逆回りのお散歩 の商品レビュー
三崎亜記らしい話。多分に毒とちょっと不思議な世界観を含んでますが、実際の自治体や公共系、既得権益が絡む世界はこんな感じなのかなとも思いました。 ゆっくりとしみ込むように何かを変えていってるんでしょうね。それに気付いた時に自分ならどうするのだろうか。
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隣町との統合がなされるという中で、わき起こる陰謀説。 ネットの中で繰り広げられる、反対派たちの運動。 顔なきものたちの反対運動はいかなる結末を迎えるのか。
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となり町が、のっとろうとしている⁉ 情報操作で人々の不安を煽る、そういったことの不穏さが描かれている。 が、”誰が””何のために”が語られていないので(書かれているものは正しさを信用できない)、中途半端&尻切れトンボの印象。
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二十七歳の聡美は、実家のあるA市ではなく、B市に勤務し、住んでいる。 A市では、隣町のC町との統合計画がすすんでいる。 統合計画に対しては、納得のいかない部分もあり、反対運動も静かに進んでいる。 そんなころ、聡美の高校生時代の友人、和人が、仕事を辞め、A市にUターンして求...
二十七歳の聡美は、実家のあるA市ではなく、B市に勤務し、住んでいる。 A市では、隣町のC町との統合計画がすすんでいる。 統合計画に対しては、納得のいかない部分もあり、反対運動も静かに進んでいる。 そんなころ、聡美の高校生時代の友人、和人が、仕事を辞め、A市にUターンして求職活動をはじめた。 和人は、統合反対運動に対しても興味をもっているようだ。 和人に刺激されて、聡美も、統合計画について考え始める。 同じころ、聡美には、見合い話が持ち上がる。 見合いの相手は、C町の公務員石川。 三崎亜紀さんは、日常の大切さを気づかせてくれる小説を書く。 文章は、静か。 音読ならば、かなり抑揚のないように、感情を表す時も、低めの声で語られているような。 普通に生活していること、淡々と過ぎていく日常、そんなことも視点を変えてみると一つ一つが特別なことの積み重ねだのだ。 ひたひたを、日常に何かが迫っているこわさ。 それに気づかずにいる恐ろしさ。 私の周りにもあるかもしれない。
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久しぶりの読書欲のままに読んだ。。。 内容よりも字面を追うのがうれしくて。。。 あまり覚えていません。 ただ、不思議な世界観はいつもどおり。
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三崎さん的な着眼ではあるんだけど、なんかつめの甘さみたいなものを感じて、 「なぁんだ」で終わってしまった。 いつものパターンから脱却していかれるつもりなのかもだけど、いつものパターンが三崎さんにひかれるもとだったので、政治色だけいつもより力強くなって読みづらくなるのはちょっと。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
町の在り方を巡る三崎ワールド。 ・逆回りのお散歩 ・戦争研修 の2作品収録。 表題作は、初期の三崎作品のように異世界感は薄いものの、主張もしっかりしている。 希望的なラストは、最近の三崎ワールド的であり、勇気と不安が胸に広がった。 「戦争研修」は「となり町戦争」前夜という設定の短編で、異世界の政策的戦争の実態説明的で、 読むのは「となり町戦争」の前でも後でもよい作りだが、補完的な部分もあるので、後がおすすめです。
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インターネット上ではじまる、不条理な「戦争」 デモ、炎上、ステルスマーケティング─市町村合併を巡って、市役所VS反対派の静かなゲリラ戦がはじまった。現代の「見えない戦争」を寓話的に描く、ヒット作『となり町戦争』に続く系譜の最新作。
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この人の書く、少し現実からズレた奇妙な世界が大好きです。今作は、それほど三崎ワールド全開な感じではなく、伊坂幸太郎的な感じでした。これはこれで嫌いじゃないけど、もう少し不思議感がほしかった。 併録されている「戦争研修」は「となり町戦争」の前日譚ですね。また本編を読みたくなった。
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となり町戦争以来、常につきまとう不思議な世界。甘いファンタジーではなく、現実世界で暴走したら怖い部分を設定に組み込んで、ある種の歪んだ世界を淡々と語る作者のカラーは、私は好きだが、人によって好みは分かれるかも。 コロヨシのような躍動感のある世界よりも、静かで冷ややかなこちら系のほ...
となり町戦争以来、常につきまとう不思議な世界。甘いファンタジーではなく、現実世界で暴走したら怖い部分を設定に組み込んで、ある種の歪んだ世界を淡々と語る作者のカラーは、私は好きだが、人によって好みは分かれるかも。 コロヨシのような躍動感のある世界よりも、静かで冷ややかなこちら系のほうが、三崎作品らしい。
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