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歓喜の仔(下) の商品レビュー

3.5

63件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

    19

  4. 2つ

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2015/06/13

期待ほどではなかったけれど、積み上げたものから最後に示されるものへ繋がっている。ただ、構成と文はやはりわかりにくくて狙い通りにはなってないようには思う。

Posted byブクログ

2015/04/27

互いを信じあうこと、 未来を信じること、 そして、逃げ出さないことで、 やっと取り戻した自分らしさは、 これから先にやってくるかもしれない、 新たな絶望に立ち向かうための支えなのだろうか。 結局、様々な水準で強欲な人間達が織り成した、 果てなく浅はかで、 しかし切実な、 ささや...

互いを信じあうこと、 未来を信じること、 そして、逃げ出さないことで、 やっと取り戻した自分らしさは、 これから先にやってくるかもしれない、 新たな絶望に立ち向かうための支えなのだろうか。 結局、様々な水準で強欲な人間達が織り成した、 果てなく浅はかで、 しかし切実な、 ささやかな明日を渇望する物語になった。 * 主人公は、最終的には正二だろうか。 あまりにも、悲しい。

Posted byブクログ

2014/10/14

天童荒太の作品には、壊れた家族の再生をテーマにしたものが多い。 家族が奈落に落ちていくキッカケを作った父の従兄。彼と両親が関係を持っていなければ、子供達がこんなに苦労させられることはなかっただろう。 地獄のような日々を兄弟で乗り越えていくなかで、彼らには通常の家族以上の絆が出...

天童荒太の作品には、壊れた家族の再生をテーマにしたものが多い。 家族が奈落に落ちていくキッカケを作った父の従兄。彼と両親が関係を持っていなければ、子供達がこんなに苦労させられることはなかっただろう。 地獄のような日々を兄弟で乗り越えていくなかで、彼らには通常の家族以上の絆が出来ていた。寝たきりの母も認識できなかった子供達に愛情を感じ、受け入れた部分に感銘を受けた。 家族を守るために互いを想い、かばい合う。そして、未来に希望を見つけ出した子供達は、上巻の最初とは比べようもないほど本当の家族になっていたのだった。 個人的には香のエピソードがとても好きだった。

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2014/09/29

天童荒太らしい、重い重い内容。 誠も正二も香も、それぞれが自分に出来る精一杯で家族を守っている。どんな環境でも力強く生きていける兄妹に最後希望が見えて良かった。

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2014/09/13

私は、こんな暗い本は嫌いです... しかし、ここまででなくてもこれに似た境遇の子達も いるのでしょう... 最後まで読んだのは、パッピーデンドで終わる事を期待したから... 微妙だったけど家族愛があってよかった。 バットエンドだったら 二度と天童さんは読まなかったでしょ笑 しかし...

私は、こんな暗い本は嫌いです... しかし、ここまででなくてもこれに似た境遇の子達も いるのでしょう... 最後まで読んだのは、パッピーデンドで終わる事を期待したから... 微妙だったけど家族愛があってよかった。 バットエンドだったら 二度と天童さんは読まなかったでしょ笑 しかしながら、全体の伏線が最後の数十ページにつまっていて面白かったかも。

Posted byブクログ

2014/09/04

こんな子供たちが実際にどこかにいるとしたら 悲しすぎる。 寝たきりで話すらできない母親を 介護する小学生の次男。 死人の霊が見える幼稚園の長女。 高校をやめてヤクのアジツケで借金を 返済続ける長男。 失踪している父。 こんな家族がいたら、少なくとも 小学生の教師が然るべき機関に...

こんな子供たちが実際にどこかにいるとしたら 悲しすぎる。 寝たきりで話すらできない母親を 介護する小学生の次男。 死人の霊が見える幼稚園の長女。 高校をやめてヤクのアジツケで借金を 返済続ける長男。 失踪している父。 こんな家族がいたら、少なくとも 小学生の教師が然るべき機関に 相談して保護されるはずなのに。 世間はこんなに冷たいものなのだろうか? 長男の妄想世界に出てくる占領国だの、リートだの、は正直わかりにくく読みづらいので ほとんど飛ばし読みしてしまった。 どんな未来がこの子供たちに待っているのか 重い気分になりつつ読み進めたけど 最後は家族の絆を確認できて 寄り添いあう子供たちにとって ハッピーな終わり方でホッとした。

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2014/08/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ほぼ斜め読み。 誠の心の友リートの部分もちゃんと読めば、 現実との整合がとれてもっとわかりやすかったのかも。 正二とルスランのやり取りは必要ある? 小六でこんな子いないよな。 元学級委員のいじめ撃退法はいいと思った。 香は母との関係よりも父との関係で重要な役割だった。 園児の名前が誰が誰だか…。 父・母の馴れ初めから今に至るまではわかりやすかった。 その部分が一番おもしろかったかも。

Posted byブクログ

2014/04/20

永遠の仔からファンの作家さん。天童さん特有の低い位置で話が進んでいき、最後に全部の話がつながるエピソードがあり、やっぱりぞくぞくした。途中頭の中での話も同時に進むが、そこは合わなかったため飛ばして読んだ。

Posted byブクログ

2014/04/13

誠とリートの融合という、小説的な技巧がうますぎる。おばけが見える香のエピソードも効いている。「永遠の仔」もすごかったが、これもすごかった。題材や完成度に好き嫌いは分かれるにせよ、小説的な面白さは群を抜いている。強くお勧めしたい。 社会的な弱者の矜持を描き、それでも強く生きろ、と応...

誠とリートの融合という、小説的な技巧がうますぎる。おばけが見える香のエピソードも効いている。「永遠の仔」もすごかったが、これもすごかった。題材や完成度に好き嫌いは分かれるにせよ、小説的な面白さは群を抜いている。強くお勧めしたい。 社会的な弱者の矜持を描き、それでも強く生きろ、と応援してくれる。それでも前を向け、と励まされる。「それでも」「それでも」「それでも」僕たちは生きていく。誰のせいにもしない。僕たちは生きていく。 誠とヤンズのブランコでの邂逅シーンと、避難訓練でむれとなる香たちのシーンが心に強く残った。

Posted byブクログ

2013/12/27

上巻読了した時点で、下巻は一体どうなるんだろう・・・ このあと果たして少しでも救われるんだろうか・・・と、ずっしり重い気分をひきずりつつ、怖いもの見たさで読み始めた下巻。 ちいさな伏線がラストにまさかの展開で、 確かに注意深く読んでいれば気づけないこともない程度のことだけど、 ...

上巻読了した時点で、下巻は一体どうなるんだろう・・・ このあと果たして少しでも救われるんだろうか・・・と、ずっしり重い気分をひきずりつつ、怖いもの見たさで読み始めた下巻。 ちいさな伏線がラストにまさかの展開で、 確かに注意深く読んでいれば気づけないこともない程度のことだけど、 全然気づけていなかったから、終盤でかなり驚いた自分がいたり。 最終的にはそれぞれが家族のことを思っていて、 この家族の絆がとっても強いことも知らされ、 全くの悲劇なんだけど、確かに一筋の光が見出せる感じが、 状況は全く違うんだけど、なんとなく映画「ヒミズ」を観たときの感じに似ている。 天道荒太はじめて読んだけど、しばらくはこれでおなかいっぱい。

Posted byブクログ