竜が最後に帰る場所 の商品レビュー
5つの趣の違う短編集。夜市、無貌の神に続いて読んだので最初社会派な作風にびっくりしました。現実感のある話のほんの少しの違和感から始まり、最後には竜となり帰る。5つの短編を通してどんどん幻想世界へ入っていく流れが面白いです。中でも『夜行の冬』『鸚鵡幻想曲』が傑作。色々な恒川作品が読...
5つの趣の違う短編集。夜市、無貌の神に続いて読んだので最初社会派な作風にびっくりしました。現実感のある話のほんの少しの違和感から始まり、最後には竜となり帰る。5つの短編を通してどんどん幻想世界へ入っていく流れが面白いです。中でも『夜行の冬』『鸚鵡幻想曲』が傑作。色々な恒川作品が読めて楽しかったです。
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恒川光太郎氏の独特な世界観が、様々な形で表されてる どの短編も面白いが、夜行の冬と鸚鵡とオルネラが好み
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まだ2冊目なのでつかみ切れていないのですが、皆が口を揃えていう「異世界に連れていかれる」という言葉に納得してしまう作品でした。 気に入ったしちょっと怖かったのが「夜行の冬」異形の者について行ったばかりにパラレルワールドを旅し続ける事になった者たち。もっと良い世界を望んで今ある幸せ...
まだ2冊目なのでつかみ切れていないのですが、皆が口を揃えていう「異世界に連れていかれる」という言葉に納得してしまう作品でした。 気に入ったしちょっと怖かったのが「夜行の冬」異形の者について行ったばかりにパラレルワールドを旅し続ける事になった者たち。もっと良い世界を望んで今ある幸せで満足出来ない辺りは分かるかも。 「ゴロンド」は竜と言われる爬虫類が、どじょうのような幼体から、逞しい竜になり旅立っていく物語で。壮大で可愛らしく、夢中で読みました。この話が題名の元になっているんですね。
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日常と異界の間。するする読めてそのうちにとっぷり日が暮れるような。ハッと暗くなった外に気づいても自分がいるところが現実なのか一瞬わからなくなるような。読書の醍醐味ね。普段あまり異界ものを読まないのもあり非常に楽しめました。
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この人独特の世界観が好きな人にはたまらない。 ホラー感が微塵も感じず、ファンタジーと言うか幻想を上手く文章にした感じ。 この作家はいつも残酷なシチュエーションを誇大せず淡々と何時でも誰にでも起こりうと思わせる感じで描く所ががとても共感が持てる。 京極夏彦や村上春樹にも通じる心地い...
この人独特の世界観が好きな人にはたまらない。 ホラー感が微塵も感じず、ファンタジーと言うか幻想を上手く文章にした感じ。 この作家はいつも残酷なシチュエーションを誇大せず淡々と何時でも誰にでも起こりうと思わせる感じで描く所ががとても共感が持てる。 京極夏彦や村上春樹にも通じる心地いいマンネリ感。
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これぞ恒川節炸裂。 秋の夜長にぴったりの素晴らしい短編集。 「その作品が心に何を呼び起こしたかが重要ではないのか」迷走のオルネラより。 呼び起こされました、私の様々な感情を。 私もきっと夜行に参加するのだろうな。
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あー、世にも奇妙な物語ね。と言う感想しかない。短編集だが、オチは簡単に読めてしまうものか、突拍子もなくて意味不明なものか、存在しないかのどれかで、全く読み終わった感じがしない気味悪さだけが残る。
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現実を生きながら、ふと幻想に足を踏み入れるような短編集。 すぐそこに広がっているかもしれない知らない世界に想いを馳せ、胸をときめかせたり恐怖に怯えたりする。本の中でそういう体験ができるのは幸せなことだ。不思議な満足感の中読み終えた。 特に「夜行の冬」が好みだった。歩かなくてはならないから歩いているなんて、まるで人生のようだ。
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76 うん、面白い。さらさらと読みやすい。 日常を非日常に帰る手腕が自然で、いつのまにか引き込まれる。 短編5作入ってるけど、どんどん人間の世界から離れていくのがおもしろかったな~。 忘れてしまうだろうっていう一言がいい。 お気に入りは、 迷走のオルネラと鸚鵡幻想曲。 オルネラは最初よくわからんな~という入りから、徐々に紐解かれていく感じがいい。こういう復讐もあるのね。 鸚鵡幻想曲は、発想が素晴らしい。触りたくなっちゃう。 こんなアイデアどっから出てくるのよ、しかも作者は最初の不審者に話しかけられるからどんどん書き始めたらしいし、筆が踊って作品が勝手にできるとはまさにこのことかな。 20191013
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2014/2/5恒川先生初挑戦。あっと言う間に読めました。ファンタジストの評判に違わぬ傑作。個人的には後ろ3作。特に「夜行の冬」が好きでした。★4
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