日本人へ 危機からの脱出篇 の商品レビュー
「日本人へ 危機からの脱出篇」塩野七生著、文春新書、2013.10.20 253p ¥893 C0295 (2024.03.02読了)(2019.07.16購入) 「文藝春秋」に2010年5月号から2013年10月号まで掲載した分をまとめたものです。日本とイタリアを行き来しながら...
「日本人へ 危機からの脱出篇」塩野七生著、文春新書、2013.10.20 253p ¥893 C0295 (2024.03.02読了)(2019.07.16購入) 「文藝春秋」に2010年5月号から2013年10月号まで掲載した分をまとめたものです。日本とイタリアを行き来しながら日本のことイタリアのことをあれこれと述べています。時々「ローマ人の物語」「ローマ亡き後の地中海世界」「十字軍物語」「海の都の物語」で書いたことを援用しながら書いています。 【目次】 Ⅰ 「スミマセン」全廃のすすめ 民主党の圧勝を望む 車文化のちがい 日本には、本当の情報は届いているのか 若者たちへ なぜ人々は、マスコミから離れるのか ほか Ⅱ 今こそ意地を見せるとき ぶつかるよりも、逃がしてはいかが 遊びのすすめ つぶやき ローマから、日本を想う 一愛国者からのささやかな願い ほか Ⅲ スポーツとバトルの間 善政の例 イタリア式メダル獲得法 危機を好機へ そして、誰もおカネを使わなくなった 民主政と衆愚政 ほか ☆関連図書(既読) 「ローマ人への20の質問」塩野七生著、文春新書、2000.01.20 「日本人へ リーダー篇」塩野七生著、文春新書、2010.05.20 「日本人へ 国家と歴史篇」塩野七生著、文春新書、2010.06.20 「海の都の物語(上)」塩野七生著、中公文庫、1989.08.10 「海の都の物語(下)」塩野七生著、中公文庫、1989.08.10 「ローマ人の物語Ⅰ ローマは一日にして成らず」塩野七生著、新潮社、1992.07.07 「ローマ人の物語Ⅱ ハンニバル戦記」塩野七生著、新潮社、1993.08.07 「ローマ人の物語Ⅲ 勝者の混迷」塩野七生著、新潮社、1994.08.07 「ローマ人の物語Ⅳ ユリウス・カエサルルビコン以前」塩野七生著、新潮社、1995.09.30 「ローマ人の物語Ⅴ ユリウス・カエサルルビコン以後」塩野七生著、新潮社、1996.03.30 「ローマ人の物語Ⅵ パクス・ロマーナ」塩野七生著、新潮社、1997.07.07 「ローマ人の物語Ⅶ 悪名高き皇帝たち」塩野七生著、新潮社、1998.09.30 「ローマ人の物語Ⅷ 危機と克服」塩野七生著、新潮社、1999.09.15 「ローマ人の物語Ⅸ 賢帝の世紀」塩野七生著、新潮社、2000.09.30 「ローマ人の物語(27) すべての道はローマに通ず」塩野七生著、新潮文庫、2006.10.01 「ローマ人の物語(28) すべての道はローマに通ず」塩野七生著、新潮文庫、2006.10.01 「ローマ人の物語Ⅺ 終わりの始まり」塩野七生著、新潮社、2002.12.10 「ローマ人の物語Ⅻ 迷走する帝国」塩野七生著、新潮社、2003.12.15 「ローマ人の物語(35) 最後の努力」塩野七生著、新潮文庫、2009.09.01 「ローマ人の物語(36) 最後の努力」塩野七生著、新潮文庫、2009.09.01 「ローマ人の物語(37) 最後の努力」塩野七生著、新潮文庫、2009.09.01 「ローマ人の物語ⅩⅣ キリストの勝利」塩野七生著、新潮社、2005.12.30 「ローマ人の物語ⅩⅤ ローマ世界の終焉」塩野七生著、新潮社、2006.12.15 (アマゾンより) 3・11大震災、ユーロ危機、指導者の目まぐるしい交代――危機に対峙するには何が必要か? 『日本人へ』シリーズ第三弾! 「3・11」 直後に執筆された「今こそ意地を見せるとき」では、 〈未曾有の国難は、新旧世代の交代にはチャンスでもある。戦争どころか、戦後も知らないと言う世代には、これが「戦争」であり、この後にくるのが「戦後」だと言いたい〉 〈耐えるのはよい。だが、背筋を伸ばし、視線を正面に向け、毅然として耐えて行こうではないですか〉と日本人の姿勢を問う。 大震災に原発事故、民主党から自民党への政権交代という国内問題に加え、EU危機やローマ法王のバチカン問題など、世界中が揺れ動いた時代に向けた、歴史に裏打ちされた深い考察が光る。
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塩野七生の「日本人へ」第3段。 太平洋戦争を体験し、イタリアという異郷の地から、日本を眺めている彼女からの、祖国へのメッセージです。 東日本大震災からあとの日本を、危機ととらえていて、政治力の欠如をなげいています。 終章に、明治維新が成功したのは、改革者がイデオロギーにとら...
塩野七生の「日本人へ」第3段。 太平洋戦争を体験し、イタリアという異郷の地から、日本を眺めている彼女からの、祖国へのメッセージです。 東日本大震災からあとの日本を、危機ととらえていて、政治力の欠如をなげいています。 終章に、明治維新が成功したのは、改革者がイデオロギーにとらわれなかったこと、かれらを動かしたのは危機意識であったことをのべています。
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短編エッセー集。筆者のウィットに富んだ、且つ専門家でない部分でも思いっきりスタンスを取る姿勢に微笑ましくなりながら読む。 日本人にはずる賢さが足りない、とか危機感こそ重要、という根本的な主張は多くのエッセーに共通しており筆者の強い気持ちを表しているものなのだろう。 軽い気持ち...
短編エッセー集。筆者のウィットに富んだ、且つ専門家でない部分でも思いっきりスタンスを取る姿勢に微笑ましくなりながら読む。 日本人にはずる賢さが足りない、とか危機感こそ重要、という根本的な主張は多くのエッセーに共通しており筆者の強い気持ちを表しているものなのだろう。 軽い気持ちで隙間時間、気分転換に読むにはいいが、優先順位を高めてまで読むほどのものではないので星3つ。
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戦争は、血の流れる政治であり、外交は、血の流れない戦争であるから 危機の打開に妙薬はない。ということは、人を代えたとしても目覚ましい効果は期待できない ユダヤ教の法とは、法に人間を合わせる考え方であり、反対にローマ法は、、人間に法を合わせる考え方になる 軍隊は国際政治の駒なので...
戦争は、血の流れる政治であり、外交は、血の流れない戦争であるから 危機の打開に妙薬はない。ということは、人を代えたとしても目覚ましい効果は期待できない ユダヤ教の法とは、法に人間を合わせる考え方であり、反対にローマ法は、、人間に法を合わせる考え方になる 軍隊は国際政治の駒なのです、そして、駒になりきることこそが、軍隊の健全さを保つ上での正道なのです 今や、敵と味方の区別が簡単ではない時代になった。この荒海で舵を操っていくには、見方さえも冷静に分析する視点が必要ではなかろうか
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塩野さんはほんと読ませてくれます。読んで面白いだけでなく、必ず考えさせられる。そこが良いですね。衆愚政治は一人一人の声が大きくなったからだという意見は、特に考え込んでしまいました。
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ローマの歴史を熟知した上で、日本の様々な問題について筆者の鋭い見解が述べられている。エッセイ風だけれど、複雑な事柄を深く熟孝してきちんと言語化できているからさすがだ。 *若者のやる気のなさは負けへの怖れから→勝って自信を持つべし *競争相手のいない分野を狙う *想像力を自由に羽...
ローマの歴史を熟知した上で、日本の様々な問題について筆者の鋭い見解が述べられている。エッセイ風だけれど、複雑な事柄を深く熟孝してきちんと言語化できているからさすがだ。 *若者のやる気のなさは負けへの怖れから→勝って自信を持つべし *競争相手のいない分野を狙う *想像力を自由に羽ばたかせたいと思えば、母国語にまさるものはない *拒絶されることへの反応が過剰過ぎる *上からの圧力に立ち向かわず左右に逃す *イイ顔になってる人はイイ仕事をした人 *自分一人でやれるとは思わないこと。年を重ねれば自然の勢いで、自己生産能力が低下する。若手の能力を見透かし起用。 *「働かないのも疲れるもんなんだよ」
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・12/7 読了.比較的最近の著書でちょっと前の政情が題材になってるからスラスラ読んでしまった.イタリアの情勢にはあまり興味は無いが、日本に向けての提言には外交面も含めて興味深いこともあった.でも他のシリーズ2作は読まなくてもいいかな.
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日本で活動している方で、このぐらいはっきりと物を言う方もいないのではないかと思う。福島の瓦礫の受け入れについても、日本人の姿勢について、おかしい!と断言していて、私もそう感じていたことなので、溜飲が下がった。 ローマやギリシャなどの歴史を深く知っているからこその説得力のある話が...
日本で活動している方で、このぐらいはっきりと物を言う方もいないのではないかと思う。福島の瓦礫の受け入れについても、日本人の姿勢について、おかしい!と断言していて、私もそう感じていたことなので、溜飲が下がった。 ローマやギリシャなどの歴史を深く知っているからこその説得力のある話が続き、とても勉強になった。やはり自信をつけるには勝つしかないと若者へのアドバイスも深く胸に響いた。歴史をしっかりと学び、現代社会で働き、生きていくことに活かして、しっかりと発言、行動していける社会人でありたい。
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【すべての叡智は、歴史に通じる!】3・11大震災、ユーロ危機、指導者の目まぐるしい交代――危機に対峙するには何が必要か? 『日本人へ』シリーズ、待望の最新刊!
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文藝春秋のエッセイ連載を纏めただけの本のわりに大仰なタイトル。せめて本として出版するのだからはじめにやあとがきくらいあっても良い気がした。時事問題に対する著者の視点も目新しいものは感じられず共感も少ない内容でした。
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