竜が最後に帰る場所 の商品レビュー
不思議な世界観の短編集。 面白く読みやすい長さなので、時間が過ぎるのを忘れて読み耽って1日読了。 「夜市」でお気に入り作家に仲間入りしたこの作家は期待を裏切らない。次が楽しみだ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
初めて恒川光太郎さんの作品を読んだ。 表紙がとても綺麗で、読んでみたくなって手に取った。 短編集と言う事もあるが、文章や描写がとても綺麗で読みやすく、自分のように初めて読む人も読みやすいと思う。 初めて読んだが、この作者さんは色の描写がとても上手だと思う。 他の著作も読んでみたいと思わせる作品だった 迷走のオルネラ 最初はとても胸糞悪いと思いながら読んでいたが、主人公の少年(まぁ後々大人になる訳だが)が、よく頑張ってやってくれたので、スカッとした 最後の解放って言うのは何なんだろう、ナルミと言うアイドルは誰なんだろう、宗岡と何らかの関わりがあるのではと思わずにはいられない、ここまで読むと。 夜行の冬 季節も相まって、雪国住まいの私は、とてもリアルに感じることが出来た 冬の夜と言うのは、本当にとても静かで静かで…積もった雪に何でも吸い込まれていくような、そういう錯覚に陥る… そんな雰囲気の話 過去と未来を取り替え続ける、と言う発想が良いと思った 鸚鵡幻想曲 何かの物体が、他の何かが集まって出来ているとかいう、そんな発想はなかった そしてそれを解放する青年と、実は集合体だった青年の話 そっちかよ!!!!みたいな衝撃の展開で、思わず声が出てしまった そして、解放させられてしまった青年のその後、そして解放する青年のその後。 私は解放させられてしまった青年の後日談が読めてよかった この短編が一番好き ゴロンド ゴロンドが初めて陸に上がった時の描写が、とっても綺麗だった。 ゴロンドと仲間たちがとても可愛らしく、暖かい気持ちになった。 おたまじゃくしの話だと思って読んでいたが、もっと壮大なスケールの話だった。
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デビュー作の『夜市』が私の好みだった恒川光太郎。ジャンルとしてはホラーファンタジーだけど、後者の要素が強く、とても幻想的。本作はこれまでの作品とかなり異なり、不思議な世界に連れて行ってはくれません。個人的にはイマイチだったけど、短編5つのうち、元来の著者を思わせるのは「夜行の冬」...
デビュー作の『夜市』が私の好みだった恒川光太郎。ジャンルとしてはホラーファンタジーだけど、後者の要素が強く、とても幻想的。本作はこれまでの作品とかなり異なり、不思議な世界に連れて行ってはくれません。個人的にはイマイチだったけど、短編5つのうち、元来の著者を思わせるのは「夜行の冬」。奇抜で面白かったのは「鸚鵡幻想曲」。鸚鵡(おうむ)20羽で出来た人間なんて、誰が想像できましょう。(^o^;
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恒川光太郎さんの作品を読むのはは3作品目! 日常の裏側に潜んでいそうな不思議な世界に何故か癒されます。 ゴロンドは最初カエルの話かと思っていました。
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収録作品の5作全てが、それぞれ違った味を出していて面白かった。恒川さんの作品は、派手さはないが、静かな面白さがある。 恒川さんで一番好きな話は秋の牢獄。
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未だにハズレなしの恒川作品。 一番の好みは「夜行の冬」 幻想的な味わいに苦味のある隠し味が絶妙。 「鸚鵡幻想曲」の結末も童話的だがそれもまた良い。 今回も大満足の一冊。
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ただ単に奇々怪々な怖さだけを主張するだけで無く、そこにファンタジーな要素が入る事によって物語に深みや味わいができ、読了後に何とも言えない余韻を引き摺る。これが恒川作品を欲する理由としてある訳だが本作品も期待を決して裏切らない。計5編からなる短編集で、前半2編は今迄とちょっと違う...
ただ単に奇々怪々な怖さだけを主張するだけで無く、そこにファンタジーな要素が入る事によって物語に深みや味わいができ、読了後に何とも言えない余韻を引き摺る。これが恒川作品を欲する理由としてある訳だが本作品も期待を決して裏切らない。計5編からなる短編集で、前半2編は今迄とちょっと違う角度から切れ込んだテイストに戸惑ったが、読後の妙な残尿感にやっぱり癖になりそうだった。残り3編はTHE恒川作品と言った所か。この人の捻りの入った巧い構成と独自の世界観はやはり惹かれる。
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恒川作品のなかで最初に読んだ本。短編5つ。最初のお話があまり好みでなかったから微妙だったかなって思ったけど、後半の3編がほかの恒川さんの作品にも多い、不思議で独特の雰囲気を持っていて、とても好みだった。 「鸚鵡幻想曲」がとくにすき。
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短編集。タイトルが素敵。 「夜行の冬」が一番好き。夜行に一度ついて行ってパラレルワールドに行ってしまったら、それがどんな環境だろうと、さらに他の世界が見たくなってしまうだろうな。でも、元いた世界に帰れないのも辛いかも。 オルネラと鸚鵡も面白かった。 作品たちを読み進めるごとに、世...
短編集。タイトルが素敵。 「夜行の冬」が一番好き。夜行に一度ついて行ってパラレルワールドに行ってしまったら、それがどんな環境だろうと、さらに他の世界が見たくなってしまうだろうな。でも、元いた世界に帰れないのも辛いかも。 オルネラと鸚鵡も面白かった。 作品たちを読み進めるごとに、世界の彩度と温度が上がって行く気がした。
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再び恒川光太郎さんの著書「竜が最後に帰る場所」。 『夜行の冬』『鸚鵡幻想曲』がとても良かったです。特に鸚鵡幻想曲は本当に不思議なお話で、でもしっくりくる読了感。思わず『集合体』を探してしまいそう。 この方の作る世界観、凄い。目が離せません。
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