冬のフロスト(上) の商品レビュー
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今回も、問題山積なフロスト警部。 ただでさえ事件いっぱいで大変なのに、ウェールズ産の芋にいちゃん(BYフロスト)なモーガン刑事の面倒も見なくちゃいけなくなってる。 どこの署でも使い物にならなくてデントンに回されてきたらしい彼。 仕事の要領悪いは、報告しないわ、勝手なことするわ。 ただでさえ使えないのに、若い女性のお尻は追いかけるわ。 事件解決するにあたって大事な事がどんなことなのかを理解していないっぽい。 見てて、ほんとうにどうしようもない位面倒ばっかり起こしてくれる。 でも、フロストは、なんだかんだいいながら、面倒見てるんだよね。 とんでもない事起こしても、絶対見捨てない。 全く学習しないのに。 フロストの懐の大きさがうかがいしれます。 交通課の巡査からも、信頼されてたね。 むさくるしいし、小汚いし、下品だし。 そんなフロストが、シリーズ重ねる度に、どんどん格好良く見えてくる。 実際、良い人だと思う。 マレットみたいな上司の下で働く場合、中間管理職でフロストのような人がいてくれれば、なんとか頑張れる、そんな気がする。 リズとバートン、良い関係になってた。 のに、喧嘩してるっぽい。 そして、リズ・・・ そんな大事な事、一人で決定して・・・いいのか? と心配になっています。 病院行ったけど、実際には、処置しないで帰って来たってことはないのかなぁ・・・ バートン、絡んでこないんだよね・・・ 下巻で絡むか? デントンは相変わらず売春婦と少女が被害者になっています。 そして、一つの事件を捜査していると、次から次へと別の事件が起こるのも、デントンでは日常茶飯事。 頑張れ、フロスト。頑張れ、デントン署のみんな。 (マレット除く) マレットは、本当にどうしようもない上司なんですけど、なんで署長になれたんですか? やっぱり、人の功績を奪って自分のものにした結果なんですか? 少女殺害の本星と思われた人物が拘留中に自殺。 フロスト絶体絶命。 どうなっちゃうんだ? と気になる所で下巻に続く。 しかしだな、 怪盗枕カバーって ネーミングがwww
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今回の相棒はウェールズの芋にいちゃん。非常にどんくさく女に目がなくしくじったり遊んでサボってばかり。 終盤今までのシリーズの中にはなかった展開。どうなるフロスト警部。
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自分にとってイギリスの正統派ミステリはなじみが薄いが、この作品は別格で世界を代表する警察小説の金字塔だと勝手に思っている。 主人公のフロスト警部は風采が上がらない、行き当たりばったりのいい加減なオヤジ。 更にセクハラたっぷりの下品なトークの連発となれば、ユーモアを通り越して引いて...
自分にとってイギリスの正統派ミステリはなじみが薄いが、この作品は別格で世界を代表する警察小説の金字塔だと勝手に思っている。 主人公のフロスト警部は風采が上がらない、行き当たりばったりのいい加減なオヤジ。 更にセクハラたっぷりの下品なトークの連発となれば、ユーモアを通り越して引いてしまう場面も多い。 しかし、知らないうちにこの人物の魅力にぐいぐい引き込まれてしまうのが不思議だ。 気づいたときには上下巻1000頁を一気に読まされてしまうのだ。 本国イギリスでは1984年の『クリスマスのフロスト』からシリーズが始まり、現在2008年に発表された『A Killing Frost』までが出ている。 シリーズは『A Killing Frost』で完結となる。その理由は著者のウィングフィールドが2007年に亡くなっているからだ。邦訳は2020年以降となるという情報もあり、いつの日か原書版のペーパーバックに挑戦してみようかとひそかに思っている。 ともあれ、パワフルで、下品で、やさしくて、人情味があって…そして哀愁が漂うフロスト警部。 猛烈に忙しい主人公の魅力に、どっぷりとはまらせてもらった。
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ウィングフィールド著、芹澤恵訳『冬のフロスト』(創元推理文庫、2013年)はフロスト警部を主人公としたイギリスの警察小説シリーズの一作である。だらしないロートル刑事が、行き当たりばったりの捜査で事件を解決する。『冬のフロスト』でもフロスト警部のハッタリで真犯人が自供してしまうケー...
ウィングフィールド著、芹澤恵訳『冬のフロスト』(創元推理文庫、2013年)はフロスト警部を主人公としたイギリスの警察小説シリーズの一作である。だらしないロートル刑事が、行き当たりばったりの捜査で事件を解決する。『冬のフロスト』でもフロスト警部のハッタリで真犯人が自供してしまうケースが複数ある。 このために推理小説としては面白みに欠ける。フロスト警部は一般的な推理小説の主人公と比べるとヘボ刑事の部類に入るが、擁護できる点があるとすれば捜査しなければならない事件が同時多発的に発生し、並行して処理しなければならないことである。一般的な推理小説では探偵は一つの話で一つの事件に専念している。フロスト警部よりも恵まれた環境にある。一般的な推理小説の探偵よりもフロスト警部の方がリアリティーはある。 『冬のフロスト』は警察の負の面も描いている。経費の不正請求や警察官の犯罪もみ消し、不当逮捕など警察の腐敗を描いた映画『ポチの告白』も顔負けの世界である。警察官の飲酒運転をもみ消す際に「おれが同じようなやばい立場に立たされたら、同僚諸君には徹頭徹尾、嘘をつきまくってかばってくれることを期待する」と発言している(上巻328頁)。
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2018年の12月に読んだようです。 「ああ、もうすぐフロストシリーズを読破してしまう」と思ったら涙が止まらないのに、読むのも止まらない。 そんな葛藤にココロを千々に乱されながら、でもフロストを読む快楽があるから目が回りそうな労働をなんとか乗り切れる、そんな切なく寒い季節に読んで...
2018年の12月に読んだようです。 「ああ、もうすぐフロストシリーズを読破してしまう」と思ったら涙が止まらないのに、読むのも止まらない。 そんな葛藤にココロを千々に乱されながら、でもフロストを読む快楽があるから目が回りそうな労働をなんとか乗り切れる、そんな切なく寒い季節に読んでいました。 # 「冬のフロスト」(上・下)R.D.ウィングフィールド、芹澤恵訳。創元推理文庫。原書は1999年。 相変わらず「全て忘れてしまっているけれど、最高に面白かった」というだけなのですが、 たしかこの作品から、フロストの部下としてとんでもない若い刑事が配置されていたはず。 その若い刑事というのが、実に感動的に無能。それも厄介なのは、一見まじめだし、キレイゴトだし、普通だし。 やる気もモラルもありそうで、それなりのプライドもあって、なのに、無能。 衝撃的なまでにフロストの足を引っ張る。引っ張られるフロストが、罵倒しつつ、罵倒仕切らない。 呆然と立ちすくみながら、どこか愛がある。 思い起こせば足を引っ張って罵られ落ち込んだ季節もあって。 そんな季節なんかなかったふりができる歳ごろに、そういう部下がやってきて。 いやこれが、泣けます。晴れ渡りすぎた青空のような眩しすぎるような爆笑とともに、泣けます。
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しばらくぶりにこのシリーズを手にしました。やっぱり、愛すべきキャラのフロスト警部。まあ実際に近くにいたらイライラしそうだけど…。下巻で大逆転なるか、読書を楽しもう。
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相変わらず安定感抜群の面白さ。リーダビリティ高くぐいぐい読ませます。まだ上巻ですが、結構な危機に陥るフロスト警部。下巻での大逆転を楽しみにしています。
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前は面白いと思ってたんだよね。 時代はかわるんだな。 フロストの情にもろくていい加減なキャラも、 上司マレットのクソ野郎度合いも、モーガンのダメすぎ具合も、 統合性があまり取れてない感じがしてしっくりこないし、しつこい。 しかも最後は全部どうにかなるだろうという暗黙の了解もつ...
前は面白いと思ってたんだよね。 時代はかわるんだな。 フロストの情にもろくていい加減なキャラも、 上司マレットのクソ野郎度合いも、モーガンのダメすぎ具合も、 統合性があまり取れてない感じがしてしっくりこないし、しつこい。 しかも最後は全部どうにかなるだろうという暗黙の了解もつまらない。 などいいながら、我慢して読み続ければ上下巻読破できるから、まだいいか。
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※このレビューにはネタバレを含みます
怪盗枕カバー、娼婦殺し、幼女失踪、その他瑣末な事件が息もつかせぬスピードで入れ替わり立ち替りフロスト警部の元に舞い込む。 マレット、タフィー、ドライズデールとキャラの濃い面々とのやりとりを楽しむ作品。
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フロスト警部シリーズ。忙しすぎるのは変わりない。児童誘拐殺人事件、娼婦殺人事件、白骨死体事件、、といくつも同時に事件を抱え、どたばた捜査しながら解決していく話。署長にいらつき、無能な部下にあきれながら読み進めた。フロスト警部の会話や冗談のおもしろさは半端ない。誰にも聞かれてなくて...
フロスト警部シリーズ。忙しすぎるのは変わりない。児童誘拐殺人事件、娼婦殺人事件、白骨死体事件、、といくつも同時に事件を抱え、どたばた捜査しながら解決していく話。署長にいらつき、無能な部下にあきれながら読み進めた。フロスト警部の会話や冗談のおもしろさは半端ない。誰にも聞かれてなくても一人でつぶやくところもいい。明るく楽しく読める警察小説。
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