星籠の海(下) の商品レビュー
歴史の謎と現代の国際犯罪を結びつけてしまうあたり、島田さんらしい想像のつかなさではある。文章も読みやすいから、長さはそんなに気にならない。ただ他に名作がたくさんあるというのに、わざわざこの作品を映画化に選んだのは激しく疑問だ。
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上下巻読了。 瀬戸内海のある島に身元不明の死体が流れ着く事件から始まり、どんどんスケールが大きくなっていきます。途中挿入される登場人物達の話も謎だらけで、上巻読了時では何が何だかさっぱり解りません。 下巻に入ると散りばめられた伏線がテンポ良く回収されていくのですが、ミステリーとし...
上下巻読了。 瀬戸内海のある島に身元不明の死体が流れ着く事件から始まり、どんどんスケールが大きくなっていきます。途中挿入される登場人物達の話も謎だらけで、上巻読了時では何が何だかさっぱり解りません。 下巻に入ると散りばめられた伏線がテンポ良く回収されていくのですが、ミステリーとしての「捻り」や「仕掛け」は無く、無難に纏まっている印象。お話自体はとても面白いのですが、魅力的な謎を力技で豪快に捩じ伏せる「御手洗潔シリーズ」らしさが無く、やや物足りないです。
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上巻からの続き。歴史の謎が解明されていくのはワクワクするが、現代での出来事がわりと辛く…彼女も好きでやったんじゃないが…辛い。教授もアレだし…。パクの悪さがあまり描写で出てない感じがした。忽那さんとヒロ君の話しが美しくも悲しい。日本編はこれで最後なんですか…わりと最後はあっさり。...
上巻からの続き。歴史の謎が解明されていくのはワクワクするが、現代での出来事がわりと辛く…彼女も好きでやったんじゃないが…辛い。教授もアレだし…。パクの悪さがあまり描写で出てない感じがした。忽那さんとヒロ君の話しが美しくも悲しい。日本編はこれで最後なんですか…わりと最後はあっさり。タイトル素敵ですね。
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いつもの超絶物理トリックのミステリとはまた違った、海洋ロマンとか、歴史の謎、人々の思惑が交錯していくミステリだった。 御大は最終的に弱いものの立場に立つし、ラストがメロウなのがよい。
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あれ?福山市のためにわざわざ書いてくれた感が強い? そんな感じの久々の御手洗シリーズでした。 白血病で死ぬ少年のくだりは必要だったのかな。 原発批判など映画化なのに大丈夫? しかし村上水軍など興味深く読めました。
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御手洗潔シリーズ。長編、上下巻。 もともと福山市の記念事業に際する映画化を見越して描かれたものだからか、いつもと毛色が違うような、、、。御手洗の推理が天才過ぎるが故、推理の過程というものがほとんどなく、最後の最後に颯爽と登場し、サラッと完璧な推理を披露して終わり、というパターン...
御手洗潔シリーズ。長編、上下巻。 もともと福山市の記念事業に際する映画化を見越して描かれたものだからか、いつもと毛色が違うような、、、。御手洗の推理が天才過ぎるが故、推理の過程というものがほとんどなく、最後の最後に颯爽と登場し、サラッと完璧な推理を披露して終わり、というパターンが本来の形のはず。ところが、今回は御手洗&石岡コンビをストーリーに出来るだけ多く登場させたいがために、無理に二人の登場シーンを捻じ込み、作品全体が物凄く冗長的になってしまっている感が拭いきれなかった。このコンビのファンとしては嬉しいところではあるんだけど、御手洗の探偵スタイルにはこの構成は不味かったんじゃないかな、、、。いや、一部のファンにとっては大喜びだったかもしれないが(皮肉)。エピソードも色々詰め込み過ぎて散漫してしまってるし、黒幕がかなりの大物(?)な割には、描写があっさりとしていて凄味がない、、、。瀬戸内海の地理的事情であったり、村上水軍とペリー来航時の老中の秘策における関連話など、興味深く読める点は作品の中にもちろんたくさんあったのだけれど、あくまでも福山市の記念事業における町おこしを兼ねた企画モノの一環で描かれた作品であると割り切らないと、シリーズファンとしては納得しづらいものがあったんじゃないかなと思った。
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上下巻合わせて900ページ近い長篇にも関わらず一気に読み通すことができた。 不可解に思われる事件が少しずつ解きほぐされていくのは気持ちが良い。 「星籠」をめぐる歴史ミステリーの部分も興味深くて、村上水軍やペリー来航時の老中安部正弘についてもっと知りたくなった。 新興宗教や原...
上下巻合わせて900ページ近い長篇にも関わらず一気に読み通すことができた。 不可解に思われる事件が少しずつ解きほぐされていくのは気持ちが良い。 「星籠」をめぐる歴史ミステリーの部分も興味深くて、村上水軍やペリー来航時の老中安部正弘についてもっと知りたくなった。 新興宗教や原発への批判たっぷりなので不快感をおぼえる読者もいるかも。ヒロ君のエピソードなどはかなり具体的で直接的だ。実際に起こっている可能性がある。 丸腰で言葉にすれば炎上したりもみ消されたりしかねない内容も、小説というフィクションに組み込んでしまえば難を逃れることができるのだと、そんなことを思った。
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下巻の出だしは★3 読了感★4 後味が良かった 原発の話をねじ込んだり、それによっての白血病になる少年の話は ちょっと萎える 星籠の海の意味も分かり、瀬戸内育ちの自分としては嬉しいものだ 出てくる女性が島荘の女性観なのか、これでもか!というほどの 自分本位の女性たち
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
上巻に続きすぐ読み終わりましたが。。 今回はあまり、御手洗潔が活躍していないような? なんだか、機械の描写が頭に描きにくくて(機械にあまり興味がないからか、、、) 最後の方は何となく読んだような感じでしたが、 残虐な描写は、あまりにも現実にはない感じだったので、 そんなに怖く感じなくてよかったです。 でも、やっぱり面白いと思いました。
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さすが島田荘司さん。広げた風呂敷はきちんとたたんでいきます。 そのあたりは安心して読めるのですが、忽那と智弘少年の関係は、物語を都合よく進めるために作ったという印象を受けて、少々冷めた見方をしてしまいました。 御手洗シリーズの国内編はこれで最後、ということですが、外国編はこれか...
さすが島田荘司さん。広げた風呂敷はきちんとたたんでいきます。 そのあたりは安心して読めるのですが、忽那と智弘少年の関係は、物語を都合よく進めるために作ったという印象を受けて、少々冷めた見方をしてしまいました。 御手洗シリーズの国内編はこれで最後、ということですが、外国編はこれからも出版されるのでしょうか? 御手洗シリーズが一番好きなので、最後というフレーズは寂しいです。
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