怖い絵 の商品レビュー
描かれた小物の解説や時代背景が書かれているから、はーなるほど!と読めた 絨毯や壁紙すらも身分を現す小道具なのね 我が子を喰らうサトゥルヌスやイワン雷帝とその息子のインパクトが強い
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著者の美術の知識量はもちろん、素人にもわかりやすく説明できる語彙力と文章力が素晴らしい。一見しただけでは特に何とも思わないが、時代背景や画家の意図を説明されるとじわじわと恐怖が押し寄せ、落ち着かない気分になる。やはり写真ではなく本物を観賞した時の恐怖を体感したい。ドガの『エトワ...
著者の美術の知識量はもちろん、素人にもわかりやすく説明できる語彙力と文章力が素晴らしい。一見しただけでは特に何とも思わないが、時代背景や画家の意図を説明されるとじわじわと恐怖が押し寄せ、落ち着かない気分になる。やはり写真ではなく本物を観賞した時の恐怖を体感したい。ドガの『エトワール、または舞台の踊り子』なんて、本書を読むまで華やかで素敵な絵としか思っていなかったのに。説明がなくともゴヤやベーコンなどは一目見ただけで恐ろしさが伝わる。シリーズはもちろん、怖くないものも著者の解説を是非読みたい。
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図書館で何となく目に留まったので借りてきたら、結構有名な本だったようです。そういえば聞いたこともあるような気もする。 20枚の絵画を順々に解説していくよくある?構成の作品だが、とにかく作者の読ませる文章が素晴らしかった。 紹介されていた絵画の中で、最も気に入ったのはムンクの『思...
図書館で何となく目に留まったので借りてきたら、結構有名な本だったようです。そういえば聞いたこともあるような気もする。 20枚の絵画を順々に解説していくよくある?構成の作品だが、とにかく作者の読ませる文章が素晴らしかった。 紹介されていた絵画の中で、最も気に入ったのはムンクの『思春期』。ムンクの壮絶な人生を知る前後で作品から感じるものがまるで違う。こういったストーリーはいわゆる"エモいもの"を味わうことができる。 やはり美術品は前提知識や作者の人生を知って初めて楽しむことができるような気がする。私のような理屈っぽい人間には特にその傾向があると改めて感じた。今後はムンク推しでいこうと思う。
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タイトルから、ホラー的な怖さを想像して読んだら、政治的だったり、作者の人生を知る事で怖い印象がより怖くなるという、感情に訴えた話だった。 表面的にしか絵画を見てなかった事に気付かされたが、絵画を正確に鑑賞するという事がいかに難しいか痛感した。 私は、何も知らないママ、感性でみるの...
タイトルから、ホラー的な怖さを想像して読んだら、政治的だったり、作者の人生を知る事で怖い印象がより怖くなるという、感情に訴えた話だった。 表面的にしか絵画を見てなかった事に気付かされたが、絵画を正確に鑑賞するという事がいかに難しいか痛感した。 私は、何も知らないママ、感性でみるのも良いと思っている。
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ブクログの他の方々の評価でずーと気になっていました。 紹介された絵画が16〜20世紀という事でその頃の時代背景が丁寧に説明されており、怖い絵以上にヨーロッパの闇が見えたのが一番良かったです。 中野さんの他の作品も興味がありますね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
一枚の歴史的絵画から物語を紡ぎ、22の作品が語られている。著者【中野京子】女史の博学多才で鋭い洞察力によって、作品の歴史的背景とその時代に生きた人々の息遣いまでも伝わってくる価値ある研究書。巻末の【逢坂剛】氏の解説も素晴らしい。
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画家それぞれの生い立ち、絵を描く前とその後まで知れたりしたこと、読後の満足度が高かったです。 でも長々と語っているのではなく、全22作を短編集みたいなイメージで語っている本でした。 難しい専門用語は全然なく、作品や画家に対して どストレートで分かりやすい表現で書き記していた点が良...
画家それぞれの生い立ち、絵を描く前とその後まで知れたりしたこと、読後の満足度が高かったです。 でも長々と語っているのではなく、全22作を短編集みたいなイメージで語っている本でした。 難しい専門用語は全然なく、作品や画家に対して どストレートで分かりやすい表現で書き記していた点が良かった。退屈もせず、楽しく読めました。 見てすぐ分かるホラーのような怖さ、 パッと見は可愛らしい絵だったり平穏な絵と思っていたら実は怖い意味があったり、と 気づいた怖さにも色々あったりたくさん学べる本です。
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西洋美術について興味はあるものの知識は殆どないので、良い刺激になった。踊り子などは私でも知っている超有名な絵だが、この画面は劇場のどの座席からみたステージか、後ろの黒いスーツの男は何者か?などの推察が面白かった。 中にはこじつけというか、人の嫌な面を見ようとすれば誰でもそう思うだ...
西洋美術について興味はあるものの知識は殆どないので、良い刺激になった。踊り子などは私でも知っている超有名な絵だが、この画面は劇場のどの座席からみたステージか、後ろの黒いスーツの男は何者か?などの推察が面白かった。 中にはこじつけというか、人の嫌な面を見ようとすれば誰でもそう思うだろうという、その絵としての説明から離れすぎた部分も感じられた。 しかし、紹介される絵の数も多く、超有名どころだけではないところに好感が持て、総じて絵画への興味が増した。 “怖い絵“というタイトルは本当は恐ろしいグリム童話のような印象だったが、本書はもっと現実的な人間の嫌な面を取り上げている。 怖い絵というからには、もっとホラーやグロテスクを期待してしまう。 我が子を喰らうサトゥルヌス、ベラスケスによる習作、ホロフェルネスの首を斬るユーディト、の3作などは見るからにグロテスクで印象通りだったが、確かにこうゆう絵ばかりが続くのも疲れるかもしれない。が、見たい笑 文庫本の構成上、難しいのかもしれない(絵がカラーであるだけ有難いのかもしれない)が、絵の後に解説ページが続くので、絵のこの部分は〜と言われる度にページを戻って確認しなければいけない手間が少し煩わしかった。 西洋絵画に興味を持つきっかけとして、良い本だと思った。 本作では、老婆の肖像が一番印象に残った。
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絵画の話で盛り上がった同僚に借りた本です。 「怖い」絵と言ってしまうと感じ方は人によるので言い過ぎな気もしますが。 絵よりもすぐに気に入らない人を死刑にする時代が怖いです。あと、ギリシャ神話。神様が気に入った子をすぐ誘拐。 一見、写実的で柔らかな絵画もよく考えると不自然とい...
絵画の話で盛り上がった同僚に借りた本です。 「怖い」絵と言ってしまうと感じ方は人によるので言い過ぎな気もしますが。 絵よりもすぐに気に入らない人を死刑にする時代が怖いです。あと、ギリシャ神話。神様が気に入った子をすぐ誘拐。 一見、写実的で柔らかな絵画もよく考えると不自然という箇所がよく分かりました。 惜しいのは見開きの絵の綴じられてる箇所が見にくい!コストかかりそうですが、絵の左端を綴じてくれたらなぁと思いました。
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色々な視点からの「怖さ」があって面白かった。 人間のおぞましさが絵画でどのように表現されているのかを知れた。
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