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個を動かす の商品レビュー

4.1

34件のお客様レビュー

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2013/08/17

新浪剛史氏が株式会社ローソンCEOに就任したところから始まる本書。 日本独自の文化であるコンビニ本としても面白い1冊。 調整力、体力、忍耐力等々、足りない力だらけを思い知らされる。 個を活かしていくという流れにもぴったりだと。

Posted byブクログ

2013/08/01

久しぶりのビジネス本、新浪ローソン改革10年間の道のり、といった内容でしょうか。 統一されたオペレーションが要求されるコンビニ業界において、ダイバーシティ(多様化)という考え方を持ち込むところに、まず意外な印象を受けた。 例えばコンビニの主力商品であるおにぎりの商品開発を、商...

久しぶりのビジネス本、新浪ローソン改革10年間の道のり、といった内容でしょうか。 統一されたオペレーションが要求されるコンビニ業界において、ダイバーシティ(多様化)という考え方を持ち込むところに、まず意外な印象を受けた。 例えばコンビニの主力商品であるおにぎりの商品開発を、商品部を排したプロジェクトメンバーに託したり、本社権限であるマーチャンダイジングを支社や支店へ、そして優良店に限りオーナーにまで委譲するというMO制度の普及など、徹底した改革ぶりに新浪社長の強い意志を感じ取れる。 徹底した改革と聞くと、早期退職など非情なリストラのようなものを連想してしまうが、第8章で紹介されている西口役員のエピソードのように、「個と向き合う会社」として業務委託先企業の中国人社員に対してまで、細やかな気配りを見せる姿勢に感動すら覚えてしまった。 セブン&アイの鈴木会長が「ウチは看板の色を変えようなんて思わない、奇をてらった事は一切しません」、というコメントを残しているそうだ。深読みかもしれないが、これは新浪ローソンのチャレンジに対する、ある意味賛辞の言葉ではないかと思う。

Posted byブクログ

2013/07/10

三菱商事からローソン社長になり、厳しいコンビニ業界において、10年でローソンを立て直した新浪氏のドキュメント。熱い。 ハーバードMBAのエリートでありながら、その手法は徹底した現実主義、合理主義であり、かつ熱く厳しいリーダーシップも印象的だ。こういう方を見ると、経営者やリーダー...

三菱商事からローソン社長になり、厳しいコンビニ業界において、10年でローソンを立て直した新浪氏のドキュメント。熱い。 ハーバードMBAのエリートでありながら、その手法は徹底した現実主義、合理主義であり、かつ熱く厳しいリーダーシップも印象的だ。こういう方を見ると、経営者やリーダーにはやはり天性の資質というものが存在すると感じてしまう。氏はまぎれもなく、現在のスター経営者の一人だろう。 しかしそんな天分のない普通の人間が、組織を率いることになったら、どうしたらしいのだろう。あるいは、カリスマ経営者なき組織はどうしたらいいのだろう。リーダー待望論を語るのは容易だが、理想を語ったところで、すぐに救世者が現れるわけでもない。 本書からのメッセージは、理論から入るのでなく、与えられた環境を所与のものとして受け止め、現実をベースに徹底的に悩み考えなさい、ということだろう。新浪氏の社長就任時点で、キャッチアップ不可能な距離にあった、セブンイレブンとの経営環境の差。それを逆手に取っての斬新かつ現実的な発想と実現に向けた熱意。これに触れるだけでも本書は一読の価値があると思う。

Posted byブクログ

2013/06/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ローソンの新浪社長のインタビューを元にした本ですが、読んだ印象は新浪社長は日本に数少ないプロの経営者であると思いました。 日本におけるコンビニエンス業界でナンバーワンの企業はまぎれもなくセブンイレブンであり、その事実は動かし難い。ただその現実を前にして二番手企業としてどのように強みを発揮するか経営者の手腕であり、ローソンの採った様々な戦略もその視点で見てみるとあっさり理解出来ます。 全体でセブンイレブンに勝てないのであれば勝てそうな分野を見つける。セブンイレブンがコンビニの主力世代である20代~30代の男性をターゲットしたコンセプトの店を作るのであれば、ローソンは働く女性をターゲットにした「ナチュラルローソン」を作り、共働きの主婦を意識して店舗に野菜や果物といった青果を置くコーナーを作り、従来とは違うターゲットを対象とする。 利用金額に応じてキャッシュバックを付与し、一見するとリピーター獲得を目的とした「ポンタカード」も真の狙いは、レジで店員の判断で性別や年代を把握するセブンイレブンのPOSシステムよりより精緻な売上データを獲得する事が目的。 セブンイレブンが実質創業者である鈴木社長の強烈なカリスマによる中央集権型企業を目指すのであれば、ローソンは本社から地方に権限をどんどん委譲し、現場での発想力を期待する仕組みを構築する等、明らかにセブンを追いかけるのでなく、セブンの戦略を見つつも自分達の勝てる分野やセブンとは異なる手法を追い続けているのは確かです。 以前読んだ「良い戦略・悪い戦略」の本における、よい戦略の基準である、一点集中、何をやる、何故やる、どうやるが明確な点を全てクリアしていますので見事なものだと思います。 ビジネスマンとしても大いに参考になる書であると思いました。

Posted byブクログ

2013/06/09

ローソンの新浪社長のインタビューを元にした本です。読んだ印象は新浪社長は日本に数少ないプロの経営者であると思いました。 日本におけるコンビニエンス業界でナンバーワンの企業はまぎれもなくセブンイレブンであり、その事実は動かし難い。ただその現実を前にして二番手企業としてどのように強...

ローソンの新浪社長のインタビューを元にした本です。読んだ印象は新浪社長は日本に数少ないプロの経営者であると思いました。 日本におけるコンビニエンス業界でナンバーワンの企業はまぎれもなくセブンイレブンであり、その事実は動かし難い。ただその現実を前にして二番手企業としてどのように強みを発揮するか経営者の手腕であり、ローソンの採った様々な戦略もその視点で見てみるとあっさり理解出来ます。 全体でセブンイレブンに勝てないのであれば勝てそうな分野を見つける。セブンイレブンがコンビニの主力世代である20代~30代の男性をターゲットしたコンセプトの店を作るのであれば、ローソンは働く女性をターゲットにした「ナチュラルローソン」を作り、共働きの主婦を意識して店舗に野菜や果物といった青果を置くコーナーを作り、従来とは違うターゲットを対象とする。 利用金額に応じてキャッシュバックを付与し、一見するとリピーター獲得を目的とした「ポンタカード」も真の狙いは、レジで店員の判断で性別や年代を把握するセブンイレブンのPOSシステムよりより精緻な売上データを獲得する事が目的。 セブンイレブンが実質創業者である鈴木社長の強烈なカリスマによる中央集権型企業を目指すのであれば、ローソンは本社から地方に権限をどんどん委譲し、現場での発想力を期待する仕組みを構築する等、明らかにセブンを追いかけるのでなく、セブンの戦略を見つつも自分達の勝てる分野やセブンとは異なる手法を追い続けているのは確かです。 以前読んだ「良い戦略・悪い戦略」の本における、よい戦略の基準である、一点集中、何をやる、何故やる、どうやるが明確な点を全てクリアしていますので見事なものだと思います。 ビジネスマンとしても大いに参考になる書だと思いした。

Posted byブクログ

2013/05/30

このひとは、『経営人』だと思った。 たまたまコンビニなだけで、中身が違ってもこのひとは『経営』できるプロなんだ、そう思った。

Posted byブクログ

2013/05/26

先月セブンイレブンの本を読んだ際のブクログのレビューに、当該本を合わせて読むとよいという推奨があり、手にとってみた。実際、その方がおっしゃる通りセブンイレブンとローソンの思想の違いがはっきりわかり非常に面白かった。 セブンイレブンは、そのブランド力を中心に、集団の力を最大限に発揮...

先月セブンイレブンの本を読んだ際のブクログのレビューに、当該本を合わせて読むとよいという推奨があり、手にとってみた。実際、その方がおっしゃる通りセブンイレブンとローソンの思想の違いがはっきりわかり非常に面白かった。 セブンイレブンは、そのブランド力を中心に、集団の力を最大限に発揮し、新たなマーケットを常に意識しながら革新を続けていく。ローソンは、ダイエー傘下の旧体制の負の遺産を引きづりながら、新浪社長という若手経営者を迎え、「個」を活かした店舗運営、フランチャイズ、地域戦略、商品戦略、あらゆる面で「人」を活かした経営をしようとしているように感じた。 実際、日常使うコンビニはセブンとローソンでは印象が異なる。 消費者目線では・・・・・セブンのほうが使いやすいような気がする・・・ しかしこの本は面白かった。

Posted byブクログ

2013/05/18

新浪剛史がローソンを立て直した10年を明らかにする。インタビューに重きがおかれており、分析的でないのが良い。業界のモンスターであるセブンイレブンの後追いではなく、ローソンとしての新たな価値を見つけ、実現して行く姿に共感を覚えた。

Posted byブクログ

2013/05/11

流通業界とは異なるところから、若くしてローソンの新浪社長の10年の軌跡をまとめ本。 ダイエーのオーナーとの親交から始まり、ローソン社長に就任し、おにぎりのヒットなど業界1位のセブンイレブンを追いかけるといわれる手腕について、全10章(1章は就任前、10章は半生のまとめ)で、この...

流通業界とは異なるところから、若くしてローソンの新浪社長の10年の軌跡をまとめ本。 ダイエーのオーナーとの親交から始まり、ローソン社長に就任し、おにぎりのヒットなど業界1位のセブンイレブンを追いかけるといわれる手腕について、全10章(1章は就任前、10章は半生のまとめ)で、この10年がわかる。 一言でいえば、業界1位の真似をするだけではなく、顧客を大事にし、セブンイレブンの中央集権から分限委任を行い、ナチュラルローソンを作るといった差別化のビジョンを示し、努力する方向性の仕組みを作ったことが業績だと思う。 CSはまだまだできて間もない業態なので、高齢化社会での今後の方向性も見ていきたいと思った。

Posted byブクログ

2013/05/05

2013年2月期に10年連続の営業増益を達成したローソン。しかし驚異的な日販水準を維持するトップのセブンイレブンも、ampmを買収した3位のファミリーマートも出店攻勢の手を緩めない・・・。 飽和点とされる5万店を超えたコンビニ業界は、潰し合いのフェーズに入ったとされる。数年前か...

2013年2月期に10年連続の営業増益を達成したローソン。しかし驚異的な日販水準を維持するトップのセブンイレブンも、ampmを買収した3位のファミリーマートも出店攻勢の手を緩めない・・・。 飽和点とされる5万店を超えたコンビニ業界は、潰し合いのフェーズに入ったとされる。数年前から出店の限界が囁かれてはいたが、競争はよりシビアになっている印象だ。そこに至り業界トップと同じ戦略では体力勝負に陥る可能性がある。ナチュラルローソンにローソン100と、チェーンストアオペレーションの逆張りを行くようなローソンの戦略も、この本を読むと納得感が出る。 店舗多様化と店づくりの分権化、そしてPOSデータを超えるCRM構築は本部主導でと、新浪自身が「そんなにビューティフルではない」と言いつつ、ローソンのこの10年間は戦略的一貫性をもって進められてきたことがわかる。セブンはよく見かけるしモノも良いけど、いつも通っていたら飽きる。一方、青のレギュラーローソンの存在感では劣るけれども、トータルで生活を捕捉しようとする姿勢が面白い やがて時が経ち、ローソンも分権化の弊害に悩む局面が来るかもしれない。その時に次代のリーダーたちが立ち向かうことができれば、新浪の経営は成功したと言えるのだろう。

Posted byブクログ