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残酷な王と悲しみの王妃 の商品レビュー

3.8

33件のお客様レビュー

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2014/02/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「怖い絵」シリーズが面白かったので借りた本。 中野京子さんの文体は切れ味が良く、読みやすい。 学生時代は世界史にそれほど興味がなく、いい加減にしか勉強してこなかったのに、何度も読み返してしまう。 スコットランド女王でエリザベス一世と覇権を争った メアリー・スチュワート ベラスケス作『ラス・メニーナス』で描かれたスペインハプスブルク家の幼い王女マルガリータ・テレサ 「怖い絵」にも出てきた、皇帝による世継ぎの息子殺しの生々しい殺人現場を描いた、 イリヤ・レーピン作『イワン雷帝とその息子』 (なんでこんな怖い事件を絵の題材に選ぶのかと思いつつ、実は一番惹かれた) なぜロシア皇帝がこのような取り返しのつかない事件を引き起こすに至ったのかを詳しく解説した、 イワン雷帝の七人の王妃 ジョージ一世の妃であるゾフィア・ドロテア妃は 32年もの間、夫に死ぬまで幽閉された。 ヘンリーハ世の二番目の王妃アン・ブーリン 彼女は後にエリザベス一世となる女児を生んだが、 正嫡の男児を望むヘンリーハ世の期待に応えられなかった為に夫によって濡れ衣を着せられ斬首されている。 彼女は映画『ブーリン家の姉妹』でも有名な悪女とされているがどう考えてもヘンリーハ世の身勝手さや無慈悲さの方が目立つ気がする。 前王妃キャサリンとの離婚に反対するヴァチカンを切り捨て、英国国教会を設立という宗教改革をしてまで アン・ブーリンを手に入れたかったのだろうが、 すぐにそれは憎しみに変わる。 母親が処刑され、一時は庶子に格下げされた苦労が あったたからこそ、エリザベス一世の慎重で冷徹なリアリストの性格が形成されたのかもしれない。 きな臭くて、うんざりする程血腥い西洋史だが、 他にもメディチ家やハプスブルク家など興味は尽きない。

Posted byブクログ

2013/11/10

この時代の女性の扱いというか、地位が怖いまでにわかる一冊。でも個人的にイワン雷帝が好き。もっと穏やかというか、幸せに?朗らかに?過ごせればと、願ってみたり。ベラスケスの偉大さも分かる一冊。ヘンリー8世は好きになれないが、エリザベス1世も好きにはなれない。読む人によって肩入れする人...

この時代の女性の扱いというか、地位が怖いまでにわかる一冊。でも個人的にイワン雷帝が好き。もっと穏やかというか、幸せに?朗らかに?過ごせればと、願ってみたり。ベラスケスの偉大さも分かる一冊。ヘンリー8世は好きになれないが、エリザベス1世も好きにはなれない。読む人によって肩入れする人は大きく変わりそう。それがまた、楽しい。

Posted byブクログ

2013/10/26

怖い絵が好きだったから読んでみた 個人的にはエリザベス1世の残念さが意外でおもしろかった感。やっぱり文章はそんなに面白くないんだけど世界史の教科書よりははるかに面白いのでまた続きが出たら買うんだろうなあと思う

Posted byブクログ