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スナックちどり の商品レビュー

3.4

80件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2024/06/02

40歳を間近で離婚した主人公と、育ての祖父母を亡くしたいとこの女2人旅 よひもとばななさんの本を読んだのが初めてなのと、舞台がイギリスの片田舎であまり身近に感じられなかった。 私だったら生まれや境遇を恨んで現実逃避の旅行になりそうだけど、この2人はそうではない。たしかに2人とも淋...

40歳を間近で離婚した主人公と、育ての祖父母を亡くしたいとこの女2人旅 よひもとばななさんの本を読んだのが初めてなのと、舞台がイギリスの片田舎であまり身近に感じられなかった。 私だったら生まれや境遇を恨んで現実逃避の旅行になりそうだけど、この2人はそうではない。たしかに2人とも淋しさを感じている状況だけど、決して逃げてはいない。旅の高揚感はなく、とても冷静でいるように思える。イギリスの街がそうさせているというより、やはり2人の性格だろうなと思った。

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2024/05/06

最初は離婚した女主人公の話かぁ…今回は合わないかもなぁと読んでいたのですが、元夫と別れた理由を分析していく中で 「自分自身のことを愛してない人といると、それだけでとてもつらいし、苦しいんだ」 というフレーズにビビっと共鳴いたしました。 そうそう、やっぱりパートナーは良い意味で自己...

最初は離婚した女主人公の話かぁ…今回は合わないかもなぁと読んでいたのですが、元夫と別れた理由を分析していく中で 「自分自身のことを愛してない人といると、それだけでとてもつらいし、苦しいんだ」 というフレーズにビビっと共鳴いたしました。 そうそう、やっぱりパートナーは良い意味で自己愛の強い人でないと…と、人生の伴侶とはいかにあるべきか、という私の人生の課題の一つにばななさんがそっと寄り添って一緒に考えてくれているような気持ちになりました。 終盤の従姉妹との情交は要らなかったのでは…と残念に思います。とても良い本なのにあの描写のせいで人に勧めにくい…笑 ばななさんに限らず、賞に選ばれる小説は性描写を入れないといけない規則でもあるのでしょうか??

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2023/11/23

たった数日の旅行中に走馬灯のように2人の人生が語られる。誰も同じ人生の人はいない、それぞれの生い立ちや考え方、暮らしが描かれる。そして旅行が終わる。うーん、そういう人生も本人が幸せならありなのかな。

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2023/06/30

いとこふたりのイギリス旅。主人公は離婚したばかり、いとこは育ての祖父母を亡くしたばかりで旅に出た。二人の間に流れる時間が、センチメンタルな気分になれる話。

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2023/04/05
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西の果てのイギリスの風景が自然と脳裏に浮かぶような文で、淡々とした物語の中に静かに旅行にいった気分になった。 育ての親である祖父母を亡くしたちどりと、離婚したばかりの私、いとこ同士の女2人旅の安定感から何日目かの夜の絡みが、全然いやらしくなく不思議だった。 すごく心地いいけど、この距離感がなせる技だよなあと思うことはあるあるだと思った。

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2022/09/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

40歳を目前に離婚し私と、いとこのちどりは、イギリスの田舎町に旅行にきていた。 夫は良い人で、大好きで今でも気持ちはあるはずなのに、彼は道化で、一緒にいることはもうできないと判断した私の悲しみ。 両親を亡くし、祖父母に育てられ、大好きだったその祖父母も亡くなったちどりの孤独の悲しみ。 日本から離れて何日も滞在しているイギリスでの日々 たった2人だけで、お互いの悲しみを共有し、精算していくまで。 私の夫のこと、言葉にして説明するのってすごい難しいニュアンスを、よしもとばななさんは表現するのがすごい上手だなあ、と。

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2020/02/05

失恋したあとは、誰かといても何をしていても ふいにひとりぼっちだと思う瞬間が何度もおそってくる。 そうなると、自分から終わらせた恋も ほんとうはもっと頑張るべきだったのかとか 自分から幸せを手放してしまったのかもとか、 なんだかそういう、訳の分からない糸にがんじがらめになって 間...

失恋したあとは、誰かといても何をしていても ふいにひとりぼっちだと思う瞬間が何度もおそってくる。 そうなると、自分から終わらせた恋も ほんとうはもっと頑張るべきだったのかとか 自分から幸せを手放してしまったのかもとか、 なんだかそういう、訳の分からない糸にがんじがらめになって 間違えた道にきたようで寂しくてつらくなる。 でも、失恋とはそういうものなのだ。 誰もが同じくこういう思考にからめとられるものなのだ。 この本を読んでいて、ぁぁ長い春を終わらせたあの頃 この本があれば、もっとはやく立ち直れたかもなぁと 少し出会うのが遅かったと苦々しい思い出をおもいだじした。

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2019/10/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アラフォーおんな二人旅(イトコ)inイギリスの海辺の片田舎。いいなあこんな人間関係、こういうじわじわリセットの旅というか、いいなあいいなあと思って読み進めていたけど、どーも染み込まない。挙句終盤の、肉体的にまで求め合っちゃうのが、いや違うよーーそれはいやだわーーとブロックかかってしまった。うーん。なんというか合わなかった。性的に。いや理性的に。 吉本ばなな作品、たいていトモダチになれそうにない女性が主軸に出てきがち説。

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2018/12/24

いつもの話より、オカルティックじゃなかった。 けど、とりたてて好きな話でもなかった。 いつものように、人生に誠実に生きている人達の話。 図書館で借りた本。

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2018/06/18

ばななさんの作品を初めて読んだのは 16歳の時。 キッチン、つぐみ、白川夜船などの作品を読みましたが 今一つ、ばななさんが何を書こうとしているのか 幼い私には残念ながら、 わかりませんでした。 あれから数十年経ち 久しぶりに読んだばなな作品。 彼女は人間の心の芯を描く 表現...

ばななさんの作品を初めて読んだのは 16歳の時。 キッチン、つぐみ、白川夜船などの作品を読みましたが 今一つ、ばななさんが何を書こうとしているのか 幼い私には残念ながら、 わかりませんでした。 あれから数十年経ち 久しぶりに読んだばなな作品。 彼女は人間の心の芯を描く 表現力の素晴らしい作家さんだったのだと 初めて理解出来ました。 それは私自身が彼女の作品を理解出来るぐらい 人生色々経験したからというのが大きい。 主人公さっちゃんの元夫への過去に遡っての 気持ちの折り合い‥ 折り合いをつけていくにつれ 見えてくる元夫の人間としての芯の部分 その描き方が上手く、 作品の中盤辺りから、気づくと引き込まれていました。 そして5日間一緒に旅した いとこのちどりの心の底の悲しみも さっちゃんのちどりへの愛情ある目を通して 明らかにされていく。 二人はそれぞれ悲しい経験をし 今は今を生きるのに精一杯なんだけれど 最後はさっちゃん、ちどりの未来が 細やかながら、幸福であると 感じる優しい作品でした。

Posted byブクログ