私と踊って の商品レビュー
恩田陸さんの短編集。いきなりグイグイ引き込まれ、これは短編連作に違いないと思い込んでどんどん読んだら、連作ではなく短編集でした。ちょっとだけ残念に思いつつも、恩田節に酔いしれつつ楽しく読了。読了したと思ったら、恩田さんによるそれぞれの作品にコメントした贅沢なあとがきがあり、まだ読...
恩田陸さんの短編集。いきなりグイグイ引き込まれ、これは短編連作に違いないと思い込んでどんどん読んだら、連作ではなく短編集でした。ちょっとだけ残念に思いつつも、恩田節に酔いしれつつ楽しく読了。読了したと思ったら、恩田さんによるそれぞれの作品にコメントした贅沢なあとがきがあり、まだ読んでない短編が2つ。一方は横書きのため終わりから刷られていたので気づかなかっただけでそのあとちゃんと読みました。でももう一方は表紙の裏に印刷されているとのこと、図書室所蔵本で表紙はテープで留められており、読むこと能わず。そのことだけがとても残念でした。
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短編集だと読み始めてから気づき、最初の「心変わり」の続きが分からないまま疑問が宙に浮いたかたちで一編終わり、困惑した。SFっぽいものや、ある短編同士が少しリンクしているものなど、独特の作品が多かった。もやもやとした読後感が少し癖になる。図書館の本なので、カバーと本がテープで一体化...
短編集だと読み始めてから気づき、最初の「心変わり」の続きが分からないまま疑問が宙に浮いたかたちで一編終わり、困惑した。SFっぽいものや、ある短編同士が少しリンクしているものなど、独特の作品が多かった。もやもやとした読後感が少し癖になる。図書館の本なので、カバーと本がテープで一体化されていて表紙に載ってる「交信」が読めなくて残念だった。お気に入りは「東京の日記」。和菓子が好きだからかな。 本日、書店にて「交信」を読むことができました。読みづらかった(><) 2016/10/16
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恩田さんの文章を読んでいると、台北、台南、エジプトなど、行ったことのない場所が舞台なのにその土地の光景が浮かび、人物の姿形がくっきり感じられる気がして、読後はあちこちへ出掛けて沢山の人を見てきたような気分がする。 一番始めの「心変わり」でぐっと心を掴まれ、最後まで一気読み。不...
恩田さんの文章を読んでいると、台北、台南、エジプトなど、行ったことのない場所が舞台なのにその土地の光景が浮かび、人物の姿形がくっきり感じられる気がして、読後はあちこちへ出掛けて沢山の人を見てきたような気分がする。 一番始めの「心変わり」でぐっと心を掴まれ、最後まで一気読み。不穏な気持ちにさせられることが多くて楽しい中で、表題作の「私と踊って」に心温まった。一つ一つのお話同士が微かなつながりを持ちながら、飽きることなく最後まで読ませてくれる恩田さんの引き出しの多さがとっても良い短編集である。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
恩田陸さん短編集。 動物好きとしては、やはり#忠告 #協力 #理由ですね♪ #忠告 フォロワーさんと 「ペットからの手紙、わかるかな?」 「絶対わかると思う!」 なんてやりとりをしたのですが… 読んでみて、やっぱりわかると思いました。 わかってあげたいよね。 #協力 あとがきの”犬を書いたらやはり猫も書かないと。”ふふ。 ココちゃん怖い(笑) #理由 「ウカツ」「ソコツ」どっちが右で、どっちが左? しっぽでわからないかな?…と考えている私。 問題はそこじゃないから!(笑) #心変わり #思い違いも面白かったし、 和菓子好きとしては#東京日記も良かったです。 怖かったですけどね。 そして#交信 使命を全うした小惑星探査機「はやぶさ」 そのけなげさにうるうる。 相変わらずの世界感。 恩田ワールド、堪能させていただきました。 ちなみに、最近知ったんですが、 恩田さんて『やっぱり猫が好き』の恩田三姉妹からなんですね。 大好きなドラマだったので、なんか勝手に親近感♪
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恩田さんの本は何故か秋から冬に読みたくなる。 帯のピナ・バウシュにをモチーフに書いた表題作を読みたくなって、手に取る。恩田さんのタイトルにはいつもやられるけれど、今回のもまた切実な声が聞こえてきそうな気がするタイトル。 『心変わり』 友人であり同僚のおかしな内線に、彼のデスクを尋...
恩田さんの本は何故か秋から冬に読みたくなる。 帯のピナ・バウシュにをモチーフに書いた表題作を読みたくなって、手に取る。恩田さんのタイトルにはいつもやられるけれど、今回のもまた切実な声が聞こえてきそうな気がするタイトル。 『心変わり』 友人であり同僚のおかしな内線に、彼のデスクを尋ねてみると、彼は消えて彼の残した不自然なデスク周りの状況が残されていた。彼はどうして、どこに? 運命がまだ心変わりしないうちに、必ず。という一文の祈りのような感情が胸に来た。それは私だけかもしれないけれど。 『骰子の七の目』 私が出掛ける"戦略会議"は良識のある大人だけで構成され、そこではいつでも正しい話し合いがなされてきた。ある日見知らぬ女が会議に現れるまでは…。彼女は高笑いのもと吐き捨てた。「馬鹿馬鹿しい」 『忠告』 ある日宇宙船が放った光を浴びた動物たちが人語を介しだした。そして飼い主へ手紙を書く。下手くそな文字と文章で。「ごしゅじん にげてくだい しんぱい」 『弁明』 少女は一人小さな舞台に立ち、とある一日を語りだす。果たしてその日の終わりは?そこで語られたものの物語との結びつきは?『中庭の出来事』のエピソードの裏話 らしい。こちらをよみたくなる。 『少女界曼荼羅』 セカイは動き続け、一時として同じではいない。これは比喩ではなくこの世界の姿。そこで毎日を過ぎす"私"は遠くまで流されてしまった"地学の教室"がまた戻ってくるのを待ち、友人たちと"彼女"の噂をする。 こういうお話大好き。少し六番目の小夜子チックだななんて思った。 『協力』 ある日宇宙船が放った光を浴びた動物たちが人語を介しだした。そして飼い主へ手紙を書く。下手くそな文字と文章で。"にわ ばら ねもと かくしてゆ" 『思い違い』 喫茶店で起こった一悶着。そして事件解決。 正直これは私にはあんまりだった。また読んだら違うかしら? 『台北小夜曲』 友人だった映画監督が亡くなって暫く、彼の追悼の意味で彼の愛した台北の地で記念フィルムを撮ることになった私。私が見かける少年の影。"ここはデジャヴの街"。午前四時のmail。「ドアは開けておいて。蛇口を閉めてくれるかな?」 恩田さんのノスタルジックマジックな一話。 『理由』 両耳から猫のしっぽ。そんなお父さん。 『火星の運河』 "台北小夜曲"と対の物語。 友人と乗った遊覧船の上、いつか撮った少女の面影が揺れて覆いかぶさる。果たされなかった約束の飛び立つ、台南の甘い街。 『死者の季節』 恩田さんいわく、最初で最後の実話怪談。 『劇場を出て』 美しい少女の燃えるような瞳が見えるような、短いけれど、よくある場面だけれど、幻想的。スポットライトのような街灯の下で。 『二人でお茶を』 コンクールの直前、私の中で出会った"彼"。その抜きんでた技術とピアノへの情熱。向学心で突き詰められたピアノ、そして最後の「二人でお茶を」。穏やかで聡明な二人の物語。 『聖なる氾濫』 写真を撮った実際の場所へ立つことでその時の写真を撮った人の心を読み取る能力を持つ青年のもとを訪れた夫人は、父の最後を、その真実を知りたかった。 『海の泡より生まれて』 エーゲ海。その発掘現場で青年は語った。「色彩だ。自然の色彩を模したところから文明が、文化が始まったのだ」親友の至った発想を知りたかった教授。"聖なる氾濫"の青年のお話し。そしてここで出てくるアリスは"ブラック・ベルベット"のアリスかしら? 『茜さす』 "海の泡より生まれて"の青年の魂の里帰り。 映像が流れていく様は美しい。 『私と踊って』 彼女は"壁の花"だった私に言った。「私と踊って」 それから年月は過ぎ、彼女は世界的なダンサーに。けれど彼女と踊れるのは、私なのだ。 たぶんこの短編で一番好き。 『東京の日記』 彼は"自粛"を強いる東京での日々を日記に綴る。季節の和菓子と、チンドン屋、ハトの雨、そして黒バス。どこかすぐ隣の私たちの世界を除いたような短編。 『交信』 どんどん近くなる、そのために遠くなったもの。 はやぶさを思った短編。この短さで少し涙が出た。 これ、長編で読みたい!と思うお話がたくさん合った。恩田さんの書く世界がやわらかで、秋の落ち葉のように鮮やかだ。
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ノンシリーズの短編集。 とっても短いお話が何本も入っている。 「心変わり」と「思い違い」、やっぱりミステリーっぽいのがすきです。
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一行目:この照明のデザインは、絶対にタマゴの殻からイメージしたに違いない。 短編集。職場から忽然と姿を消した同僚。残された手掛かりから犯罪の匂いがー。 日常が非日常に変わっていく様子に、引き込まれる。
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日常と繋がる非日常。 ぶつ切りのような終わりのものが多いけど、ゆるく繋がる世界観もあり。 ほやっと靄のような余韻に包まれるようなお話が多いように思いました。 一気に読んじゃったけど、寝る前に一つずつ読んでいくのも良いだろうなあ。あと雨の日とか。これから梅雨になるだろうからぴった...
日常と繋がる非日常。 ぶつ切りのような終わりのものが多いけど、ゆるく繋がる世界観もあり。 ほやっと靄のような余韻に包まれるようなお話が多いように思いました。 一気に読んじゃったけど、寝る前に一つずつ読んでいくのも良いだろうなあ。あと雨の日とか。これから梅雨になるだろうからぴったりな感じがする。
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短編集。図書館でたまたま目に入って借りた。恩田さんの小説を読んだのはこれが2作目。初めて読んだ小説は2009年に読んだ「夜のピクニック」だったなぁ。とても面白かったように記憶しているけど、内容は覚えていない…。 夜のピクニックが面白かったと記憶していたから、この小説も面白いだろ...
短編集。図書館でたまたま目に入って借りた。恩田さんの小説を読んだのはこれが2作目。初めて読んだ小説は2009年に読んだ「夜のピクニック」だったなぁ。とても面白かったように記憶しているけど、内容は覚えていない…。 夜のピクニックが面白かったと記憶していたから、この小説も面白いだろうというイメージで読み始めたけど、なんか不思議なところが多く「?」と感じる部分が多かった。 けれど、読むうちに恩田さんワールドに引き込まれていったみたいで、気付いたら読み終えていた。 火星の運河、二人でお茶を、私と踊って、東京の日記、の4つの話が好きだった。
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短編集。それぞれの物語にに繋がりはなくごく短いものから長めのものまで色々、出来も色々。 中では「二人でお茶を」の不思議な世界観が断トツで良かった。
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