王妃の帰還 の商品レビュー

柚木麻子【著】

2017/07/19

スクールカースト。学生が終わってしまえば、なんて狭い世界で、なんてくだらないことを、と思うけれど、そこが絶対的な場であり、そこでつまはじきにあえば生きていけない、学校生活の理不尽さを思い出した。たった1年の間で色々あるその濃密さ、1日であっという間に立場の変わる恐ろしさが、少しオーバーではあったけれリアルで怖かった。当時の自分とも重ねてしまった。
学生時代は自分の立ち位置の確保が一番大切で、1人で行動なんてとんでも無いことだった。1人でいることの恐怖感が痛いほど伝わった。
友達だと思っていた人に裏切られたり、不本意なグループに身を置いたり、自分の居場所がコロコロ変わり、まわりにいた人もコロコロ変わる。仲の良かった友達が違う子と仲良くなり始めてしまった時の悲しさとあせりといったら！

2017/05/10

中だるみなく最後まで面白く読めた。
扱ってる内容は、他愛ないが、女子学生時代を過ごした人なら、ここまで極端ではないけど、あ〜女子あるあると、懐かしくなる。
主役の女の子に全て正しい行動を取らせる訳ではなく、俯瞰した物語構成が良い。

2018/10/08

登場人物たちと同世代向けに書いたようで
なるほどその通り、子供馴染みの悪意で
どろどろ感は少ないけど、この年頃の敏感な感性には刺さる感じ。

子供のころに思う残虐性やコロコロ変わる心情、
態度や表情がうまく描かれていると思う。
年頃であれば男子も似たようなもんだろう。

最後は予想通りだけれども中々良かった。

2017/04/18

女子って怖い。笑
昨日の敵が味方になったり、1日で反旗翻したり。
かなりリアルな女子の縮図が小説の中で展開かれてました。

クラス内ヒエラルキーの頂点にいた子が最下位に。
そこからの復帰大作戦というシンプルな流れながらも、
コロコロ変わる人間関係の濃密さは、女子学生ならではで、人生で一番凝縮された時間かもしれない。

優等生然としていた主人公の中に、泥臭さが出て来たあたりがなかなか。笑

2016/10/10

(2016/10/10読了)
中二から中三にかけての学園モノ。ラノベ？
年代を間違えたなぁと思ったけど、思い出せば、柚木さんってこんな作風だったな。
う〜ん、私はもういいかも。

(内容)
聖鏡女学園中等部二年の範子は、仲良しグループで地味ながらも平和に過ごしていた。ところが、公開裁判にかけられ地位を失った滝沢さんを迎えることとなりグループの調和は崩壊!範子達は穏やかな日常を取り戻すため「プリンセス帰還作戦」を企てるが…。女子中学生の波乱の日々を描いた傑作長編。

(目次)
第1話 ギロチン
第2話 マカロン
第3話 ディアマン
第4話 ハンカチ
最終話 王政復古 エピローグ

2016/08/20

学校ってあんなにひどかっただろうか
カーストなんてあったのだろうか
昔過ぎて忘れてしまった

”ドラマの世界”なのか
”誇張した現実”なのかは
子供のいない私にはわからないが
ハッピーエンドで良かった

これが高校生だと違う結論になってしまう気がするので、中学生が舞台でよかった

2016/06/23

柚木さんって何でこんな中学生の気持ち覚えてるの？こわい。笑
いや～何が怖いって実際の女子ドロドロはもっと酷いってことだよ。こんな爽やかにスカッと終われるのは小説だから。無邪気と残酷さを上手に使い分ける女子中学生がいちばん恐ろしいよ。
実際クラスの女王に楯突こうもんなら中学生活なんて簡単に終わる。中学のカースト上位女子達の権力のすごさ、共学でさえ凄まじいのに女子校とか恐ろしすぎる…男子の目があるからセーブされる場面もあるもん。高校でさえ最上位グループ抜けるときめっちゃ緊張したの今でも覚えてる。高3ともなればみんな大人なので何事もなかったけど。。。
ああ、本の感想書かなきゃ…笑

柚木さんは本を出すたびに「柚木さんにしか書けないもの」を磨いていて清々しい。この終わり方も柚木さんならではで、よかったな～。文章が生き生きしていていつもすぐ読み終わってしまう。これからも読み続けます！
ナイルパーチ読みたいな～

2016/06/23

女子～って感じです。
結局みんないい子だよね(^_^;)
母と先生の部分はちょっとイラない感じだったかな。

2016/06/22

女子中学生のどす黒い世界が恐ろしい(;´д｀)どこにでもありそうな話だけれど、失脚させられたクラスの王妃を地味グループが復活させるという根性に感服(^o^)

2016/05/04

女子中学生、スクールカーストのお話。「あるある！」とスラスラ読めちゃいました。スモールワールド！と思いながら、当事者たちにとっては全てな事実。中高生に読んでもらいたいお話。しかし、それぞれの心理をこんなに描き分けられるとはさすが柚木さん…！