3月のライオン(8) の商品レビュー
手帳付きがあったの!?
中学生でプロ棋士となった桐山は、無類の強さを誇る宗谷名人との一戦をとうとう迎える――!! やーやっぱり将棋戦が読んでて楽しい!!またNHK杯が見たくなりました(笑)それにしても羽海野さんは料理が上手そう。出てくる食べ物がとっても美味しそう!コラボしてどこかの店で出してくれな...
中学生でプロ棋士となった桐山は、無類の強さを誇る宗谷名人との一戦をとうとう迎える――!! やーやっぱり将棋戦が読んでて楽しい!!またNHK杯が見たくなりました(笑)それにしても羽海野さんは料理が上手そう。出てくる食べ物がとっても美味しそう!コラボしてどこかの店で出してくれないかなあ。とりあえず今日試しに作った半熟玉子はちゃんと出来上がりました(^^)
ゴロー
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※このレビューにはネタバレを含みます
将棋の真剣勝負の描写が美しくもひりひりする。 敗着の駒から手を離す時指の表面を引きはがすような感覚があった のような表現が本当に秀逸だ。 感想戦で手を見る零ちゃんに、そういうものだよ、と言う宗谷名人。 何も言わないのにわかりあえている2人。 静かで明るくて何もこわくない所にいた というのが 真剣勝負で敵同士だけれどこれ以上無い理解者同士でもあることがよく分かる。 台風という日常から少しはみ出した最中の出来事でもあり 対戦した相手、しかも自分より格上の人と行動をともにするまるで夢を見ているようなエピソードがとても好きだ。 僕のあとを静かに神様がついて来る 現実感が無かった。でも不思議な高揚感があった という表現が素晴らしい。 宗谷名人が零ちゃんの分まで会計を済ませてもう先にチェックアウトしていて ホテルを探す時もそうだけれど、そういうところはちゃんと大人な振る舞いで。 そうしたことと相まって 青い空が嘘みたいで昨日までの嵐が夢の中のように遠く 現実感がなくなっていく感覚がある。 島田さんが零ちゃんに、 「楽しかったろ?宗谷との対局。また会いたくなるだろ?盤の前で」 と言ってくれるのが良かった。 自分も棋士だからこそ言える言葉だと思う。 読者としてはもちろん島田さんを応援しているけれど 柳原さんに降り積もる襷の数々 の描写で柳原さんの背負うものを知り、単純に島田さんに買って欲しいと 思えなくなってしまう。 頑張っている人に降格したら引退するのかとか いつまでA級にいられると思いますかとか 質問を投げかけることがもう無礼だと思うのだが メディアというのはどの業界でもこんなものだろうし 悪気もないのだろう。 柳原さんがふと負けるかもしれないと思った時に わからんがこれは俺が絶対に手離しちゃいけねぇもんだ オレが担いで届けるものだ 精一杯頑張った人間が最後に辿り着く場所が 焼野ヶ原なんかであってたまるものか と必死の形相でくらいつくところの迫力に圧倒される。 棋士としての力だけでなく、人生の重みなのだと思う。 時が経てば焼け野原も一面の緑になる、それを一緒に見るんだ。 一緒に、というのが簡単なようで難しく しかし重要なところだ。 そしてそうまでして進んでいく人の姿は、見ている人にとって自分も頑張ろうという力になる。 タスキは期待であり重いからこそ、 恐怖から逃げ出せないようにもしてくれていたというのは きついけれど力にもなる、不思議なものだなと思う。 来年はもう無理だろうな、というの去年も言ってた というのもまた面白い。 喉元過ぎればというが、こんなに辛い思いをして もう駄目だろうと思っても、その場になったら踏ん張って 必死で食らいついてくのだろう。 あまりにも恰好良かった。 お祭りのお話は可愛かったし、零ちゃんがきっちり借り出されているところも良かったけれど ちほちゃんがまだ辛いのが当然でありつつとても悲しいエピソードでもあった。 こんなにも人の心をめちゃくちゃにしてしまうことなのい ちほちゃんはしなくてもいい辛い思いをしている。 でもだからこそこうならなければできなかっただろう 梅シロップを作るとかそんな経験もしつつ いつかひなちゃんとお祭りを回ったり、一緒に甘味を売ったりできるようになったら良いなと思う。
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「戦い続けることの重みを読者に投げかける」というような文言が8巻の背表紙の解説に書かれてありましたが、やっぱりベテラン柳原棋匠の戦いっぷりが印象的で、カバーイラストになっている、無数のタスキに絡め取られながら振り向く柳原棋匠のあのシーンが本巻のハイライトでしょう。何年もその道を歩...
「戦い続けることの重みを読者に投げかける」というような文言が8巻の背表紙の解説に書かれてありましたが、やっぱりベテラン柳原棋匠の戦いっぷりが印象的で、カバーイラストになっている、無数のタスキに絡め取られながら振り向く柳原棋匠のあのシーンが本巻のハイライトでしょう。何年もその道を歩み続けてなおアグレッシブな攻めをみせる姿は、背負うものが大きいからでもあるんだろうなとしみじみ思いました。
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将棋回。宗谷名人と桐山君の戦いも異質で、戦い終わった後の桐山の様子がちょっと不穏で、何だ?と思ったけど、二階堂の復活に嬉し涙。そしてなんといっても棋匠戦。ポスターはさらにひどくなったがそんなのはどうでもいい。アニメでも凄い迫力だったが、もうとにかく凄かった。くうぅーーーかっけー!
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今巻は久し振り?にみっちり将棋 (;^ω^) そしてまた必然か偶然か、宗谷名人と柳原棋匠の何とも対照的な勝負が収録されている。 宗谷名人の対局は純粋というか、神宮寺会長の「意思の疎通が図れてて」という言葉どおり、選ばれし者たちが2人で創り上げる世界。かつての名プロレスラーの名言...
今巻は久し振り?にみっちり将棋 (;^ω^) そしてまた必然か偶然か、宗谷名人と柳原棋匠の何とも対照的な勝負が収録されている。 宗谷名人の対局は純粋というか、神宮寺会長の「意思の疎通が図れてて」という言葉どおり、選ばれし者たちが2人で創り上げる世界。かつての名プロレスラーの名言「相手がワルツを踊るならワルツを、ジルバを踊るならジルバを」を思い出した。 一方、柳原vs島田開八段は情念と情念のぶつかり合いで、まさに激突。どっちが好みかと言えば後者だけど、宗谷名人の対局ももう少し描いて欲しいなぁ…。 それから対局中の柳原棋匠の心象風景。正直、一読めはある意味怖かったけど、トップに立つ者と退いていく者が同時に立ち上っている複雑な棋匠の心象を、見事に設定・描写し切ったことにやっと気付いた (^^;)
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主人公も面白いし 三姉妹の話もとても面白いのだけど、 限界を 越えて戦う二人の 対局が面白い。 勝ちたい思いがぶつかる中で 結局勝つのは どちらか 最後までどちらが勝つかわからない中で 結果がでる。 もう来年はダメだろうと思いながらも まだ続く 挑み続ける。 去年も言ったことを 忘れて 今年も言って 多分それも忘れて 来年も言っている
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駒音だけがどうしても鳴り止まなくて… 安定した半熟卵 ニュー圧力鍋の威力たるや 焼け野っ原 欅の木 永世棋匠 襷 白玉粉
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宗谷との新人戦ワクワクした! 宗谷と桐山の関係が不思議だけど心地よい。 棋匠戦のポスターは四角に切り抜いていたら運転免許証かな笑 柳原棋匠の66歳のリアルが生々しかった。、
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柳原棋匠の 『精一杯頑張った人間が最後に辿り着く場所が焼野ヶ原なんかであってたまるものか!!』 というセリフが印象的です。 羽海野チカさん自身も漫画家として活動する中でさまざまな理由で途中で辞めていく人を見てきたのではないでしょうか。 そしてそのたびに「期待」をかけられてき...
柳原棋匠の 『精一杯頑張った人間が最後に辿り着く場所が焼野ヶ原なんかであってたまるものか!!』 というセリフが印象的です。 羽海野チカさん自身も漫画家として活動する中でさまざまな理由で途中で辞めていく人を見てきたのではないでしょうか。 そしてそのたびに「期待」をかけられてきたのではないだろうか。 自身の経験から描いてらっしゃるのだとするとこの『3月のライオン』という漫画は羽海野チカさんの人生を生写しになるんじゃないか、なんてことを考えちゃいました。
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羽海野チカ『3月のライオン 8』(白泉社、2012年)は前半が桐山零と宗谷名人との記念対局、後半が柳原棋匠と島田八段の棋匠戦。高校生活は描かれず、林田先生は登場しない。戦いのストレスが描かれる。天才肌の宗谷名人もストレスが体に異変がもたらしていた。 棋匠戦は当初、柳原棋匠のお友達...
羽海野チカ『3月のライオン 8』(白泉社、2012年)は前半が桐山零と宗谷名人との記念対局、後半が柳原棋匠と島田八段の棋匠戦。高校生活は描かれず、林田先生は登場しない。戦いのストレスが描かれる。天才肌の宗谷名人もストレスが体に異変がもたらしていた。 棋匠戦は当初、柳原棋匠のお友達世界が既得権益維持のように見えて好きになれなかった。主人公との距離からしても島田八段を応援したくなる。しかし、柳原棋匠もストレスを背負っていた。対局終了後の「お前ら安全圏から もっとがんばれだの もっとしっかりやれだの」との台詞は共感できる。やはり昭和のガンバリズムは有害である。 柳原棋匠と島田八段の対局は映えないとして棋匠戦のポスターは予算をかけずに地味なものに制作された。ポスターでは解説者の桐山と二階堂をフィーチャーしているほどであった。その映えない柳原棋匠が、この巻の表紙になっている。コミックスの販売戦略的にはどうなのだろうか。
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