検察側の罪人 の商品レビュー
映画を観て、エンディングに納得がいかずに原作を読んでみましたので雫井さんの作品はお初です。 納得いかなかった映画のラストだけど原田監督は観客に考えさせる戦法だったのよね、納得。 映画と原作の大きな違いは原作では最上は逮捕される。松倉は殺されることなくのーのーと再び野に放たれる...
映画を観て、エンディングに納得がいかずに原作を読んでみましたので雫井さんの作品はお初です。 納得いかなかった映画のラストだけど原田監督は観客に考えさせる戦法だったのよね、納得。 映画と原作の大きな違いは原作では最上は逮捕される。松倉は殺されることなくのーのーと再び野に放たれる(って表現はよくないか、今回の事件では冤罪だもんね) インパール作戦なる下りは原田監督のオリジナル。自殺する丹野のところに最上は行っていない。 こんなところが大きいかな。 もう、、読んでても最上はキムタクしか浮かばないし、沖野はニノだし。仕方ないね、映画観てからの原作だし。 映画を観た時にはタイトルがはてなだったけど、原作はタイトル通りの内容。 検察である最上だからこそ松倉を冤罪で苦しめるという最高級のシナリオで罰を下したかった、彼なりの正義。でもそれは罪。 そのシナリオのために今回の犯人である弓岡を殺害した、これって大きな罪。 でも最上は沖野が壊れて検察を辞めてしまったこと以外は間違ってないって思ってる。 最上を弁護しようと買って出た同期の弁護士も(名前忘れちゃった、ごめんちゃい)泣きながら「お前の気持ちがわかる」って。 もう何が正義やらわけわかんなくなるよ。 沖野も最終的に自分の貫いた正義が正しかったのかわけわかんなくなってしまってる。 モヤモヤするわ。 ということで、原作も映画もモヤモヤ、作者にしてやられた感いっぱいでした。
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映画を見てよく分からなかったので、原作を読みました。ストーリーが丁寧に組み立ててあったので、よく分かり面白かったです。しかし、問題のベテラン検事の考えには共感できません。
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2021.7.21 読了 そこそこだったかな。 犯罪を犯す動機が ちょっと弱い気もしたし、 強引な気もした。 最後も なんとなくモヤモヤした終わり方。
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物語としては面白いけど、胸くそ悪い後味の話だった。。。。 誰も救われないし、誰も幸せにならない。 最上の生き方は高潔だけど、家族はたまったもんじゃないし、沖野は20代でこんな思いを抱えたらこれからの人生のどうなんだろうと思うし、松倉はクソすぎるし、白川は金に振り切りすぎてるし、、、はぁ。悲しい。前川の接見で泣いた。
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映画を先に観たけど、本の方がやっぱり面白い。登場人物それぞれにいろんな考え方があるもんだとは思うが、どうしても最上の考えには共感できず。ラストシーンもなんか救われない。
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"人が人を裁く"ことの限界を感じさせた作品だった。 正義とは何か? 何を持って正しいとするのか? 正義の捉え方は人によって違う。それなのに人が人を裁いている。 犯罪を減らすためには必要なことなんだけど。 やっぱり裁く側も人である限り、絶対に間違いのない裁き等、存在しないのだろう。 かなりの長編だったが、だからこそ最上にも沖野にも、はたまた冤罪の罪を着せられたクソ野郎にさえも、感情移入することができた。 ハッピーエンドではないが、後味の悪さだけではない深さがある。 ラストの最上の穏やかさと、沖野の咆哮が対照的で印象に残った。まだ若い沖野に救いがあると良いと願う。
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映画にもなった話題作を読了。 自分なりの正義、信念を貫いて行動に移した2人。 何が正しいのか。深く考えさせられる作品でした。 時効、冤罪の中渦巻く今回の作品。 一番救われなかったのは刺殺事件の残された遺族だと思いました。 各々の結論も、自分で選んだ信念だったから彼らはまだ良かった...
映画にもなった話題作を読了。 自分なりの正義、信念を貫いて行動に移した2人。 何が正しいのか。深く考えさせられる作品でした。 時効、冤罪の中渦巻く今回の作品。 一番救われなかったのは刺殺事件の残された遺族だと思いました。 各々の結論も、自分で選んだ信念だったから彼らはまだ良かったのかなとも。
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久しぶりの長編。また長編になるだけの読み応えがあった。 検事についての仕事などが詳細に描かれてあって、勉強になった。逮捕、起訴、裁判などのシステマティックな流れも理解できた。ただ中盤までは話の展開が遅く忍耐強く読み進めなければならない。その後後半は怒涛の展開となり一気に読み進めた...
久しぶりの長編。また長編になるだけの読み応えがあった。 検事についての仕事などが詳細に描かれてあって、勉強になった。逮捕、起訴、裁判などのシステマティックな流れも理解できた。ただ中盤までは話の展開が遅く忍耐強く読み進めなければならない。その後後半は怒涛の展開となり一気に読み進めた。作家の筆力に圧倒される。 この本を読んだ後に、司法に携わろうと言う夢を抱く人はいないのではないか?現実の凄まじさを思い知った小説だ。
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東京地検の検事・最上とその教え子の沖野。かつて最上が関わった女子中学生殺人事件で松倉は時効となる。しかし、最上は別事件の老夫婦刺殺事件で松倉を犯人に仕立て上げる暴挙にでる。そこで沖野が検察を辞め弁護士となり最上と決別し、対決する。最上は松倉を殺すという殺人、沖野は検察時代に得た情報を国選弁護人に漏洩するという罪を犯す。両者はお互い正義のために戦い、正義を勝ち取ることに執着する。両者の立場になると解釈は難しいが、人を殺してはOUT。沖野の絶叫には最上に対する敬愛を含んでいたと信じている。一読必至です。
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どちらを塀の中に閉じ込めるべきだったのか。 最初は少し入りづらかったけど、中盤からぐいぐいと引き込まれた。映画もアマプラで見てみようかな。
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