私の家では何も起こらない の商品レビュー

恩田陸【著】

2019/10/12

読んでいる時は世界に入り込みにくかったが、幽霊は思い出に似ている。読み終えて、ストーリーを思い返すとわかる気がする。

説明
内容紹介
小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。ようこそ、恩田陸の幽霊屋敷へ!

小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。幽霊屋敷に魅了された人々の記憶が奏でる不穏な物語の数々。キッチンで殺しあった姉妹、少女の傍らで自殺した殺人鬼の美少年…。そして驚愕のラスト!

内容（「BOOK」データベースより）
小さな丘に佇む古い洋館。この家でひっそりと暮らす女主人の許に、本物の幽霊屋敷を探しているという男が訪れた。男は館に残された、かつての住人たちの痕跡を辿り始める。キッチンで殺し合った姉妹、子どもを攫って主人に食べさせた料理女、動かない少女の傍らで自殺した殺人鬼の美少年―。家に刻印された記憶が重なりあい、新たな物語が動き出す。驚愕のラストまで読む者を翻弄する、恐怖と叙情のクロニクル。

2019/01/23

ホラーのような童話のような物語。
物語に入り込んじゃうと不気味なのかなぁと思いつつなかなか入り込むのが難しかったかなぁという印象でした。

2018/06/13

幽霊屋敷のオムニバスホラー。
幽霊をめぐる断片的な話で詳細を書いてない所が良かった。

大工さんとの話でいきなりアットホームになったけど、ちょっとホッとする感じ。

2018/04/23

ホラーです。
丘の上に立つ古い一軒家というファンタジー的舞台設定に、脈々と続く壊れた精神が引き起こす事件。
徹底的に怖いわけではなく、むしろほのぼのとした印象すら受けてしまうのは恩田ワールドのなせる技か。でも、ホラーは好きではない。

2017/09/11

幽霊の出てくる話だけど、淡々と書かれているので、あまり怖いとは思わない。
ただ時折背筋が寒くなる瞬間がある。

2017/01/15

まるで絵本に書かれているかのような丘の上の素敵な家。でもその家の歴史は惨劇でいっぱいで幽霊もいっぱい。家を描写する文章はかわいくも優しい雰囲気なのに殺人と幽霊だらけでその落差が絶妙な作品です。

2016/12/24

古い洋館に長いこと住んでる幽霊、的な話。
最後に語られる言葉が印象的でまさにそれ。

受取り手の気持ち一つでどんな意味にもなるのかなって。出てきた登場人物はみんなどこか後ろめたさや暗い何かを抱えていたから、そっちの方に共鳴しちゃったのかなと。
大工さんたちはそんなことなかったもんね。

小野不由美さんの残穢の中で出てきたのと同じで。確かに今はもう誰かが住んでいたことのある場所の方が多いし、誰かの気持ちが残ったりもしてると思う実際。
でもそれも全部、受取手の心にスキマさえなければ怖くない。

って大工さん編を読んで思った。
ここ壊れてるって教えてくれる幽霊とかかわいい

2016/09/12

この人は多ジャンルの人だけど、そういえば元々はホラーだったなって思い出した。王道な感じで、この人がホラーを愛している気持ちが何となく、伝わってきた気がした。

2016/04/16

幽霊屋敷を舞台にした、幽霊屋敷に魅了された人々の物語。

初めはホラーかと思いきや、何ともほのぼのしたラスト。

なるほど引用にもある通りホラーではなくゴーストストーリーだ。

なぜ幽霊屋敷で起こった惨劇や、幽霊屋敷に魅了された歴代の人々など、その物語は確かに恐ろしいものでホラーではあるのだが、最後の方の大工親子と幽霊たちの交流がかっこ良くもあり、微笑ましくもあり。

大工親子と幽霊たち、そして作家である現在の住人も交えた物語をもっと掘り下げたものを読んでみたかった。

気になる人からすれば、その家では何かが起こっているのだろうが、それが当たり前の人からすればその家では何も起こっていない、そんな物語。

2016/02/23

20160223

ある幽霊屋敷が舞台のお話。
本当に怖いのは幽霊じゃない。人間だ。
そこに納得。
話自体はそこまで面白くない