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歓喜の仔(上) の商品レビュー

3.6

56件のお客様レビュー

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2013/04/16

こんな現実が存在するのか。きっとある。逃げられない毎日、仕事、命。厳しい現実の中にささやかな希望が喜びがあるから生きていける…のか⁈どうなるこの先。おとぎ話でない限り、逆転ホームランはないだろう。

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2013/04/07

内容(「BOOK」データベースより) 愛も夢も奪われた。残されたものは、生きのびる意志だけだった。『永遠の仔』『悼む人』を経て、天童文学はここまで進化を遂げた。日本の現実を抉り、混迷する世界と繋がり、私たちの魂を源から震憾させる金字塔、ここに。

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2013/03/26

読了!★★★☆☆ 天童荒太の新刊。2012年12月読了。 タイトルからして「やっと天童荒太の明るい話が読める!」と期待して即買った。 でもやっぱり・・・明るい話じゃ無かった・・・ なんでだ!こんなに報われないのはなんでなんだ! 無垢な子供達が、不幸の吹きだまりに落ちてそれでも...

読了!★★★☆☆ 天童荒太の新刊。2012年12月読了。 タイトルからして「やっと天童荒太の明るい話が読める!」と期待して即買った。 でもやっぱり・・・明るい話じゃ無かった・・・ なんでだ!こんなに報われないのはなんでなんだ! 無垢な子供達が、不幸の吹きだまりに落ちてそれでも健気に、這い上がろうとあきらめずに生きてゆく話。 歌を無くした誠 色を無くした正二 匂いを無くした香 それぞれが絶望と向き合う為に 希望の代わりに無意識に捨ててしまったもの。 一番大切にしていたものを捨てて 生きる意思を捨てなかった。 妄想の世界を夢想する事で 辛い現実からひと時の逃避をし 同じ境遇のもう一人の自分という仲間を創った誠。 心を閉ざし、いじめにあっても親兄妹を思い 大切にする正二。 霊が見える様になって、その苦しみを分かち合う事で 許しを得ようとする香。 歪んでしまった兄妹達に救いは訪れるのだろうか・・・

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2013/04/02

ひさしぶりに上下巻の大作にとりかかり始めました。すでに天童マジックにのめりこみつつあります。人の弱さの中の強さを描かせたらかなわない。

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2017/11/09

題名とは程遠い内容の本でした。 詳しく内容を述べられたまーちさんのレポを読んで、 そこまで暗いのかと思っていましたが、 読んでみると本当に・・・・暗かったです。(-\"-) 連帯保証人となった父親は莫大な借金を残して蒸発。 ショックから「飛び降り」を図った母親はその時...

題名とは程遠い内容の本でした。 詳しく内容を述べられたまーちさんのレポを読んで、 そこまで暗いのかと思っていましたが、 読んでみると本当に・・・・暗かったです。(-\"-) 連帯保証人となった父親は莫大な借金を残して蒸発。 ショックから「飛び降り」を図った母親はその時の怪我から 寝たきり状態の植物人間のようになります。 残されたのは3人の子供たちです。 17歳の長男「誠」、次男12歳の次男「正二」、6歳の長女「香」。 誠は必然的に高校を中退し、 朝から晩まで生活費と借金返済のために働くことになります。 正二は、母親の介護と妹の世話。 遊びたい盛りの二人の肩に、 理不尽な世間のからくりがのってきます。 借金取りから紹介された誠の仕事は、 表向きの中華料理店の仕事と、 裏でする、法に触れる危険な仕事の麻薬の小包作りでした。 誠が朝から晩まで働いても、 借金を完全に返済するには35年以上かかるといいます。 その時、誠は52歳。 人生のほとんどを借金返済にあてることになる事実を 想像しただけで、唖然としました。 子供たち3人ともショックからか、 自分たちの大事な感覚をなくします。 歌が得意だった誠は音感を、 絵が好きだった正二は色彩感覚を、 嗅覚が優れていた香は匂いが分からなくなっていたのです。 バラ色の将来があるはずの子供たちの人生が こんなにお先真っ暗でいいのでしょうか。 誰か助けてあげてと、 祈りにも似た気持ちで、上巻を読み終わりました。

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2013/03/21

今回敢えてなんの情報も得ず本書にとりかかった。 帯のあらすじさえ読まなかった。 表紙の装丁をしばらく見る、子どもだろうか、目を閉じて歌っているように見えるブロンズ像。無表情だけれど、穏やかな顔。 大きく深呼吸して、そっと表紙を繰る。 どんな話であろうと、重くてつらい話だろうと想像...

今回敢えてなんの情報も得ず本書にとりかかった。 帯のあらすじさえ読まなかった。 表紙の装丁をしばらく見る、子どもだろうか、目を閉じて歌っているように見えるブロンズ像。無表情だけれど、穏やかな顔。 大きく深呼吸して、そっと表紙を繰る。 どんな話であろうと、重くてつらい話だろうと想像しながら、想像通りに進んでいっても本を閉じることができない。 題名にある「歓喜」に期待を寄せて、祈るような気持ちで読み終えた。 下巻に続く。

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2013/03/12

はっきり言ってつまらない。この人の作品は、(悼む人)から、少し傾向が 変わり、空想の部分が多くなり、また、若干(神がかり的)な要素も感じられるのが、不自然である。本作は、実際の場面と(リート)の部分が、重なり読みずらい。この部分は本当に必要なの?こじつけで、枚数伸ばしの 感さえす...

はっきり言ってつまらない。この人の作品は、(悼む人)から、少し傾向が 変わり、空想の部分が多くなり、また、若干(神がかり的)な要素も感じられるのが、不自然である。本作は、実際の場面と(リート)の部分が、重なり読みずらい。この部分は本当に必要なの?こじつけで、枚数伸ばしの 感さえする。この人は、もっと家族をシリアスでシビアに描く力があるのだから、自分を善人にした(上から目線)ではなく、どろどろした現実社会を 子供、家族をテーマに書いて欲しい。次回作は、ぜひ、サスペンス重視で お願いします。

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2013/03/05

重い、と~っても重いお話。ようこれだけ悲惨な境遇考え付くなぁと思う。ただ「永遠の仔」は暗い中にも最後は救いのあった話だったので、後半での感動に期待しつつ下巻に突入します。第九が出てくるからきっと最後は第4楽章「歓喜の歌」が出てくるんだよね?

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2013/02/28

しょっぱなから何とも救いようのない物語です。父が失踪、母は寝たきり。歌を失くした兄と、色を失くした弟と、匂いを失くした妹。子供たちだけで違法な仕事に手を染めながら生活する姿はなんとも痛々しくって。本当にひどい世の中。日本はいい国のように思われているけれど、それでも彼らにとっては「...

しょっぱなから何とも救いようのない物語です。父が失踪、母は寝たきり。歌を失くした兄と、色を失くした弟と、匂いを失くした妹。子供たちだけで違法な仕事に手を染めながら生活する姿はなんとも痛々しくって。本当にひどい世の中。日本はいい国のように思われているけれど、それでも彼らにとっては「がれきの町」とあまり変わらないのかも。 それでもお互いに助け合い、母の介護もこなしながら日々の生活を続ける兄弟。読み進むうちに不思議とあまり「不幸」という気がしなくなります。そしてラストには希望もあって、タイトルの意味も生きています。 にしてもあの真相には驚いた……そういうことだったのか!

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2013/02/26

こんなに悲惨な話、現実にはありえないだろうと思うが この家がこうなってしまった過程は、誰にでもあり得そうで怖い。 どん底の状況を読んでいるのは辛いし、しんどいが やめられないのはこの子たちの清さが胸をうつからだと思う。 後編もこの子たちに寄り添いたい。

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