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死神の浮力 の商品レビュー

3.9

575件のお客様レビュー

  1. 5つ

    130

  2. 4つ

    245

  3. 3つ

    125

  4. 2つ

    21

  5. 1つ

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2020/02/25

人の感情に興味がない人をサイコパスと定義しているけど、実際本城崇は人の嫌がることに執着しているので、本当のサイコパスは千葉さんかもしれないですね。 寿命云々の件で最後本城崇がどんな結末を迎えるのかはある程度予想できたけど、それを差し引いてもサスペンスとして面白かったです。

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2019/12/15

死神の精度に比べると少しボリューミーな厚さでした。それに比べて内容はそこまで詰め込まれておらず途中で少し飽きてくる時間がありました。しかし、期待した通りラストはしっかり伏線回収して笑顔で読み終えることのできる作品でした。やっぱり死神千葉さんとの会話に何度も笑ってしまって、まんまと...

死神の精度に比べると少しボリューミーな厚さでした。それに比べて内容はそこまで詰め込まれておらず途中で少し飽きてくる時間がありました。しかし、期待した通りラストはしっかり伏線回収して笑顔で読み終えることのできる作品でした。やっぱり死神千葉さんとの会話に何度も笑ってしまって、まんまと千葉さんの世界に入り込んでしまいました。久しぶりに本を読んで笑いました。でも、やっぱり短編の方が千葉さんは向いてると思います。

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2019/10/07

やはり長編では死神の小説ならではの特性である、時代と姿かたちが変幻自在ということがひとパターンに限定されるせいか、間延びしてしまう。 復讐譚とその復讐方法が映画「完璧なる報復」つまり肉体的苦痛を与えることのみに目的化している点も不満。 夫婦の悲嘆シーンも無駄にリピートされており、...

やはり長編では死神の小説ならではの特性である、時代と姿かたちが変幻自在ということがひとパターンに限定されるせいか、間延びしてしまう。 復讐譚とその復讐方法が映画「完璧なる報復」つまり肉体的苦痛を与えることのみに目的化している点も不満。 夫婦の悲嘆シーンも無駄にリピートされており、飽きてくる。 編集者をはじめ、サブキャラの立ち位置もはっきりせず、気持ちよくない。 短編ならではの設定だったようにも思うが、どうにでも展開できそうとも。ちょっと書き散らかした感があるかなあ。

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2023/04/24

面白かったー! フラグを全て回収してくれる所や千葉の性格のズレ方もおかしくてついつい時間を忘れて読み進めてしまった。この作品の前身になる短編集も読もうと思う。

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2019/08/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

千葉VSサイコパス→千葉の圧勝ではらはらしない。 山野辺目線で物語を見て行くと一進一退の敵討ちであり、随所に感情に駆られた落ち度があり、目的は果たせるのかと心をやきもきさせられる。 この対比が痛快さを際立たせている。 一方、「死」に関する親としての目覚めについては対処法はさておき、最終的に「確かめてくる」ことによる不安の解消にはぐっとくるものがあり、こんな感情をテキストにできるなんて、この作家、現実世界でどれほどの父親なのだろうと思ってしまった。

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2019/06/02

「死神の精度」に引き続きの長編作品。 ストーリー的にはそれほど波乱万丈なこともなく淡々と進むが、死神千葉のキャラクター造形と会話がこの作品の面白さを発揮している。 殺人犯がサイコパスの知能犯ということで、宮部みゆきの「模倣犯」と比べてみると面白いかも。

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2019/05/25

伊坂幸太郎の人気連作短編シリーズを長編で書き下ろした本作。死神の千葉の奇矯な振る舞いや存在感は秀逸だが、傍観者ということもあって、直接的な介入が少なく、大筋の復讐モノが若干ダレた印象がある。伊坂特有の伏線も今回は少なめで、やや一本調子。短編で鋭くまとまっていた部分が、長編になるこ...

伊坂幸太郎の人気連作短編シリーズを長編で書き下ろした本作。死神の千葉の奇矯な振る舞いや存在感は秀逸だが、傍観者ということもあって、直接的な介入が少なく、大筋の復讐モノが若干ダレた印象がある。伊坂特有の伏線も今回は少なめで、やや一本調子。短編で鋭くまとまっていた部分が、長編になることによって薄まったのは残念。死神の千葉はキャラが濃いせいか、残りのキャラクターや物語の印象を食ってしまった。観察者、観測者的な立ち位置ではあるが、その立場は前作を読んでいないと、その行動理念や心情は伝わりにくいだろう。介入がハンパであると受け取られる恐れもある。しかし後半の畳み掛けや読後感は相変わらずスッキリしているのは見事。

Posted byブクログ

2019/04/29

精度、の続編。 buoyancy、が浮力、ってことね。 通常のシチュエーションでは考えられない千葉さんの言動が、あぁこれ、精度の時もあったなぁとなんとなく懐かしく嬉しくなる作品。 今度、タワーレコードとかで熱心に視聴している方を探しに行くつもりです。

Posted byブクログ

2019/02/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人間はずっと生き続けるかのように、思ってしまうところがある。 復讐と死という重いテーマなのである程度は覚悟していたが、最後は「死は怖いものじゃない」という不思議な気持ちで読み終えられた。山野辺の父が話したように。 今ここで死を免れても、ただ先送りにしているだけでその終わりはいつか来るし、そうやって命は循環している。神がいたとしたら決して人間の尺度で物事を進めるわけじゃないんだろうな、と思った。もっと大きなサイクルの中にいる。 寂しくはあるが、そういうものだという気持ちが得られたのは良かった。

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2019/01/21

『死神の精度』の第2弾。 今回は長編で、死神千葉を長~く楽しめる。 二十五人に一人と言われる、良心を持たない本城に娘を殺された山野辺。 復讐を遂げようと本城を追う山野辺夫婦と、山野辺に死を与えるかどうかの調査を行う千葉の7日間が始まる。 死神なんだけど、やっぱり千葉は良い奴なんだ...

『死神の精度』の第2弾。 今回は長編で、死神千葉を長~く楽しめる。 二十五人に一人と言われる、良心を持たない本城に娘を殺された山野辺。 復讐を遂げようと本城を追う山野辺夫婦と、山野辺に死を与えるかどうかの調査を行う千葉の7日間が始まる。 死神なんだけど、やっぱり千葉は良い奴なんだよな。本人(本死神)は、善いことをしているつもりは全くないのだろうけど…。 人はみんないつかは死ぬ。だから『その日を摘め』 どうせ死ぬのだから、今この瞬間を楽しめ 復讐への行動を千葉と一緒に始めた山野辺は、結局知らず知らずのうちに「その日を摘んで」いたのかもしれないな。

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