとして輝き、助手席志向などは共感できることも多いし、情報収集も十分で参考になることも多い。また、女性の生き方にユーミンの歌詞の世界がいかに関わってきたがという視点は男性のワタシにはあまりないので、新鮮でもあった。彼の部屋にピアスを落としておくなんて、褒められたことではないのだけど、それを歌にすることで容認してしまう。それはユーミンの罪なのではというのはもっともである。 最後にそのあたりのことをまとめて書いているので、少し引用。 『ユーミンは救ってくれすぎた。本来ならばもっと落ち込んでいたかもしれない人生の危機も、ユーミンのお陰で何とかくぐり抜けてきました。』 『ユーミンが我々にしてくれたことは、すなわち「肯定」です。』『「ユーミンの歌とは女の業の肯定である」と言うことができましょう。』『「もっともっと」の渇望も、そして嫉妬や怨恨、復讐に嘘といった黒い感情をも、ユーミンは肯定してくれました。』『私達は女の業を解放することに罪悪感を持たずにすんだのです。』 『女が内包するドロドロしたものを全て肯定し、ドロドロをキラキラに変換してくれた、ユーミン。私達は、そんな風に甘やかしてくれるユーミンが大好きでした。』 『ユーミンは、私が初めて出会った「大人になってもおばさんにならない女性」でした。』『もしかするとジブもそうなる子とができるかも、という可能性を、ユーミンは示してしまったのです。』 『ユーミンは、覚悟と自信とともに、堂々と「永遠」を求めす。』『「永遠なんて、手に入るわけがない」と思い込むことによって面倒を回避している自分が、卑怯にも感じられのです。嗚呼、そんなふうに思わせるのもまた、ユーミンの罪。』 鋭い読解力が面白く、酒井順子はやはり只者ではないと思うのだが、無理にまとめてる気配と「小説現代」の連載をまとめたものなので単調になってしまってるところがある。
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ユーミンについてデビューから20枚目のアルバムまで丹念に分析した一冊。 自分はユーミンをリアルタイムで聞くようになったのは80年代後半以降だったので、それ以前の彼女のアルバムについては全然知らず、「時代とともに歩いている」みたいな印象しかなかったので、とても面白かった。
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作者と同時期に青春時代を過ごした私ですが、 ユーミンのアルバムほとんど聞いたことありませんでした。 (当時はあんまり好きじゃなかったし・・・^^;) そんなワタシでも、この本に出て来るように 『デートは車でするもの』(電車でデートとかありえなかったし)『女の子は助手席に乗るもの』...
作者と同時期に青春時代を過ごした私ですが、 ユーミンのアルバムほとんど聞いたことありませんでした。 (当時はあんまり好きじゃなかったし・・・^^;) そんなワタシでも、この本に出て来るように 『デートは車でするもの』(電車でデートとかありえなかったし)『女の子は助手席に乗るもの』(自分で免許を取るより、かっこいい車に乗った彼氏をゲットする方が重要だった)し『デートは連れてってもらって楽しませてもらうもの』でした。。。あぁ・・・もうホントすみません(涙) アンポンタンな当時の私は、それがあたり前だと思っていたのだけれど ま、まさかそれがユーミンの唄によって洗脳された結果だったとは!!(笑) 彼氏と一緒に冬はスキー、夏はサーフィン、そしてクリスマスは赤プリだったそこのあなた!(・・・アタシか) この本を読めばユーミンの唄をBGMに懐かしくてちょっと恥ずかしかった思い出が一気に甦ってくることでしょう♪ 酒井さんの解説は、個人的な感情が注入されすぎていて 客観性に欠けると思われる部分も多々ありますが バブル期をユーミンの唄と共に過ごし方には 楽しめる1冊だと思います。
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ユーミンのアルバム毎に対するエッセー・評論が書かれている。 ユーミンの曲にどっぷりな人にはよかったのかも。 私は数曲しか知らないので、ピンと来なかった部分もあった。 (時々おじさんたちとカラオケに行くときにユーミンを選んだりする程度) (1985年生まれ)
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150516 中央図書館 酒井の他のエッセーのように特に突飛な着想を挟むことは少なく、どちらかといえば淡々とユーミンの歌詞世界を解説している。別に当時の女子だけでなく、男子にとっても、ただ懐かしい光景がアタものなかに想起しますね。
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聴きながら読めばもっとイメージが沸くかとも思ったけど、歌詞を見るとそのほとんどのメロディーが思い出せたという。けっこう聴いていた自分がいました。
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1960年生まれの私にはその時にはわからなかったことが、今この本によって解説されおおいに納得することが沢山ありました。 男性の人生はそんなには大きな変化はなかったようにも思える70年代以降でありましたが、女性は大変な変容であったことが良くわかりました。
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1973年の『ひこうき雲』から1991年の『DAWN PURPLE』まで、新井由実(松任谷由実)の20作のアルバムと、ユーミンに導かれた著者自身の来歴を振り返りつつ、ユーミンの時代とその時代を生きた女性について論じた本です。 1966年生まれの著者は、男女雇用機会均等法によって...
1973年の『ひこうき雲』から1991年の『DAWN PURPLE』まで、新井由実(松任谷由実)の20作のアルバムと、ユーミンに導かれた著者自身の来歴を振り返りつつ、ユーミンの時代とその時代を生きた女性について論じた本です。 1966年生まれの著者は、男女雇用機会均等法によって女子総合職に就いた最初の世代です。本書は、そうした著者自身がユーミンの歌に見た「夢」とその後の帰趨が描かれており、いわば当事者による80年代論になっています。 当事者に限らず、女性にとっての80年代とは何だったかを回顧する論考は、多くの人びとが語っています。その意味ではあまり目新しさは感じなかったのですが、平明な「ですます調」の語り口で著者自身がこの時代をどのように生きたのかということを客観視して語る著者のスタンスには感心させられました。 個人的には、ユーミン歌ったような消費社会に生きる女性像を子どもの頃から見ていた、著者よりも一世代後の女性で、本書のようなエッセイがあれば読んでみたいと思いました。
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