「リスク」の食べ方 の商品レビュー
書店でたまたま見て購入。 レバ刺し禁止に対する疑義に始まり、「トクホ」や健康本を批判的に捉えながら、ゼロリスクを希求することの危険性を説く。 健康本を丁寧に検証していく手つきをみると、なるほど批判的に読むとはこのようなことを言うのだと納得。 また、自分の身は自分で守る、そのために...
書店でたまたま見て購入。 レバ刺し禁止に対する疑義に始まり、「トクホ」や健康本を批判的に捉えながら、ゼロリスクを希求することの危険性を説く。 健康本を丁寧に検証していく手つきをみると、なるほど批判的に読むとはこのようなことを言うのだと納得。 また、自分の身は自分で守る、そのために自分で考える、自分で判断するということが大切であると痛感。
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食中毒をメインの題材に,ゼロリスクの追求がいかに馬鹿げているかを説く…のはいいんだけど,大飯原発再稼働の話題で台無しな感じが。経済界(とか知事とか官僚とか)の圧力で決まったからけしからんみたいなこと言ってて,ちょっと冷静さを欠いてるよねえ。 でも食品とリスクの話やフードファデ...
食中毒をメインの題材に,ゼロリスクの追求がいかに馬鹿げているかを説く…のはいいんだけど,大飯原発再稼働の話題で台無しな感じが。経済界(とか知事とか官僚とか)の圧力で決まったからけしからんみたいなこと言ってて,ちょっと冷静さを欠いてるよねえ。 でも食品とリスクの話やフードファディズム批判はしっかりしていて有益。牛レバ刺し禁止はリスク低減につながらない,関係者の責任回避にすぎない,とか,菌の存在は発症とイコールではないのに,とか。 内部被曝の問題はともかく,原発問題はこの本で言及すべきではなかった。内田樹の脱原発論への掩護射撃だったのかもしれないが,岩田先生もそろそろ内田樹とは距離を置いた方がいいんじゃないかな。せっかく専門知識を活かしたいい文章書くんだし。もったいない。
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「安全」「安心」について、ここ最近並べてかかれることが多いが、その2つは別のものである。安心を求めるのではなく、安全を自分で考えられる消費者でいましょう、ということ。 また、ゼロリスクを求めることはナンセンスであることを、食品に関するいろんなリスクを挙げながら、皮肉っぽくも論じて...
「安全」「安心」について、ここ最近並べてかかれることが多いが、その2つは別のものである。安心を求めるのではなく、安全を自分で考えられる消費者でいましょう、ということ。 また、ゼロリスクを求めることはナンセンスであることを、食品に関するいろんなリスクを挙げながら、皮肉っぽくも論じている。 正しい知識をもち、リスクを理解したうえで、リスクをなるべく低減する必要がある人は摂取しない、加工して取得する、扱い方に注意するなど、正しく対峙しなければいけない。 グルコサミンや抗がん剤に関する記述に関しては、鵜呑みにできないことはわかる。 が、もっと信憑性の微妙な問題はいろいろと世の中にありそうで、なかなかその本質を読み解くことは、一市民としては非常に難しいことが多い。一市民に届くように、と、割愛・まとめて記述することも多いと思われるし、筆者の解釈や思想に大きく寄るところが多いことは十分考えられる。 岩田氏自身も書かれているとおり、この本にも(すべての本にも)バイアスがかかっていることは、忘れないようにしたい。
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ゼロリスク思考の危険性と幼稚さを具体例を上げながら指摘。 はじめにのところに『「この本を読んでいるあなた。あなたもこの問題については共犯者なんですよ、たぶん」といった有責性の自覚を促す、わりと苦々しい本です、本書は』と書かれています。
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『必要なのは現実の安全。根拠のない「安心」は必要ない。「安心」を追求するばかりに思考停止に陥ってはいけない』というのが本書の要だ。『リスク』のとらえ方について、ゼロリスクを追い求めるのは不可能であり、危険ですらあるとし、科学的に、丁寧に検証して、時にリスクは理解した上で引き受ける...
『必要なのは現実の安全。根拠のない「安心」は必要ない。「安心」を追求するばかりに思考停止に陥ってはいけない』というのが本書の要だ。『リスク』のとらえ方について、ゼロリスクを追い求めるのは不可能であり、危険ですらあるとし、科学的に、丁寧に検証して、時にリスクは理解した上で引き受ける必要もあると説く。『安心』を求めて、判断をオカミに丸投げしがちな日本人(わたしも含めて)にぜひ読んでもらいたい一冊である。
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生レバーの禁止を例にとり、医療の専門家と細菌の専門家が違うことを提示。◆専門分野ではこういうことはあるな。
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どのようにリスクに対峙すればよいか。感情的に流されずにクールに分析することの大事さについて、食中毒・トクホ・健康本・放射能を通じて語られています。「もし万が一・・・になったらどうする」の無意味さや、各論的かつ定量的に考えることの大事さについてとても参考になりました。これこそ「大人...
どのようにリスクに対峙すればよいか。感情的に流されずにクールに分析することの大事さについて、食中毒・トクホ・健康本・放射能を通じて語られています。「もし万が一・・・になったらどうする」の無意味さや、各論的かつ定量的に考えることの大事さについてとても参考になりました。これこそ「大人の態度」というものではないでしょうか。
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ルソーは社会契約論の中で、国家は、国民の一般意志を具現化するために存在するものであり、国民が国家に隷属的であってはならない 交通事故死 5000人、自殺3万人以上 喫煙を原因に死亡 19.6万人 餅を喉につまらせて死亡 東京で5年で601人 トクホ 特定保健用食品(リスク低減表示...
ルソーは社会契約論の中で、国家は、国民の一般意志を具現化するために存在するものであり、国民が国家に隷属的であってはならない 交通事故死 5000人、自殺3万人以上 喫煙を原因に死亡 19.6万人 餅を喉につまらせて死亡 東京で5年で601人 トクホ 特定保健用食品(リスク低減表示) 特定保健用食品(規格基準型) 条件付き特定保健用食品 放射性セシウムが問題、セシウムは体内に広く分布、半減期は134で2年、137で30年、セシウムは体外に排泄される 成人では半減期が110日小児では短い 分からないことをわかったふりをしない、それがソクラテスの言う無知の知 放射線や放射能が安全かあぶないかといった大雑把な二元論は避けるべき 俺は正しいと断言し、他者は間違っていると罵倒する このような態度は最も科学から離れた態度 金の都合で安全を安売りしても構わない 大飯原発の再稼働の問題は双方向のリスク 再稼働するもリスク、しないもリスク 安心と安全 こころの中にしか安心、不安はない すべてを他人任せにせず、己の責任で受け入れ、国家も国民もリスクから目をそむけずに対峙する
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