オリーヴ・キタリッジの生活 の商品レビュー
夫婦、親子、隣人、友人など人間関係の機微もストーリーも面白いです。 辛辣で、欠点の多い性格のオリーヴに最初は抵抗がありましたが、章が進むにつれ、好きになっていきました。この体験がなかなか味わい深いです。 ユーモアをたたえながらも、老いと死が主要なテーマです。人生はきついものですが...
夫婦、親子、隣人、友人など人間関係の機微もストーリーも面白いです。 辛辣で、欠点の多い性格のオリーヴに最初は抵抗がありましたが、章が進むにつれ、好きになっていきました。この体験がなかなか味わい深いです。 ユーモアをたたえながらも、老いと死が主要なテーマです。人生はきついものですが、悪いことばかりではないと励まされました。歳とともに沁みる作品ではないでしょうか。 この本はこれから何度も読み返すと思います。
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たまに素敵な表現の文章に出会う。 しかし、ちゃんと集中しないと誰の話をしているのか、わからなくなり読むのが疲れる。 途中で、断念。 もう少し辛抱して読めば良さがわかるのか???
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短編連作集。うーん、ヘンリーの章はとても実感を持って読めたのに、主人公のオリーヴに魅力を感じず読み切るのに時間を要す。人生の辛苦、解決できない距離、老い。
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オリーブが自分の母親とそっくりで読んでいて苦々しかった。 悪気は無いだろうが人を傷つける、それなのに愛情深い面がある。 唐突な場面転換や誰が誰だか途中でわからなくなって、読むのがイヤになった。 しかし、結局読了。 それは心にジワリと響く作品だったから。 読後、今後出会うであろ...
オリーブが自分の母親とそっくりで読んでいて苦々しかった。 悪気は無いだろうが人を傷つける、それなのに愛情深い面がある。 唐突な場面転換や誰が誰だか途中でわからなくなって、読むのがイヤになった。 しかし、結局読了。 それは心にジワリと響く作品だったから。 読後、今後出会うであろう中高年の迷いや心の揺れなどをおおらかに肯定できるような気がした。
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単行本が出た時に1読しているのだけれど、いくら探してもない。どこにもない。近々の読書会のために、文庫で買い直して2読め。 オリーヴの怒りっぷりや毒舌が堂に入っていて、時々吹いてしまう。70年生きていれば、そりゃいろいろあるよね。いいことやいい人ばかり、いい読後感の話ばかりじゃな...
単行本が出た時に1読しているのだけれど、いくら探してもない。どこにもない。近々の読書会のために、文庫で買い直して2読め。 オリーヴの怒りっぷりや毒舌が堂に入っていて、時々吹いてしまう。70年生きていれば、そりゃいろいろあるよね。いいことやいい人ばかり、いい読後感の話ばかりじゃない。ヘンリーが倒れた後も、悲嘆に暮れて泣くというより、こういうことは起こること、と淡々とやるべきことをやるのがよい。 『チューリップ』『旅のバスケット』など結構重いが、オリーヴのキャラが、重さだけに注視させない。
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原題は「オリーブ・キタリッジ」 アメリカ、メイン州の架空の町 クロスビーに住むオリーブ・キタリッジと夫ヘンリー。彼らと何らかの関わりのある町の人々の身に起こる出来事、そこから浮び上るそれぞれの人生、運命を描く連作短編集。 作品によって、オリーブ・キタリッジは主人公であったり、重...
原題は「オリーブ・キタリッジ」 アメリカ、メイン州の架空の町 クロスビーに住むオリーブ・キタリッジと夫ヘンリー。彼らと何らかの関わりのある町の人々の身に起こる出来事、そこから浮び上るそれぞれの人生、運命を描く連作短編集。 作品によって、オリーブ・キタリッジは主人公であったり、重要な脇役であったり、一瞬の通りすがりであったり。 その存在は、時に近景、時に遠景であるため、(おそらく小さいであろう)町全体、町の人々が立体的に浮かび上がり、俯瞰で眺めているような印象を受ける。 堀江敏幸さんの作品風にいうとタイトルは「クロスビーとその周辺」という感じ。 無名で、一見平凡に見える人々の、全く平凡でない営みと人生。 我々の人生も一つ一つを取り出して眺めると、こういうものかもしれない。それらの パーツで成り立っているこの世界。 ジュンパ・ラヒリ作品で素晴らしい仕事をなさっている小川高義さんの翻訳が、本作品でも素晴らしく、この作品を一層魅力あるものにしている。
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「わたしは“こう”だけど、あなたもほんとは“こう”でしょ?」 アメリカ北東部メイン州のクロズビーという海辺の町の住人たちが数十年の歳月の中繰り広げられる、当人達には重大ないくつもの出来事。 オリーヴ・キタリッジの役割は、ある時は当事者、ある時は観察者、ある時は通りすがりとして登...
「わたしは“こう”だけど、あなたもほんとは“こう”でしょ?」 アメリカ北東部メイン州のクロズビーという海辺の町の住人たちが数十年の歳月の中繰り広げられる、当人達には重大ないくつもの出来事。 オリーヴ・キタリッジの役割は、ある時は当事者、ある時は観察者、ある時は通りすがりとして登場するも、いずれもその気性から発せられる個性が、自分も含めた住人達の人生の出来事へ、ほんのちょっと(又は思いがけず大きく)作用する。 訳者あとがきに「中高年の文学」とあるが、「決して穏やかと思わないよう」注意書きが添えられている。 「象のように大型で気性の激しい」オリーヴの四十代から七十代。 この読書の時間の間、モディリアーニの肖像画のような女性(私のオリーヴの印象)に、鑑賞者自身も見つめられ、観察されているよう……。 「わたしは“こう”だけど、あなたもほんとは“こう”でしょ?」と。
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米国の小さな港町に暮らすオリーヴ・キタリッジ。教師をしていたオリーヴ。夫のヘンリーは町で薬局を開いている。一人息子のクリストファ。主人公というわけではない。オリーヴの住む町の人々やオリーヴとその家族たちが主人公の短編集。ちょっとホッとしたり、「まぁ」と思いながらも嫌な気持ちにはな...
米国の小さな港町に暮らすオリーヴ・キタリッジ。教師をしていたオリーヴ。夫のヘンリーは町で薬局を開いている。一人息子のクリストファ。主人公というわけではない。オリーヴの住む町の人々やオリーヴとその家族たちが主人公の短編集。ちょっとホッとしたり、「まぁ」と思いながらも嫌な気持ちにはならない。どの話にも顔を出すオリーヴは、少しづつ歳をとっていく。読後に、ほっこりする感じが良かった。
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息子との喧嘩は息子の気持ちもわかるけど、そんな一方的にこき下ろしても何にもならないなと思ってしまった。
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180711*読了 海外小説らしい小説。 とある町に暮らす人たち。平凡な人々が過ごす平凡な毎日のようでいて、一人一人に悩み苛立ち悲しみや喜び、ドラマがある。 タイトルにもあるオリーブ・キタリッジが全ての短編の主人公なのではなく、時にはオリーブがメイン、ある時にはたった数行の文章に...
180711*読了 海外小説らしい小説。 とある町に暮らす人たち。平凡な人々が過ごす平凡な毎日のようでいて、一人一人に悩み苛立ち悲しみや喜び、ドラマがある。 タイトルにもあるオリーブ・キタリッジが全ての短編の主人公なのではなく、時にはオリーブがメイン、ある時にはたった数行の文章にだけ登場し、主観的、客観的、どちらからも徐々にオリーブの人となりが分かっていくのがおもしろかったです。
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