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なでし子物語 の商品レビュー

4.3

105件のお客様レビュー

  1. 5つ

    47

  2. 4つ

    38

  3. 3つ

    12

  4. 2つ

    2

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2016/03/18

父親を亡くし、母に捨てられた耀子は、父のふるさとにいる祖父にひきとられる。そこにいたのは、病弱な男の子、立海でした。ふたりはこころを通わせ、耀子が人間としての誇りを取り戻していきます。 古風な児童文学を読んでいるみたいでした。時代はたしかに現在なのですが、子供の姿も、一時代まえの...

父親を亡くし、母に捨てられた耀子は、父のふるさとにいる祖父にひきとられる。そこにいたのは、病弱な男の子、立海でした。ふたりはこころを通わせ、耀子が人間としての誇りを取り戻していきます。 古風な児童文学を読んでいるみたいでした。時代はたしかに現在なのですが、子供の姿も、一時代まえのこどもを見ているようなかんじです。ことに台詞が・・・。 よく言えば上質な表現なのですが。 『四十九日のレシピ』の作者さんだったんだ。そちらも読んでみたいです。

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2014/06/12

大人、家柄、男の"都合"に振り回され、、世間に"不慣れな"子供たち、女たち。クリスマス会の日のおじいちゃんと孫娘のお姫さまぶり、坊っちゃんの願いのお誕生会には思わずホロリっ!。透明になるのではなく、かおを上げて生きること・うつくしく生きるこ...

大人、家柄、男の"都合"に振り回され、、世間に"不慣れな"子供たち、女たち。クリスマス会の日のおじいちゃんと孫娘のお姫さまぶり、坊っちゃんの願いのお誕生会には思わずホロリっ!。透明になるのではなく、かおを上げて生きること・うつくしく生きること・あたらしいじぶんをつくること…自立と自律。照子と立海と耀子が中心なのだが、子供も見守る大人も確かな繋がりは強さを生む…語り継がれる温かくてステキな素敵な"なでし子物語"。

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2014/03/10

やらまいか と言う方言。 力が湧くことばだ。やってみようじゃないか。と言う意味だ。 自然あふれる土地で出会った2人の子供が少しずつ色々な問題を解決していく。そこには個性豊かな大人が温かく見守っている。 読んでいるとこちらもワクワクする様な出来事がおこる。 子供は小さいが、自立...

やらまいか と言う方言。 力が湧くことばだ。やってみようじゃないか。と言う意味だ。 自然あふれる土地で出会った2人の子供が少しずつ色々な問題を解決していく。そこには個性豊かな大人が温かく見守っている。 読んでいるとこちらもワクワクする様な出来事がおこる。 子供は小さいが、自立と自律と言う言葉を知り懸命に、やらまいかと生きようとする。 自立、かおをあげていきること。 自律、うつくしくいきること。 どうして、と考えず どうしたら、と考えること。 私には出来ているだろうか。 何かにぶつかった時、後ろを向きそうになった時、私も使ってみようと思った。

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2014/01/25

自立 かおをあげていきること 自律 うつくしくいきること、あたらしいじぶんをつくること 小学四年のヨウコが常夏荘へやって来て生きるすべを学んでいく。 とてもやさしい前向きな本。

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2014/01/24

とてもよかったです! 幼い子の孤独には胸が詰まりますが、しだいに機会を得て認められ、育っていく‥ 見守る大人達もまた、動かされていくのです。 峰生の大地主の遠藤家。 跡取りの長男は早世し、その嫁で未亡人となったテルコは一人息子に反発され、心もとない寂しさを抱えつつも、その地で暮...

とてもよかったです! 幼い子の孤独には胸が詰まりますが、しだいに機会を得て認められ、育っていく‥ 見守る大人達もまた、動かされていくのです。 峰生の大地主の遠藤家。 跡取りの長男は早世し、その嫁で未亡人となったテルコは一人息子に反発され、心もとない寂しさを抱えつつも、その地で暮らしていた。 遠藤家の林業を支えて働いている祖父のもとへ、幼い孫の耀子が引き取られてくる。 耀子は父に死なれ、母には育児放棄されて、自分をクズだと思い、学校でいじめられても蹲っているだけの子だった。 遠藤家の御曹司の立海(リュウカ)が峰生にやってくる。 立海は当主が愛人に生ませた次男で、病弱だった。 一見恵まれた立場のようでも、若い母から引き離され、祖父のように年の差がある父親の意のままに動かされる立海。 孤独な二人の子供が出会い、無邪気な友情をひたむきに育んでいきます。 お館の当主の跡取りと、雇い人の孫娘という立場の違いにも、しだいに気づかされるのですが‥ 立海の家庭教師の青井先生が、最初のうちはどれぐらい関わってくるのかわからないのですが、彼女が素晴らしい先生なのです。 自立と自律ということを教え、「どうして」と思ったら「どうしたらいいか」考えるように、と教える。 子供たちの前途がただ幸福なだけではないとわかっても、ここでの思い出と学んだことは、この先をまったく違う光で照らし続けることでしょう。 ひとかけらの胸の痛みと共に、ひとかけらの勇気を分けてくれる物語でした。

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2014/01/22

読みおえて、とても素敵な、良いきもちになる本です。 「四十九日のレシピ」につづいて読みました。 それぞれの登場人物が丁寧に描かれていて、耀子、立海、照子それぞれに感情移入できました。 そして家庭教師、青井の言葉や考え方がとても素晴らしかったです。

Posted byブクログ

2014/01/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

誰も自分の運命を選べずに生まれてくるけれど、その後の生き方は本人の気持ち次第。 「自立」「自律」という二つの言葉が胸に残ります。 読売新聞での小泉今日子の書評をきっかけに読みました。 キョンキョン、ありがと。

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2013/10/31

「49日のレシピ」が良かったのでこちらも読んでみました おとぎ話のような幻想的な世界観?? でも「ネグレクト」や「いじめ」といった現実的な問題も盛り込まれており・・・ でもいじめっ子と思われた「ハム兄弟」が意外といいヤツで、ホッとしたり 「自立と自律」「やらまいか」 あたら...

「49日のレシピ」が良かったのでこちらも読んでみました おとぎ話のような幻想的な世界観?? でも「ネグレクト」や「いじめ」といった現実的な問題も盛り込まれており・・・ でもいじめっ子と思われた「ハム兄弟」が意外といいヤツで、ホッとしたり 「自立と自律」「やらまいか」 あたらしい自分をつくるんだ ヨウヨとリュウカのその後が気になる

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2013/10/11

いじめに遭っている少女・耀子、居所がなく過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年、立海。 三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。 言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。 内容(「BOOK」データベー...

いじめに遭っている少女・耀子、居所がなく過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年、立海。 三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。 言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。 内容(「BOOK」データベースより) 父を亡くし母に捨てられ、祖父に引き取られたものの、学校ではいじめに遭っている耀子。夫を若くして亡くした後、舅や息子と心が添わず、過去の思い出の中にだけ生きている照子。そして、照子の舅が愛人に生ませた男の子、立海。彼もまた、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しんでいる。時は一九八〇年、撫子の咲く地での三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かしはじめる―『四十九日のレシピ』の著者が放つ、あたたかな感動に満ちた物語。

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2013/09/30

耀子と立海、2人が幼いながらに抱え込んだ重たく深い傷。特に耀子の境遇には冒頭からとても切なくなって辛いが立海や常夏荘の人達と共に過ごす内に少しずつ成長して行く耀子の様子にほっこりできる。常夏荘の大人達の目線の何と温かなことか!子どもの世界を大事にしてあげる忍耐力…私まだまだだなぁ...

耀子と立海、2人が幼いながらに抱え込んだ重たく深い傷。特に耀子の境遇には冒頭からとても切なくなって辛いが立海や常夏荘の人達と共に過ごす内に少しずつ成長して行く耀子の様子にほっこりできる。常夏荘の大人達の目線の何と温かなことか!子どもの世界を大事にしてあげる忍耐力…私まだまだだなぁf(^_^;中盤からちょっと中弛みっぽくて疲れた面はあるけどラスト20ページ位でグッと心を掴まれた。青井先生が耀子や立海を諭す言葉が素晴らしい。読み手もすごく励まされる。耀子と立海にエールを送りたくなる素敵なエンディングだった。

Posted byブクログ