1,800円以上の注文で送料無料

検察側の罪人 の商品レビュー

3.9

170件のお客様レビュー

  1. 5つ

    40

  2. 4つ

    60

  3. 3つ

    55

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2018/10/22

冤罪の罪深さ、正義って? 罪を犯した者が逃げ通せる世の中は間違いだ! 罪は罪を作る 復讐は復讐の連鎖がある

Posted byブクログ

2018/10/12

事件としては、冤罪に追い込もうとしたベテラン検事の最上は許せないといったところなのだろうが、正義に裏付けられた罪であり簡単に「悪」と決め付けられはしない感じ。 一方、若手検事の正義との対決にも目が離せなかった。 他愛もない話だけれど、同級生仲間である弁護士や記者たちの温かい気持ち...

事件としては、冤罪に追い込もうとしたベテラン検事の最上は許せないといったところなのだろうが、正義に裏付けられた罪であり簡単に「悪」と決め付けられはしない感じ。 一方、若手検事の正義との対決にも目が離せなかった。 他愛もない話だけれど、同級生仲間である弁護士や記者たちの温かい気持ちや、「お父さんも幸せもの」と言えた最上検事のお嬢さんも素敵。一方でラストの沖野さんの叫びには切なさを感じた。

Posted byブクログ

2022/04/04

最上検事の想いや、沖野検事と橘さんの葛藤など、細かな描写はよかったが、何となく先が読めてしまったのが、少し残念でした。とはいえ、映画化もされてよかったと思います。

Posted byブクログ

2018/09/20

新人検事・沖野。ベテラン検事・最上。老夫婦が刺殺された事件を手がけることになった2人だが、容疑者が有罪だと目する最上と、ほかに真犯人がいるのではないかと考える沖野は次第に対立していく。正義とは。

Posted byブクログ

2018/08/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読書記録です。まだの人は絶対に読まないでね。映画観てない人も絶対に読まないでね。ネタバレまくりなので。 映画を観る約束を先にしたので、観る前に1日で読み切りました。私は本を読むとき、けっこう心情的に入り込むんですが、正直共感できないことが多くてあまり入り込めなかった…一生懸命勉強して、難関の国家試験を突破して、お気楽なおばちゃんには気が遠くなるような努力して手にした官吏の仕事を、手放せるものなの?と。 映画を観てびっくり!作者さん、いいんですかコレ?と思うほど、原作とは掛け離れてて…もしかして、実はこういう内容で書きたかったの?と思うほど。 ただ、映画のほうが、過去の事件の真相を知ってからの暴走には共感が持てました。目の演技が良かった!やるやん、キムタク!検事的正義に当たる起訴をされる前に、命を落とした罪人たちにも心情的にはアリ、でした。泣き女には盛りすぎた感はあったんだけど… あ。もしかして。原作ではありえない映画の続編がアリなのかな?!モノは売ってもヒトは売らない諏訪部と罪人vsヤメ検の。次は親友を奪った大物代議士なんだろうか。

Posted byブクログ

2018/08/30

2018.8.29 罪人に罪を与えるのが正義か、その正義を暴くのが正義か 葛藤や絶望や信念などたくさんの渦が原作で見えます

Posted byブクログ

2018/08/27

映画化されるというので読んでみたが、前半だれるが、まあまあスリルがあって面白がった。検察官としての正義とは何か?ラストはちょっと物足りない。

Posted byブクログ

2018/08/18

これぞイヤミス!沖野ならずとも咆哮したくなるモヤモヤさせるラストだった。 最上の正義と沖野の正義。法に照らせば絶対的に沖野が正しいのだけれど、最上には最上の理があり、心情的には最上に与したくなる人が多いのではないか。法律の限界など、いろいろなことを考えさせられた。最上の先輩・水...

これぞイヤミス!沖野ならずとも咆哮したくなるモヤモヤさせるラストだった。 最上の正義と沖野の正義。法に照らせば絶対的に沖野が正しいのだけれど、最上には最上の理があり、心情的には最上に与したくなる人が多いのではないか。法律の限界など、いろいろなことを考えさせられた。最上の先輩・水野や、人権派弁護士の白川など、脇役1人ひとりがしっかりと自らの役割を担っていて物語に深みを増している。 反面、最上の動機や計画など、やや強引だったり脇が甘いところもあるけど……最上の冷めきった家庭や松倉の拘置期限などそれなりに納得のいく背景があるから、まあ許せる(ということが雫井作品には多い気がするなあ)。 映画のキャストを念頭に置きながら読んだせいかもしれないけど、最上=木村拓哉、沖野=二宮和也は当て書きじゃないかと思うくらいしっくり来る(もっとも最上のキャリアを考えるとキムタクは若すぎるらしいけど)。映画版のラストは原作とは違うようで、こちらも楽しみ。

Posted byブクログ

2018/08/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「検察側の罪人」 対立する最上と沖野。 木村拓哉(SMAPと書けない。あぁ残念だ・・・)と二宮和也がタッグを組む映画「検察側の罪人」の原作です。「正義とは何か」を問う小説。 東京地検のエース検事・最上毅と最上の教官時代の教え子である沖野啓一郎が担当することになった老夫婦刺殺事件。重大な事件であるが、それ以上でもそれ以下でもない事件であるはずだった。一人の名前を見つけるまでは。その人物は、既に時効になった23年前の根津で起きた女子中学生殺人事件の重要参考人と目されていた人物だった。今度こそこの男が犯人なのか。正義の名の共に、2人の検事が袂を分かつ。 23年前に久住由季を殺した犯人の重要参考人だった松倉が別の事件の容疑者として浮上する。時効を過ぎた事件は罪に問えないという法律の不完全さの代わりに、今度は松倉が犯した罪を正しき法律を以て償わせる。それが最上の正義だったと思います。しかし、別件で逮捕された松倉は取り調べ中に、由季殺害は犯行を自供したものの、今回の事件に関しては一貫して犯行を否認し続ける。このままでは法律で裁けない。 そして、弓岡という新たな容疑者が浮かび上がる。最上が踏み込んではならない領域に入り込んでまで追い詰めようとした松倉は、少しずつ犯人から外れようとしていく。松倉に風が吹き出し、最上は松倉を追い詰める歩みを止めようとする。しかし、その背中を押すことになったのは、最上の大学時代の友人である丹野和樹の自殺であった。 丹野と比べて自分が何を成し遂げる訳でもない。それでも丹野が生きられなかった先を生きていこうとする。そこに意味を見出そうとする。そして、自分にしかできないことを不意に思いついてしまうのだ。そして、一度は止めようとした足を更なる禁断領域に進めていく。検事としての正義から最上の正義に完全に変わってしまった瞬間と感じました。 対して沖野は、検事としての正義に最後まで向き合い、苦悩します。松倉が犯人では無いかも知れないという懸念と最上への敬意が天秤に掛けられながらも、不自然な操作方針や上がってこない証拠、松倉への心象を基に最上を尊敬しているからこその苦悩や葛藤が次第に強くなっていく。そして、冤罪に加担してはいけないという正義を以て、最上と袂を分けていく。その信念が最上を逮捕に導いていく。しかし、残ったのは自分は何をしたかったのか。何の味方だったのかが分からなくなるという虚無感。この沖野の苦しみが、最上との面会での台詞や最後の咆哮に現れていました。 そして、最上・沖野に並ぶもう一人の主人公・松倉。老夫婦刺殺事件は無罪だった。しかし、時効を迎えたとはいえ由季を殺したのは松倉であったのだ。冤罪を免れたとは言え、罪は消えないという意識が無いこの男に鉄槌を下したいと考えた最上は間違っていなかった。 映画ですが、PR映像を見ると、最上も沖野も原作のイメージからはそう遠くないかも?と感じたので、見てみたいです(但し、原作とは色々違いがある模様)。最上の葛藤や沖野と松倉との鬩ぎ合い、松倉の二面性等がどう映像化されるのか、凄く気になる。特に、松倉役の俳優さん(酒向芳)の演技が凄そうだったので期待。勿論、キムタクとニノにも期待。そして、井之頭五郎にも期待。

Posted byブクログ

2018/08/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

正義とは何だっただろうか。 この世界に正義など存在しない。否、人の数だけ正義は存在する。故に、その正義はすべて間違っている。 最上の信じた正義も理解できる。人の人生を奪っておいて、何の反省もなくのうのうと生きるなど、許されない。法律が正義を実行できないならば、自分が。 沖野も自分の信じた正義を貫き、袋小路に入り込む。それぞれの人に、それぞれの正義があり、それぞれの生き方がある。それを知らずに生きていけたならば、それはそれで幸せなことだろう。あるいは、知った上で、自分の立場を考えて、器用に立ち回れたなら、それも幸せなことだ。 立ち位置を変えれば、世界は別の顔を見せる。 沖野はあの後、うまく自分を納得させられただろうか。弁護士として、自分にしか救えない人を救っていく決心ができただろうか。複雑な世界の様相を垣間見てしまった人間に、それは可能なのだろうか。 最上の沖野に対する後悔と、最上のことを思う沖野の心情に泣けた。

Posted byブクログ