残月 の商品レビュー
悲しみを乗り越え進み始めた先に、 少しずつ光が見えはじめ、 前作とは違った涙が溢れる。 互いを思い遣りながら、 前を向いて強く生きる「つる家」の面々が愛しくてどこまでも応援したい。 『生きていて良かった、と自分で思えることが、何より大事』 。心にしみます…。
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図書館で借りたもの。 吉原の大火、つる家の助っ人料理人・又次の死。辛く悲しかった時は過ぎ、澪とつる家の面々は新たな日々を迎えていた。雲外蒼天を胸に、料理に生きる澪とつる家の新たなる決意。 シリーズ8作目。 町では疫痢が流行り、幼い子供が大勢亡くなった。 又次の初盆に用意するお膳と同じものをつる家でも出して、お客にも大事なひとを偲んでもらえるようにした。 乾物を多く使った膳は、噛む回数が自然と多くなり黙りがちに。 “「どの料理も、噛んでるとじわじわ味が出て、昔の色んなことを思い出しちまう。とうにくたばった親父のこととか、お袋のこととか……」” ついにご寮さんは、息子の佐兵衛の再会。 「料理の道には戻る気はない」佐兵衛には何か深い理由がありそう。登龍楼がらみ? つる家の料理人と翁屋のあさひ太夫として再会した澪と野江。 幼なじみとして会える日が早くきてほしい。 下足番から、澪の助手として厨房に入ったふきの腕が上達。 又次も嬉しいだろうねぇ。 名店「一柳」の店主に見初められたご寮さん。 “「あなたは得難いひとだ。残る人生をあなたとともに歩みたい、そう願っています」” “「亡くなった嘉兵衛さんへの想いもあるでしょう。気持ちに区切りをつけることは難しいかも知れない。けれど、私はそうした想いも全て受け止めて、あなたというひとと生きていきたいのです」” なんて素敵なプロポーズ! 五代くんがちらついたよ。 (めぞん一刻は名作!!) 辛かった前巻から、希望の多い今巻でした。
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みをつくし料理帖シリーズ ⑧ 残月 かのひとの面影膳 又次さんだけでなく、それぞれ人には亡き想い人がいる。 彼岸まで 慰め海苔巻 佐兵衛との再会。澪に天満一兆庵の再建は託せない。 みくじは吉 麗し鼈甲珠(べっこうだま) あさひ太夫とつる家の料理人として会う。 寒中の...
みをつくし料理帖シリーズ ⑧ 残月 かのひとの面影膳 又次さんだけでなく、それぞれ人には亡き想い人がいる。 彼岸まで 慰め海苔巻 佐兵衛との再会。澪に天満一兆庵の再建は託せない。 みくじは吉 麗し鼈甲珠(べっこうだま) あさひ太夫とつる家の料理人として会う。 寒中の麦 心ゆるす葛湯 一柳の柳吾が倒れる。芳の看病もあり、心引かれていく。 最近の、みをつくしシリーズは悲しい出来事が たくさんあったから、最後の話で、ご寮さんが幸せに むかってるシーンは嬉しかったです。 又次さんへの悲しい思いもあるけど、未来に向かって 残されてる人たちが歩いてる感じがたまらなく良かった!! 登場人物紹介の部分に小松原さまが、いなくなったー!! これ、ショック過ぎなんですけど…。 このショックは、私だけじゃないよね!!!!
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1年に2冊ペースで刊行されていた本シリーズも、第8巻目となる本作は作者のよんどころない事情で1年ぶりに発行。 ここまで試練話が続いたが、本作ではやっとほっとできる内容に。中でも「みくじは吉」の出来が素晴らしい。さらに、朝日新聞に掲載されたキッコーマンとのコラボ短編読み物「秋麗の客...
1年に2冊ペースで刊行されていた本シリーズも、第8巻目となる本作は作者のよんどころない事情で1年ぶりに発行。 ここまで試練話が続いたが、本作ではやっとほっとできる内容に。中でも「みくじは吉」の出来が素晴らしい。さらに、朝日新聞に掲載されたキッコーマンとのコラボ短編読み物「秋麗の客」も特別収録されたお得な1冊です。 吉原の大火、「つる家」の助っ人料理人・又次の死。辛く悲しかった時は過ぎ、澪と「つる家」の面々は新たな日々を迎えていた。そんなある日、吉原の大火の折、又次に命を助けられた摂津屋が「つる家」を訪れた。あさひ太夫と澪の関係、そして又次が今際の際に遺した言葉の真意を知りたいという。澪の幼馴染み、あさひ太夫こと野江のその後とは-(第一話「残月」)。その他、若旦那・佐兵衛との再会は叶うのか?料理屋「登龍楼」に呼び出された澪の新たなる試練とは…。雲外蒼天を胸に、料理に生きる澪と「つる家」の新たなる決意。希望溢れるシリーズ第八弾。
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前巻の悲しみを引きずりながらの展開でしたが、長年の探し人が見つかったり、新しい出会いと未来が開かれたり終盤へ向けてのストーリーもありましたた。 が、少々不自然さが残る展開もちらほらあった気もします。あまりに一方的な喧嘩を売られたり、あっさりと今まで頑なに顔を合わせられなかった人と対面したり。若干拍子抜けしました。 序盤中盤と物語の核であっただろう想い人についてもほとんど描写がないのが寂しくこの先どうなるのだろうと思案しました。続きを楽しみにします。
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2021.10.19 幸せな別れがありそうな所が悲しい。 本人達にとっては幸せな事なのに、そう感じてしまう。 全員が丸く幸せになりますように。
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又次が亡くなって悲しみながらも前に進むつる家の人々 又次の白い襷をかけて、料理人の道に入るふきが健気 ご寮さんは息子とやっと会えた 辛い思いもしたけど、心が通じあったことがよかったし、涙出ました 澪は野江と顔を合わせることができて良かった つる家の料理人とあさひ太夫としてですが・・ 登龍楼には料理は真似されたけど、 「紛いは紛い、決して本物を凌ぐ事はできません」決意表明ですね!なんともカッコイイ! 一柳の主人からご寮さんに、プロポーズがあって嬉しかった! 年齢とか関係なく、共に幸せになって欲しい 沢山苦労してるから。
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シリーズ8作目。 前作の激動苦難を乗り越え、漸く訪れた幸せの兆し。 今回は澪と「つるや」に新たな決意もあって、今後の展開が益々楽しみ。
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みをつくし料理帖シリーズ第8弾! 悲しみが続いていた中で希望を感じられる嬉しい展開。本作もいっぱい心を動かされました。 又次さんを偲ぶ “つるや” のみんなと共にその温かいお人柄を思い出してしんみり。 澪の登龍楼に対しての宣言にはスッキリ! 御寮さんの辛い心中を思って一緒に苦し...
みをつくし料理帖シリーズ第8弾! 悲しみが続いていた中で希望を感じられる嬉しい展開。本作もいっぱい心を動かされました。 又次さんを偲ぶ “つるや” のみんなと共にその温かいお人柄を思い出してしんみり。 澪の登龍楼に対しての宣言にはスッキリ! 御寮さんの辛い心中を思って一緒に苦しくなったり、嬉しさや感動で胸がいっぱいになったり。 そして源斎先生の深い優しさにもホロリ。 何だかあちこちで物事が一斉に動きだし、これからの展開が楽しみでなりません!
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シリーズ8作目。悲しみの物語だった前巻から癒しの展開。季節は冬に向かうなかだが、ふきが成長し頼もしくなっていき、芳と息子佐兵衛は再会を果たす。そして芳に訪れる幸せ。主人公の澪の道も徐々に固まってくる状況。そろそろクライマックス。
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