桜大の不思議の森 の商品レビュー
田舎の不思議。 小学生の頃の田舎のイメージってこんな感じ。未知で不便で緑しかなくて謎なことがいっぱい。 昔話の世界がありそうな。 熊が出るぞ、お化けが出るぞ、妖怪いるぞ、神様いるよが本当に聞こえる。そうなんだねと納得して聞いちゃう。そんな不思議な田舎を描いた物語。 ほのぼのして田...
田舎の不思議。 小学生の頃の田舎のイメージってこんな感じ。未知で不便で緑しかなくて謎なことがいっぱい。 昔話の世界がありそうな。 熊が出るぞ、お化けが出るぞ、妖怪いるぞ、神様いるよが本当に聞こえる。そうなんだねと納得して聞いちゃう。そんな不思議な田舎を描いた物語。 ほのぼのして田舎に行きたくなる。
Posted by
黒沼村の自然の豊かさ、季節の移ろい、不思議と共存する村の人たち、不思議を信じるからこそ感じる恐ろしさ、全てが美しく心が温まりました。 不思議を通して桜大を始めとした村の子供たちの心が豊かになり、成長していく様子が泣けます。 センセイのような大人が近くにいたら、良いなぁ。と思いまし...
黒沼村の自然の豊かさ、季節の移ろい、不思議と共存する村の人たち、不思議を信じるからこそ感じる恐ろしさ、全てが美しく心が温まりました。 不思議を通して桜大を始めとした村の子供たちの心が豊かになり、成長していく様子が泣けます。 センセイのような大人が近くにいたら、良いなぁ。と思いました。 センセイは下町不思議町物語の師匠のような、ソラヤはどこか妖怪アパートの幽雅な日常の龍さんのような雰囲気を感じました。
Posted by
黒沼村で生きる少年桜大を中心とした、不思議と隣合わせの春夏秋冬を綴った物語。 『妖怪アパートの幽雅な日常』などの作者の作品で、食べ物の描写や風景の描写が絶品。食べ物は美味しさが、風景は美しさが滴るよう。この作者さんが亡くなられたのは本当に悲しい。 波あり谷あり、でも穏やかな日々は...
黒沼村で生きる少年桜大を中心とした、不思議と隣合わせの春夏秋冬を綴った物語。 『妖怪アパートの幽雅な日常』などの作者の作品で、食べ物の描写や風景の描写が絶品。食べ物は美味しさが、風景は美しさが滴るよう。この作者さんが亡くなられたのは本当に悲しい。 波あり谷あり、でも穏やかな日々は心を落ち着かせたい時に読むのをオススメします。
Posted by
黒沼村という人と不思議が同居する場所で 桜大(おうた)が不思議と禁忌の場所を体で覚え 成長していく不思議で温かいお話。 ただ不思議とか怖いのではなく、自然や神に対し 畏怖の念を抱くという根本的な事を子供を通して 伝えている。 現代版の遠野物語とでも言ったらいいのか・・・ 不思...
黒沼村という人と不思議が同居する場所で 桜大(おうた)が不思議と禁忌の場所を体で覚え 成長していく不思議で温かいお話。 ただ不思議とか怖いのではなく、自然や神に対し 畏怖の念を抱くという根本的な事を子供を通して 伝えている。 現代版の遠野物語とでも言ったらいいのか・・・ 不思議で怖くて温かくて・・・ 田舎での不思議体験を思い出しました。 忘れてはいけない大切な思いが詰まってます。
Posted by
久しぶりに香月さんの作品を読んだ。 短く、子どもにも読みやすいながら、ほっこり、じーんとする場面がありよかった。 この物語の舞台である黒沼みたいな村は、ちょっと昔の日本のどこにでもある風景であり、風習であり、生き方だったのかなー。 時代と共に変わるのは仕方ないが、便利さやらに飲み...
久しぶりに香月さんの作品を読んだ。 短く、子どもにも読みやすいながら、ほっこり、じーんとする場面がありよかった。 この物語の舞台である黒沼みたいな村は、ちょっと昔の日本のどこにでもある風景であり、風習であり、生き方だったのかなー。 時代と共に変わるのは仕方ないが、便利さやらに飲み込まれず、ちょっと見えないもののチカラ、神秘なんかにも心を向けれた。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
センセイのあたりからぐいぐいと世界観に惹き込まれた。 科学が発展していくなかで、忘れてはいけないことが詰まっている。 人のつながりの大切さや自然の雄大さ、丁寧に作ったご飯の美味しさなど、日々忙しい社会で生活する中で忘れてしまっていることを思い出させてくれるような本だった。 昔からの言い伝えや神様などを信じる人にはぴったりな1冊だと思う。 私は自然の中に神様がいるという考えはとても好きで響いた。あらゆるものに魂が宿ると考え、木や岩を神様だと思って敬い、信仰してきた日本人の心が詰まっていると思うから。 楽しいことばかりじゃないと思うけれど、1度は住んでみたいなと思うくらい、自然に囲まれ人情に溢れた素敵な村だった。 --✄-- 「人間には、知恵と技術がある。これは素晴らしいことや。でもな、だからというて、なんもかも人間の自由にできると思うたらあかんのや。すごい力というのは、恐る恐る使わんとあかんで。人間より大きな力を持った存在がおって、間違うたことをしたら叱られると畏れなあかんで。そんな風に生きた方がええに決まっとる」 「経済成長せなあかんのはわかるけど、自然をどんどん壊したり、伝統文化をないがしろにしてええことらぁ、一つもない」 「人間の中から、どんどん畏れや敬いがなくなっていく。それは、科学や技術が発達していくのと引き替えなんやろう」 (あとがき) 人は「畏れ、敬う心」を、決して忘れてはならない。それを忘れたら、人間は滅びる。日本は、今、滅びかけているようで恐ろしい。 空気が澄んでいて、水と緑が美しくて、時間がゆっくり流れる。豊富な情報も便利なツールもないけれど、暮らしてゆくにはさほど苦にならない。隣近所で助け合えば、たいがいのことはなんとかなる…。私たちは、今さらこういう時代へは帰れない。 --✄-- 農業は自然の条件に左右される。食事は命に関わるから、人々は神様を祀った。現在では機械化が進んでいるけれど、自然の条件に左右されることに変わりはない。自然から離れて農業から離れている人が多く、このことを忘れてしまっているんじゃないかなと。
Posted by
短編の集まりのような中編話。あらすじを見て想像したストーリーとまた違ったが、これはこれで十分楽しめた。センセイみたいな大人が周りにいて、自然と不思議な力に満ち溢れた村に住んで、桜大は恵まれていると思う。面白かった。
Posted by
信心!神様!私には日常生活に登場しない心情ですが「畏れと敬う」って言葉や自然や命に感謝をするって事はして間違いはないなぁって思ったなぁ。田舎では暮らした事がないので少し体験してみたい気もするし私も不思議を体験してみたいなぁ!
Posted by
短編集「黒沼」の表題作でもある黒沼村が舞台で主人公も同じ桜大。黒沼の神隠し事件から後、中学生になった桜大は神様の気配が濃い村でおおらかな大人たちに囲まれて素直にのびのびと育っている。余りにも素直すぎて向こうの世界にひっぱられそうになったりもする。それが当たり前の桜大には外から来た...
短編集「黒沼」の表題作でもある黒沼村が舞台で主人公も同じ桜大。黒沼の神隠し事件から後、中学生になった桜大は神様の気配が濃い村でおおらかな大人たちに囲まれて素直にのびのびと育っている。余りにも素直すぎて向こうの世界にひっぱられそうになったりもする。それが当たり前の桜大には外から来た人の感覚がわからない。村には高校がないので、外の世界に出て外の人のようになってしまうのを怖がるが、変化を受け入れ成長していく姿が描かれている。 理解ある大人たちに囲まれ自然が豊かで四季が美しく、食べ物の実りもある。黒沼村はまるで桃源郷だ。 後半に出てくる外から来た「センセイ」がまた子どもにとって「こんな大人が近くにいたら」という理想の塊のような存在だ。 センセイ自体も紆余曲折があってこの村にたどりついた、ある種の解脱者のようなちょっと不思議な存在だ。 そんなセンセイの古い知り合いである「ソラヤ」も旅する霊能者っぽく、このふたりだけで別のお話ができるのではないのかと思ってしまう。 さらりと読める、お伽話のようなどこか懐かしい物語だ。
Posted by
ブクログ登録時に間違って電子版を登録していたようなので、こちらに替えました。 20180801読了。『黒沼』っていう文庫本とも関連があるみたいだから、今度読んでみようかな。桜大や桃吾みたいな生活ができたら楽しそうだよなぁ。けど虫は勘弁(笑)
Posted by