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機械との競争 の商品レビュー

3.6

125件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    45

  3. 3つ

    45

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    1

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2013/05/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

テクノロジーの進化による人間の役割の変化を構造的に論じた良著。 数字による裏付けも比較的しっかりしており、起こる変化とそれに応じて人が(先進国の社会が)どう変わるか、どう変わるべきかまで網羅的にかかれている。 ただし、個人がどう行動すべきか、というところまでは落ちていない。

Posted byブクログ

2013/05/22

現在の高失業率を招いている要因として、技術革新を指摘している本。つまり、技術の進歩により、今まで人間が行っていた仕事を機械が行うようになっているために、失業率が上がっていると指摘している。筆者は、これを憂う必要はなく、技術革新により新たな雇用を生むこともありうると主張している。ま...

現在の高失業率を招いている要因として、技術革新を指摘している本。つまり、技術の進歩により、今まで人間が行っていた仕事を機械が行うようになっているために、失業率が上がっていると指摘している。筆者は、これを憂う必要はなく、技術革新により新たな雇用を生むこともありうると主張している。また、そうなるために、高度な義務教育や高等教育を行うべきだなどと主張している。 技術革新により高失業率を招いているという指摘は、盲点であったため、新鮮であった。具体例や論理展開も明快であるため、読みやすいと思う。 しかしながら、実際に機械によって駆逐されてしまった人々をどう救うか、という視点は欠けているように思われる。恐らく、この本にとって先の視点は埒外にあると思われるが、触れて欲しい論点であった。

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2013/05/18

技術の発展がどう人間の雇用に影響を与えるのかを分析している。単純作業はどんどん機械に置き換えられているが、危機的なものは中間層のホワイトカラー労働者。体の動きと知覚を組み合わせることは難しいというのは、言われてみるともっとも指摘。うまく機械を味方につけるようにしていきたいものだ。

Posted byブクログ

2013/05/15

テクノロジーの進化は、果たして雇用を奪うのか。過去の歴史から紐解くに、経済学者はそんなことはない、と話すが、実際のところ、アメリカでは新たな雇用が生まれていないという現実があり、また富める者はなお富み、そうでないものはさらに貧しくなる傾向が見られる。その要因にはここ数年の主にIT...

テクノロジーの進化は、果たして雇用を奪うのか。過去の歴史から紐解くに、経済学者はそんなことはない、と話すが、実際のところ、アメリカでは新たな雇用が生まれていないという現実があり、また富める者はなお富み、そうでないものはさらに貧しくなる傾向が見られる。その要因にはここ数年の主にIT関連のテクノロジーの、爆発的な、指数関数的な(本のなかではムーアの法則、チェス盤の法則)進化によるものだと主張する。 で、著者はイギリス産業革命時ののラッタイド運動のように、人はテクノロジーを打ち壊さなくてはならない!ではなく、現状はテクノロジーの急速な発展に人間が追いつけていないので、そのギャップが埋まれば大丈夫、という結論に至る。 確かに今更昔に戻る気はしないし、かと言って仕事が奪われるのは困るし、というなかで、国家も個人も適応していかないといけない…それは今までの国家だったり個人だったりの在り方とは違うかもしれない(内田樹なんかがギャーギャー言ってるのはそれが気に食わんのやろなぁ)。しないといけない、と思うのか、すれば大丈夫!と思うのかの差はあれども。著者のようにポジティブになるほどバイタリティはなく、かと言って悲観しても仕方ないしなぁ、やれやれ、というのが素直な気持ちかも。

Posted byブクログ

2013/05/13

 アメリカを中心に話題になっている本です。「雇用問題」をテクノロジーの進化との関わりという文脈の中で議論しています。  本書において著者たちは、「コンピュータが人間の領域を侵食することにより雇用は減り、その減った雇用は、高所得を得られる創造的な職場と低賃金の肉体労働に二極化する」...

 アメリカを中心に話題になっている本です。「雇用問題」をテクノロジーの進化との関わりという文脈の中で議論しています。  本書において著者たちは、「コンピュータが人間の領域を侵食することにより雇用は減り、その減った雇用は、高所得を得られる創造的な職場と低賃金の肉体労働に二極化する」との見通しを示しその状況に警鐘を鳴らしています。しかしながら、彼らの最終的なスタンスは楽観的です。  結論はそのとおりになるかもしれませんが、全体を通して論考が甘く、正直なところ物足りなさが大いに残る内容でした。

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2013/05/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・サマリ テクノロジーの伸長によりコンピュータが置き換えられる仕事が増えていく。現時点でもこれは怒っており、企業業績の伸長に比して雇用の伸びは停滞している。 さらに、コンピュータの能力の伸長は指数関数的であるため雇用に対する悪影響は今後大幅に大きくなる。これによりスーパースターと負け組の格差が広がり社会に悪影響が及ぶ、あるいはすでに及んでいる。 これに対して社会的、個人的な対応策が必要である。社会的に所得の再分配は安易な手段であるが、労働の対価が金銭だけでないことを考えるとそれだけで十分とは言えない。教育を拡充して行くことが必要である。個人としてはテクノロジーと敵対するのではなくテクノロジーを活用していくことが必要である。チェスにおいて世界チャンピオンがコンピュータに敗れたのは10年以上前のことであるが、現在最強のチェスチームは人間とコンピュータの混合チームである。人間とコンピュータは相互補完的に働きうる。 著者はテクノロジの伸長が社会に及ぼす影響について上記のような歪みがあるとしても一方で楽観的である。過去の二度の産業革命と同じように人類の生活をよりよい方向に向かわせることを確信している。 ・感想 - 総論としてAgree。現在起こっていることとしても、近未来の予測としても腑に落ちるところが大きい。先日の将棋の電脳戦もタイムリーに象徴的な出来事。 - では、どうすれば?というところは社会的な対策はともかくとして個人的には現実感が乏しい。じゃあこれからどうしよう? - 貪欲な改善意識と日本との差。教育分野や起業意識といったところに改善提案がされているが、より遅れていると思われる日本の環境からすると一歩も二歩も先をいかれている感覚。

Posted byブクログ

2013/05/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

E・ブニョルソン、A・マカフィー『機械との競争』日経BP社、読了。本書は「技術の進歩によって人間の労働力がいらなくなり、失業が増えるのではないか」というラッダイト運動以来、繰り返された疑問に応える一冊。コンピュータの加速的な進歩は、機械が人間が駆逐する現在と言っても過言ではない。 経済学者はこの問題に「杞憂」と答えてきた。それは技術の進歩によって新しい仕事が生まれ新たな雇用機会となってきたから。労働力や資本の存在量が同じでも、技術革新は、より多くの生産物を生み出すから長期的な成長率を高くする。 しかし本書はこうした主張を一蹴する。著者は近年の情報技術の発展は雇用を奪っていると主張、技術の進歩が速すぎるからだ。これまでの調整メカニズムうまく機能しない。著者は「ムーアの法則」と「チェス盤の法則」からそれを説明する。 指数関数的に進むコンピュータの進歩は、雇用の減少のほか、置き換え不可能な領域における雇用の二極分化をもたらす。作曲家のような高所得を得られる「創造的な仕事」と低賃金の「肉体労働」。がそれである。 自動車は人間だけが動かしたが、グーグルの自動車は公道走行実験に成功したという。果たしてコンピュータは人間を凌駕するのか。本書の議論は説得的で、著者は楽観的提言を最後に付す。ただし疑問も残る。行く末を追跡したい。

Posted byブクログ

2013/05/08

「コンピュータの性能の向上、進化が人間の雇用を奪っていく。」…生産性を追求することで自分達の首を絞めているような感覚は、産業革命の時と同じかもしれないけど、その時と同様に過去を上回る新しい雇用が発生するかは難しい気もする。機械にできない仕事を探すのがどんどん難しくなってくるかも。

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2013/05/06

散々と煽っておきながら、終わり方がそれかい!って感じも否めないが、著者がいうアイディアの組合せ、というのは合点がいく。 ビッグデータの時代と言われて久しいが、結局のところビッグデータも、組合せをどうデータから抽出するか、が鍵となる。 人間が新たな組合せ=イノベーションを常日頃模索...

散々と煽っておきながら、終わり方がそれかい!って感じも否めないが、著者がいうアイディアの組合せ、というのは合点がいく。 ビッグデータの時代と言われて久しいが、結局のところビッグデータも、組合せをどうデータから抽出するか、が鍵となる。 人間が新たな組合せ=イノベーションを常日頃模索しないと、いつテクノロジーにとって変わられるかは、時間の問題。 最後の法政大学の先生によるあとがきは頂けないね。

Posted byブクログ

2013/05/06

情報技術は新しい仕事を生み出すが,過渡期は従来の仕事に従事していた人の仕事を奪い失業者が増える. 特に情報技術は進歩が凄まじいため,仕事を奪う側面が強調されて見える. 過渡期に生きるには(過渡期じゃなくとも言えるが)結局新しく必要になるスキルを勉強し続けるしかない.

Posted byブクログ