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今を生きるための現代詩 の商品レビュー

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42件のお客様レビュー

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2020/11/28

詩歌は作者も全的にその内容を理解しているわけではなく、それを受け取るがわも意味や作者の意図を理解しようと読んでもしょうがないと説く。それよりもただ対峙して読み続けると、未来に、ハとその詩歌に書かれているような事が理解できる瞬間があるという。そのため(?)に読むものだというようなこ...

詩歌は作者も全的にその内容を理解しているわけではなく、それを受け取るがわも意味や作者の意図を理解しようと読んでもしょうがないと説く。それよりもただ対峙して読み続けると、未来に、ハとその詩歌に書かれているような事が理解できる瞬間があるという。そのため(?)に読むものだというようなことが書いてある。日々情報を消費することに身をやつしている我々には非効率で、贅沢な営みに感じるけど、アンビエントミュージックを聞いたりする行為と似たところがあるのかな。一つ思ったのは、掲載されている詩を読んで、今の自分が共感できる内容だと”わかる”けどなんかわかったことが安っぽく感じてしまったりして。逆に”わからない”と言葉と言葉のつながりが今の感覚と離れすぎて、何のイメージも結ばなかったり、あえてただつながりを想起させないような言葉であることのみをもってそれらを選択しているようにも感じられて、作為的でいやらしさを感じたりして。難しいものだな。でも、川田絢音ってひとの、グエル公園って詩は良かった

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2020/11/24

今まで触れてこなかった。現代詩。 正直、まっったく意味がわからんのだが、、、「わからないこと」を否定しない切り口で説いてくれるので助かる。

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2020/08/28

琉球大学附属図書館OPAC http://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB12439523

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2020/05/23

「わからない」ことの頼りなさと心地良さ、「人間が世界を完全に理解する」というアイディアの浅はかさを再認識させてくれる。もう少し早く手にとっていれば…いや、今からでも遅くないはず。

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2024/05/03

詩はわからないのを楽しめばいいんだ!と思えた。 序章に書いてあるように、国語教科書で学ぶ詩は面白いと思えない。 それから、詩は音読するものという概念が間違っているという指摘も目から鱗だった。 読めないという事も楽しめるんだなぁと納得。 第5章 生を読みかえる の部分だけちょっ...

詩はわからないのを楽しめばいいんだ!と思えた。 序章に書いてあるように、国語教科書で学ぶ詩は面白いと思えない。 それから、詩は音読するものという概念が間違っているという指摘も目から鱗だった。 読めないという事も楽しめるんだなぁと納得。 第5章 生を読みかえる の部分だけちょっと納得いかなかった。

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2019/06/05

簡単にわかってしまわないようにする。わからないものはめんどうだからきらい、が揺るぎない価値観ではない。 無理に解釈しなくていい。 現代詩の評価ってあるのかな?

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2019/04/28

詩の楽しみ方が変わる好著。 賢しらに解釈しようとせず、 「今は分からない」と、未来にむけての 可能性を開く。 音、図像、様々な角度から 楽しめるのが詩。

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2017/11/20

谷川俊太郎、黒田喜夫、入沢康夫、安東次男、川田絢音、井坂洋子らの詩を取り上げながら、現代詩の愉しみ方を語った本です。難解とされる現代詩を、性急に「解釈」しようとするのではなく、著者自身がその「わからなさ」に寄り添い続けることを実践してみせることで、読者を詩の世界へと巧みに巻き込ん...

谷川俊太郎、黒田喜夫、入沢康夫、安東次男、川田絢音、井坂洋子らの詩を取り上げながら、現代詩の愉しみ方を語った本です。難解とされる現代詩を、性急に「解釈」しようとするのではなく、著者自身がその「わからなさ」に寄り添い続けることを実践してみせることで、読者を詩の世界へと巧みに巻き込んでいきます。 著者は、安東次男の詩を「音読することができない」ことについて論じるに際して、中国文学者の高島俊男の議論を参照しながら、現代の日本語が文字の裏付けがどうしても必要なものとなってしまったと主張していることに触れています。この高島の議論は私も読んでおり、また石川九楊にも同様の主張があったことも承知していたのですが、そのことが日本語で書かれた現代詩の重層的な喚起力の説明に有効だという著者の洞察には、目を瞠らされました。 何よりも、著者が本書で取り上げられている詩を手のひらの上で転がしながらためすがめす眺めているような雰囲気が文章から伝わってきて、詩を読むとはこのようなことなのかと、深い了解が訪れるのを感じました。

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2017/10/28

現代詩と言えば難解ないイメージがあり、実際解ろうとしてもわからない、そんな作品が多い。 しかし本著で著者はそれを良しとし、わからないことを肯定する。 もちろん感覚的にただそれでよい、と無条件に称賛するだけでなく、そのわからない、という感覚事態をどのように捉えるかも詩の魅力である...

現代詩と言えば難解ないイメージがあり、実際解ろうとしてもわからない、そんな作品が多い。 しかし本著で著者はそれを良しとし、わからないことを肯定する。 もちろん感覚的にただそれでよい、と無条件に称賛するだけでなく、そのわからない、という感覚事態をどのように捉えるかも詩の魅力であると説く。 喩えとして、抽象画や現代音楽などがそうだ。難解であると切り捨てたりある種の正解・鋳型に当て嵌めるのではなく、そのものを受け入れることで読者としても新しい地表を拓けるのではないかという提案がなされる。 読後そのように考えると、これまで目に入らず「よくわからなかった」現代詩というものに対する興味がわいたきた。 また少しだけ論じられる、性差による詩の形態・傾向(世界の認識)が、写真などの映像においてもそうかもしれないなと興味をそそられた。

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2017/10/14

・大人の一般常識や実感の積み重ねでわかる詩と、幻の時としての未来と響き合う詩。後者は少年少女をも魅了する。 ・授業でいう「作者の伝えたかったこと」がなくてもいい! ・詩が先で体験があと。 ・読み終わらないことの幸福。 ・「あらすじ」を言うことができないこと。 ・「まだわからないで...

・大人の一般常識や実感の積み重ねでわかる詩と、幻の時としての未来と響き合う詩。後者は少年少女をも魅了する。 ・授業でいう「作者の伝えたかったこと」がなくてもいい! ・詩が先で体験があと。 ・読み終わらないことの幸福。 ・「あらすじ」を言うことができないこと。 ・「まだわからないでいる」権利、「わからない状態のたいせつさ」 ・意味ではなく、音でもなく、図像。たとえば、各行のおわりの文字を線でつないだときの曲線。 ・音読してくれるな、という指示。 ・読み手の眼を遅くする。 ・テクニックを目標としない現代絵画、現代音楽、現代詩の登場で孤独なテロリストが増加。 ・外国で母語に頼れない孤独。 ・常に変転する自分。不変の自分という有害なフィクション。 ・詩とは、こうした高次元の知覚や思考の「予告篇」のようなものだ。 うすうす感じていたこと、初めて触れる考え、もりだくさん。 また全体を通じて少女から大人の女性へと読む題材も読み方も変わっていく。 詩論という形式の成長物語でもあるところが感動的。 そして何よりも、 「バベルの図書館」に匹敵する入沢康夫「「木の船」のための素描」、 ずたずた改行の安東次男「薄明について」、 に触れられただけでも価値は十分。

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