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なくしたものたちの国 の商品レビュー

4.1

57件のお客様レビュー

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    19

  2. 4つ

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2014/02/17

松尾たいこさんのイラストが素敵な作品でした。一人の女性の子供から結婚後までを描いた連作短編。人生の中でなくしたもの、気づかないうちに無くなってしまったものは確かに多いなと思いました。ちょっと不思議なことが起こっている、それは偶然とかではなくて、必然的なもの。そんな雰囲気が読んでい...

松尾たいこさんのイラストが素敵な作品でした。一人の女性の子供から結婚後までを描いた連作短編。人生の中でなくしたもの、気づかないうちに無くなってしまったものは確かに多いなと思いました。ちょっと不思議なことが起こっている、それは偶然とかではなくて、必然的なもの。そんな雰囲気が読んでいて心地良かったかな。深刻なこともあったけれど、さらさらと読めました。

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2014/02/01

知らないことが怖かった。 だから小さいころ、死ぬことがすごく怖かった。 なくすことが怖かった。 大事なものがなくなってしまうのは悲しかったし、どんなに大事にしていても忘れてしまうから。 だけどこういう風に、最後に、そして始まりの時に、再び出会うことができるなら、怖くなんてない...

知らないことが怖かった。 だから小さいころ、死ぬことがすごく怖かった。 なくすことが怖かった。 大事なものがなくなってしまうのは悲しかったし、どんなに大事にしていても忘れてしまうから。 だけどこういう風に、最後に、そして始まりの時に、再び出会うことができるなら、怖くなんてない。 待っていてくれるなら、きっと大丈夫。 「忘れてもいいのよ、忘れていたって出会えばまた、どうしたって愛してしまうのだから。いいえ、どうしたって出会ってしまうのだから。」 *** 『キネマの神様』に続き、飛行機の中で恥も外聞もなく泣いてしまった本。 大阪から帰る飛行機で、本を読んでえぐえぐ泣くのがなんだかお決まりのパターンになりつつある。 それはきっと、別れ際に堪えた涙、泣きたい気持ちがまだどっかに残っているせいもあるんだろうな。

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2014/01/29

なくしたものたちは、姿、形を変えて、また再会できるという、ファンタジー要素が詰まった話。短編小説ではなく、ナリコの成長していく様が描かれていて、繋がりがあって面白かった。 読み終わって、素敵だなぁーと素直に感じた。辛いことも不思議なことも淡々と描かれているからこそ、ファンタジー要...

なくしたものたちは、姿、形を変えて、また再会できるという、ファンタジー要素が詰まった話。短編小説ではなく、ナリコの成長していく様が描かれていて、繋がりがあって面白かった。 読み終わって、素敵だなぁーと素直に感じた。辛いことも不思議なことも淡々と描かれているからこそ、ファンタジー要素があってもすんなり入り込めたのかも。

Posted byブクログ

2014/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

内容(「BOOK」データベースより) いつのまにかなくなったもの、というのが、人生にはたくさんある。たとえば、赤ん坊のときに好きだったぬいぐるみ。水玉模様のかさ。初めてできた友だち。恋とは気づけなかった幼くてまばゆい初恋…。松尾たいこの彩り豊かなイラストから角田光代が紡いだ5編の小説には、そんな愛しくてなつかしい記憶がぎっしり。人生の出会いと別れをこまやかに綴った、せつなくもあたたかい作品集。

Posted byブクログ

2013/12/01

眠れない夜に時々ふと思う。 そういえば 昔大切にしていた 文房具やお気に入りの本やCD、Zippoライターにハンチングの帽子、手編みのマフラー、 みんなどこへいったんだろうと…。 人は失って初めて 大切なモノの大きさに気づく。 どんなに愛していたモノも その去る時の瞬...

眠れない夜に時々ふと思う。 そういえば 昔大切にしていた 文房具やお気に入りの本やCD、Zippoライターにハンチングの帽子、手編みのマフラー、 みんなどこへいったんだろうと…。 人は失って初めて 大切なモノの大きさに気づく。 どんなに愛していたモノも その去る時の瞬間は、 まるで記憶を消す魔法をかけられたかのように 一度も覚えてないし、 まるで始めから そこになかったかのように 見事に消失する。 (特に消しゴムやライターの見事なまでの消え去り方には脱帽するし、まるで自ら意思を持って失踪したかに思わせる) そんな忘れられたモノたちが暮らす世界が どこかにあったとしたら… 瀬尾まいこさんと同じく 小説家の中でも 最も人間力のある人格者だと 個人的に思っている(笑) 角田さんだからこその 暖かい眼差しで描かれた 失われたモノたちへの愛と鎮魂。 お母さんが大事にしていたお姫様のかんむり、 ホットケーキが焼けるおもちゃの機械、 叶わなかった超ド級の恋。 動物や植物や果物と話し、生き霊にまでなってしまう(笑) 主人公のナリコが 幼少期から母親になるまでの 長い年月の間に失ってきたもののエピソードの数々は 誰もが自分と照らし合わせて 共感できるものばかりで、 大切なものを失ってきた人であればあるほど どこまでも感情移入してしまうハズ。 その中でも 小学校に入学したばかりのナリコと 山羊のゆきちゃんとの甘酸っぱい思い出の話と 高校生のナリコと去っていった飼い猫との 奇妙な再会の話、 そして相手を想うあまり 生き霊になってしまうナリコの 三十三歳の切ない恋を描いた話は 本当に秀逸。 特に飼い猫のミケと主人公の母親とのエピソードは 動物を飼ったことのある人なら 号泣必至なのでご注意を…。 (そういう自分も、角田さんお得意のあざとさを感じさせない抑制された展開と会話の妙に、静かに静かに嗚咽が溢れてきてホンマヤバかった!汗) 人は無くすことを繰り返しながら それでも生きていく。 まったく別々の道を歩んできたモノ(人)たちが ほんの一瞬、同じ時を共有して、 そして別れていく。 なくしものをしても、 見つかるまでじっとそこで待っていることは許されない。 さよならだけの人生だと誰かが昔言ったけど、 さよならだけでは終わらないのが 人生の妙味だ。 いつか失くしたものや人たちと 遠いいつか、もう一度出会うために 人は生きているということを この小説は優しく甘やかに教えてくれる。 なくすことはコワくない。 なくすことは出会うこと。 そう思わせてくれただけでも 自分にとっては価値ある小説だった。 最後に、 7年の短い生涯を終えた我が愛猫ヤミクロに最大の感謝を!! この小説にどんなに励まされたかわかりません。 主人公のもとに愛猫が帰ってくるエピソードは さすがに何度も読めなくなったけど、 今はこの小説に出会えて 本当に良かったって思えます。

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2013/11/07

角田さんの小説はうまいと思うけれどゾワリとした感覚がありそこがあまり好きではなかった。 「なくしたものたちの国」はまるで子供の時に楽しみにしていた学研の学習の夏休み特大号を彷彿させる。物語と一流の画家による挿絵。物語と絵が拮抗していた。学校へいかなくていい嬉しさと子供にとっては...

角田さんの小説はうまいと思うけれどゾワリとした感覚がありそこがあまり好きではなかった。 「なくしたものたちの国」はまるで子供の時に楽しみにしていた学研の学習の夏休み特大号を彷彿させる。物語と一流の画家による挿絵。物語と絵が拮抗していた。学校へいかなくていい嬉しさと子供にとってはたくさんのお話が収録されていてワクワクとベージを開いたあの日、、、、。 ユーモアあり、ホロリとする場面もたくさんあり、不覚にもこの歳になって最後はじんわりと涙が。 今年読んだ一番好きな小説になるかもしれない。 なくしたものは、きっとなくなってはいないんだね。

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2013/11/04

なくしたものたちの国。詩的なタイトルにストライクされ購入。内容もストライクでした。 銃一郎がお母さんを前に昔の思い出を語るところが泣けた。

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2013/10/29

幼い頃の思い出をたくさん思い出しました。ずいぶん、長いこと開けていなかった引き出しの中を見た気持ちになりました。大切にしなくちゃいけないものがたくさんあるなぁ。

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2013/10/25

私のなくしたものたちに思いを馳せた。 いい作品を読んだ後、それぞれにユニークな特別な読後感に浸れる。読み終わった後、たまらない気持ちになった。

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2013/10/24

 角田さんと松尾さんのコンビ、とっても合ってる!  ミケのおはなしが一番スキかな。  ゆきちゃんの喋り方がかわいい。

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