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謎の独立国家ソマリランド の商品レビュー

4.4

195件のお客様レビュー

  1. 5つ

    99

  2. 4つ

    47

  3. 3つ

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2015/05/05

すごい作者。 リアル北斗の拳状態のソマリアのすぐ上に高度な民主主義国家がある不思議と奇跡についてがこの本の主題なんだろうけど、醍醐味は現地でのエピソード。 覚醒作用のある草を常に食べてるし、海賊のスポンサーになろうと見積りを立ててみたりと破天荒で命知らず。 そしてしまいに...

すごい作者。 リアル北斗の拳状態のソマリアのすぐ上に高度な民主主義国家がある不思議と奇跡についてがこの本の主題なんだろうけど、醍醐味は現地でのエピソード。 覚醒作用のある草を常に食べてるし、海賊のスポンサーになろうと見積りを立ててみたりと破天荒で命知らず。 そしてしまいにはソマリ人と同化してしまう凄さなどなどに圧倒されてしまった。

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2015/04/22

分厚いけど、内戦が絶えない国をリアル北斗の拳とか、分かりにくい氏族制度を戦国武将に例えたり、とにかく読みやすい。「世の中には現地に行ってみなければわからないことがある。」という当たり前のことを忘れていたことに、この本を読んで気づいた。ネットがいくら発達しても自分の目で見て感じなけ...

分厚いけど、内戦が絶えない国をリアル北斗の拳とか、分かりにくい氏族制度を戦国武将に例えたり、とにかく読みやすい。「世の中には現地に行ってみなければわからないことがある。」という当たり前のことを忘れていたことに、この本を読んで気づいた。ネットがいくら発達しても自分の目で見て感じなければ。民兵の服装を見てヤンキー文化に例えていたのが傑作。

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2015/04/08

評判良いが高かったので躊躇してた一冊だが、これはぜひ読むべし。変な先入観は持たずとにかく読めばいい。どんな先入観を持っても打ち崩される。

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2015/03/10

すごく勉強になった。 ブラックホークダウンを観た時「なんて野蛮なアフリカ人!」と思っていたけど、それが如何に偏った見方だったか改めてわかりました。 かなり分厚くて読み始めるのに気合がいるけど、軽妙な文章で読み易かったです。

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2015/02/21

ソマリアといえば「内戦で多数の難民が出て、悲惨な国」という印象だが、その中にはソマリランドという極めて民主的な自治国家が存在している。 資源や既得権益が無く、国際社会から忘れられたが故に、国連や西欧諸国の介入を受けず、独自の氏族文化を高度化させて民主化に導いた、というのがなんとも...

ソマリアといえば「内戦で多数の難民が出て、悲惨な国」という印象だが、その中にはソマリランドという極めて民主的な自治国家が存在している。 資源や既得権益が無く、国際社会から忘れられたが故に、国連や西欧諸国の介入を受けず、独自の氏族文化を高度化させて民主化に導いた、というのがなんとも皮肉。 はじめは本の分厚さ(ハードカバーで4cmくらい)に怯んだけど、読み始めると未知の世界でとても面白い。

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2015/02/03

例え国際社会に認められていないからと言って、「国」として成り立たないわけじゃない。 端から見るからカルチャーショックすら覚えるけれど、非日常が日常となれば何でもない私生活。

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2015/01/27

紛争地域ソマリアの中にありながら、なぜか安定している謎の国(?)ソマリランドのルポルタージュ。現地に赴いたジャーナリスト高野氏の入り込みが半端なく徹底していて、引き込まれました。戦地取材で命をかけられていますが、それには意義があるなあと感じ入りました。

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2015/01/26

"ディアスポラとして、一つぜひ提言したいことがある。―――ソマリランドを認めてほしい。" 読むと謎のイスラム系国家ソマリランドが大好きになれる素敵な本。筆者の愛が伝わる。ひしひしと伝わる。「ヒーホン!」って言いたくなる。 ソマリ人の規格外っぷりについて、こ...

"ディアスポラとして、一つぜひ提言したいことがある。―――ソマリランドを認めてほしい。" 読むと謎のイスラム系国家ソマリランドが大好きになれる素敵な本。筆者の愛が伝わる。ひしひしと伝わる。「ヒーホン!」って言いたくなる。 ソマリ人の規格外っぷりについて、この本でしか知ることはできないよ! ソマリ人のノリで気付きましたが、ソマリア海賊って「キャプテン・フィリップス」の悪役じゃないですか。本の内容を真に受ける前提ですが、あの映画ってかなりキャプテン視点よりだったんだろうなぁ。海賊の結末を思うと悲しい。

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2015/01/01

読んだり休んだり 1年近くかかってもーた。国家として認められてないソマリランド共和国の探検?潜入?ルポ。現代日本ではなじみのない氏族社会を源氏&平氏などにたとえて説明しているのが アバウトだけどわかりやすい。 国連を高級な会員制クラブにたとえたり 上からの民主主義とか下...

読んだり休んだり 1年近くかかってもーた。国家として認められてないソマリランド共和国の探検?潜入?ルポ。現代日本ではなじみのない氏族社会を源氏&平氏などにたとえて説明しているのが アバウトだけどわかりやすい。 国連を高級な会員制クラブにたとえたり 上からの民主主義とか下からの民主主義っていう見方など こっち側からするとこうだけどあっち側からすると…と見方が解き明かされていく。著者も荒っぽいソマリウェイにはまっていくのを微笑ましく読んで よっぽどわかったつもりになり よーし!次はソマリランドだ。などと思いました。

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2021/05/15

いや面白かった。HONZで「読めばわかる!」と紹介されていたが、その通りだった。ソマリアにあるソマリランドという謎の「国」についての本で(しかも長いし)、どうしたら面白くなるのか疑問だったが、全くそんな心配は不要だった。 ソマリランドとは、アフリカ大陸の東端に位置し、サウジアラ...

いや面白かった。HONZで「読めばわかる!」と紹介されていたが、その通りだった。ソマリアにあるソマリランドという謎の「国」についての本で(しかも長いし)、どうしたら面白くなるのか疑問だったが、全くそんな心配は不要だった。 ソマリランドとは、アフリカ大陸の東端に位置し、サウジアラビア半島の対面でアフリカの角と呼ばれるソマリア北部にある公式には認められていない「国」のことである。ソマリアは、飢餓や内戦、海賊など悪い話でしか取上げられることがない。NPOのトランスペアレンシー・インターナショナルが算定する政府の腐敗度を示す腐敗認識指数でも、2014年度も北朝鮮と並んですべての国の中で最低だと評価されている(※)。ソマリアの内戦は、後に「ブラックホーク・ダウン」という映画にもなったが、国連の平和維持軍活動において撃墜された米軍のヘリの乗員の死体が裸で切り刻まれて引きづり回された衝撃的な事件でも有名だ。ソマリアは、その事件が元で米軍が引き上げた以来、無法地帯になっているというのが、せいぜい最大限の世間の一般的な認知だろう。そもそも多くの人がソマリア自体を知らないというのが現状だ。 ソマリランドは、ここに書かれてあることを信じるならば、そんなソマリアの中で、日本と同じくらい街も平和で民主的な「国」らしい。同じソマリアの中でも、隣の「国」ブントランドでは海賊を当たり前のように営んでいて、さらにソマリアの南部の首都モガディシュ近辺ではまだ激しい内戦が続いているというのに(著者は「リアル北斗の拳」と称していいる)。 そんなソマリランドおよびソマリアに興味を持った著者は、持ち前のバイタリティと現地化力により、政府の人間やテレビ局の人間などを次々と伝手を辿って、海賊国家のブントランドで海賊業の見積もりを取ったり、ゲリラの内戦が激しい南部ソマリアまで行って銃撃されてみたり、といったことまでしている。そして、現地の人たちと、最初はカネのつながりだったものが、最後にはカネではない信頼関係を築きあげてしまう。最後には、著者の方もソマリの一員になりたいと書く。そんな思い込みを込めた著者が書くのだから面白くならないわけがないのだ。 ソマリランドも含め、ソマリアは氏族社会であり、氏族が社会の成立において非常に重要である。それを著者は平家と源氏で説明してしまうのあるが、その譬えに沿った説明はある種天才的でもある。それ以前に、この氏族システムを理解し、自分のものとしてしまうところが凄いのである。 著者の見立てでは、ソマリランドは「国際社会が無視していたから和平と民主主義を実現できた」のだという。下からボトムアップで完成されたハイパー民主主義だとして心から賞賛している。国際社会が認知するソマリアとは全く似ても似つかない現実がそこにある。 そんな尋常ではない行動力のある著者は、早稲田の探検部出身で、これまでも色々と辺境に行って現地化した体験を本にしているようだ。少し読み漁ってみようかなと。 (※) CORRUPTION PERCEPTIONS INDEX 2014: RESULTS http://www.transparency.org/cpi2014/results

Posted byブクログ