ガソリン生活 の商品レビュー
筋はちょっとくねくね脱線したりするけど、それでも割とストレートで面白かった。”ワイパー動く””ガルウイング上げる”など車から見た慣用句がちょっと笑える。謎の覆面ヒーローや性の悪い奴をやりこめる脅し方なんか他の話で読んだことがあるからやっぱり好きなモチーフなんだなと思ったり。女優カ...
筋はちょっとくねくね脱線したりするけど、それでも割とストレートで面白かった。”ワイパー動く””ガルウイング上げる”など車から見た慣用句がちょっと笑える。謎の覆面ヒーローや性の悪い奴をやりこめる脅し方なんか他の話で読んだことがあるからやっぱり好きなモチーフなんだなと思ったり。女優カップルは、前の旦那と方向性が違ってダメ加減を女が可愛がる所で成立してるのかなと思ったり。最後の「やあ、ザッパ」と幼い子供が聞きとる所が、大人の知らない秘密と、巡り巡って戻って来た感があっていいなあと思った。
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車が語り手という、あまり類の見ない設定の話だったが、日本製、外国製、大衆車から高級車まで様々な車が語り手になって物語の進行を担う役割を果たしているのが良かった。車同士語りかけているが、物語が進むにつれ、展開に溶け込み、持ち主のことを思ったり、喜怒哀楽を出したりと人間味ならぬ車味が...
車が語り手という、あまり類の見ない設定の話だったが、日本製、外国製、大衆車から高級車まで様々な車が語り手になって物語の進行を担う役割を果たしているのが良かった。車同士語りかけているが、物語が進むにつれ、展開に溶け込み、持ち主のことを思ったり、喜怒哀楽を出したりと人間味ならぬ車味があって良い。本作は終始ハラハラドキドキものではなく、ほのぼのとした雰囲気で車を大事にしているのが伝わっている。トンネル事故のことも謎に包まれている部分も多々あるが、作中の展開と合わせて、説明されていてそうなんだと感じる所もある。
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これを読むと愛車に一層愛着がわいてしまいます。車同士が会話するとは斬新なアイデア……ぜひとも!シリーズ化してほしい。伊坂さん以外でも読んでみたい。笑 ストーリーの方は、ライトな探偵モノ。伊坂作品のわりにあっさりしてました。
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緑のデミオがかわいくて、その後に座り心地が良いことを実感して更に好きになりました。 デミオがお話してくれるので、彼が見られない・聞けないところが謎で更にワクワクします
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◼オーファザーもそうだけど、伊坂幸太郎の描くコミカルな家族の話、好きです。最後、お母さん、玉ちゃんと再婚するかなとか思ったけどなかったw車目線で人が動いててすべてちゃんとすっきりするし、面白いです。これ、すき。
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「シャアはザビ家なの?」「おしい、シャアはダイクン家です」 ガンダムの話が鍵のような出だし。もしかして、ファーストが伏線?と思ってたけど、違うみたいでした。出てきたのはそこだけか。
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やっぱり伊坂は面白い!どんどん謎が明かされてすっきり!ラストの緑デミとの再会に胸がジーンとなった!クスッと笑えるところも大好き。
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やあ、僕の名前はデミオ。緑色だから他車は僕のことを「緑デミ」と呼ぶ。そして僕の持ち主は望月家。お母さんの郁子とお兄ちゃんの良夫、妹のまどか、そして小学生の亨。ある日走っていると、もちろん良夫に運転されてだけど、有名女優の荒木翠が乗せて欲しいと突然現れたんだ。突然の有名人の出現にび...
やあ、僕の名前はデミオ。緑色だから他車は僕のことを「緑デミ」と呼ぶ。そして僕の持ち主は望月家。お母さんの郁子とお兄ちゃんの良夫、妹のまどか、そして小学生の亨。ある日走っていると、もちろん良夫に運転されてだけど、有名女優の荒木翠が乗せて欲しいと突然現れたんだ。突然の有名人の出現にびっくりした良夫だったけど、もっと驚いたのはその夜遅く、彼女が交通事故で死んでしまった。そしてこれがただの交通事故では終わらなかったんだ―― 久しぶりの伊坂さん。全てが車目線で進んでいく新感覚ミステリー。主人公が車なので言うまでもなく「自分の意志では動けない」のですが、逆にその制約をうまく利用しながらストーリーを組み立てていく。全体的にはコミカルに読みやすく、キャラクターもしっかり色づけしつつ、お得意の伏線も散りばめながら非常に完成度の高い一冊となっています。技巧派作家、ここにありです。
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久しぶりに、ざ!伊坂幸太郎を読んだ。 こんなに人が語らないお話を読んだのは、宮部みゆきの長い長い殺人以来かも(結構最近読んだ)。 内容は安定の伊坂ワールドだったからおいといて、こんなん読んだら車乗り換えられへんやんけー、と思いました。おしまい。
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