検察側の罪人 の商品レビュー
正義って何?法律って何? 裁判とは。人を裁くこと。そういった要素がギュッと詰められてます。 シリアスで苦い作風は雫井さんの本領発揮でしょうか。 時効が成立した少女殺害事件の犯人と目されていた男が、老夫婦殺害事件の参考人として浮かび上がる。 最上検事は裁かれなかった犯罪も含め、...
正義って何?法律って何? 裁判とは。人を裁くこと。そういった要素がギュッと詰められてます。 シリアスで苦い作風は雫井さんの本領発揮でしょうか。 時効が成立した少女殺害事件の犯人と目されていた男が、老夫婦殺害事件の参考人として浮かび上がる。 最上検事は裁かれなかった犯罪も含め、必ず裁きを受けさせると密かに決意する。 後輩沖野に託した自身の強い決意。 だが、沖野は強引な手法で犯人と決める最上に疑問を抱く。 時効によって法では裁けなくなった人物を追い詰めていく最上検事。 最上の後輩で、法の正義を信ずる沖野。 ラストまで手を抜かず、正義はあるという世界観に疑問を感じる無常観を読者に抱かせる作品。
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検事の苛烈な取り調べ、事件が「出来上がって」いく様が恐ろしい。 狂気を孕んだ「正義」のなれの果て。 徐々に歪んでいくヒトとセイギが迫ってくる。 ラストまで読んだ時、この本の重さが“ずしり”と腹に落ちる。
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アガサ・クリスティの、あの戯曲を思い起こさせる タイトルだけれど、こちらの方がぐっと重苦しい。 正義とは何か。 司法とは何か。 どうするのが正しかったのか。 金貸しをしていた老夫婦が殺害され、容疑者の1人として 23年前に少女を暴行し殺害しながら逃げおおせた男の名が あがって...
アガサ・クリスティの、あの戯曲を思い起こさせる タイトルだけれど、こちらの方がぐっと重苦しい。 正義とは何か。 司法とは何か。 どうするのが正しかったのか。 金貸しをしていた老夫婦が殺害され、容疑者の1人として 23年前に少女を暴行し殺害しながら逃げおおせた男の名が あがってきた。 検察にも、警察にも、過去の事件に思い入れのある人間が 捜査に関わっていた、、、 決定的な証拠がないのをいいことに、否認を続け、 罪を逃れるだなんて、ましてや、それが、いたいけな 少女に対する卑劣な犯罪だなんて、正直、反吐が出るし、 そんな奴、どんな目にあっても同情なんてする気になれない。 その少女を可愛がっていた検事最上が、今度こそそいつが 犯人であってくれればと思うのも、よく分かる。 今度こそ、罪に問うてやると熱心になるのも無理はない。 捜査をそちらに誘導するぐらいは「あり」だと思う。 周囲に認められた優秀な検事である最上。 そこで踏みとどまってほしかった。 そして、罪を犯したものには、時効であろうと、 なんらかの形で報いをうけてほしかった。 事態が、過酷なほうに流れていくのには、目を覆いたかった。 最上に、覚悟があるのが、いっそう辛かった。 それでも、支えるものがあるのは、せめてもの、一筋の光。
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ある日起きた殺人事件の容疑者のひとりは、以前時効になった別の殺人事件の重要参考人だった。 彼と因縁のあるベテラン検事の、今度こそ逃がしたくないという思いの行く先は。 ベテラン検事の決意と熱い若手検事の葛藤が、物語の終盤まで一気に読ませてくれます。 最後は、、どうなんだろう。
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「最上検事、もう止めてくれ~」と心の中で叫びながら、重い気持ちのまま起訴へ。 沖野が事務官と一線を越えてからギアチェンジされ話が別回転していきます。 「いけいけ沖野ー!!」だったはずなのに、結果的には不条理なものになってしまった。 最後は「松倉、ふざけんなっ」でした。 あと、あの...
「最上検事、もう止めてくれ~」と心の中で叫びながら、重い気持ちのまま起訴へ。 沖野が事務官と一線を越えてからギアチェンジされ話が別回転していきます。 「いけいけ沖野ー!!」だったはずなのに、結果的には不条理なものになってしまった。 最後は「松倉、ふざけんなっ」でした。 あと、あのシャドーマージャンは全く意味わからんかった。
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それぞれの「正義」を求めて、それぞれに傷を負った二人だけど、まだ救いは残されている。そこまで含めていい話だと思う。
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東京地検のベテラン検事・最上のもとに教官時代の教え子、沖野が配属されてきた。ある日大田区で老夫婦刺殺事件が起きる。捜査に立ち会った最上は一人の容疑者の名前に気づいた。すでに時効となった少女殺人事件の重要参考人と当時目されていた人物だった。男が今回の事件の犯人であるならば、最上は今...
東京地検のベテラン検事・最上のもとに教官時代の教え子、沖野が配属されてきた。ある日大田区で老夫婦刺殺事件が起きる。捜査に立ち会った最上は一人の容疑者の名前に気づいた。すでに時効となった少女殺人事件の重要参考人と当時目されていた人物だった。男が今回の事件の犯人であるならば、最上は今度こそ法の裁きを受けさせると決意するが、沖野が捜査に疑問を持ちはじめる―。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最上が冤罪を仕立てようと証拠品をポケットに入れた時点から、徐々に犯罪へ引きずられていく様子にはらはらした。 なぜ彼はそこまでのことをしたのだろうか。 同じ犯罪なら、松倉を手にかける方を選ばなかったのか。 それでは、検事としてダメだったのだろうか。 沖野が今後、正義を貫く道を歩いていけるといいのだが。
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正義の定義ってみたいな話でしようか。スッキリしない読後感は好きですけど、テンションの高い時に読むべきでした。
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ベテラン検事による、悲哀を秘めた冤罪事件と、 これを担当検事として起訴しよぅとし、その後、 冤罪事件を暴いていく若手検事のお話ですが…、 正直なところ、主人公の若手検事には、 正義を司る検事として、その職務の遂行の中で、 冤罪事件に立ち向かって欲しかったな~っと…。 若手検事...
ベテラン検事による、悲哀を秘めた冤罪事件と、 これを担当検事として起訴しよぅとし、その後、 冤罪事件を暴いていく若手検事のお話ですが…、 正直なところ、主人公の若手検事には、 正義を司る検事として、その職務の遂行の中で、 冤罪事件に立ち向かって欲しかったな~っと…。 若手検事の、キャラ設定や作中での人物描写が、 なんとなく、物足りなく…、作品全体も、 なんとなく、薄っぺらな印象だったのが残念…。 しかも…、主要な登場人物が、 誰も救われなぃ、すっきりとしない結末には、 読了後に、モヤモヤ感が残ったかも…。
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