ヒートアップ の商品レビュー
読むまで気付かなかったけれど。「魔女は甦る」の続編でした。「魔女は甦る」を先に読んでおくことをお薦めします。ネタばれ、というか、前作を読んでいると驚愕の展開が待っていますので。 「魔女は甦る」はホラーサスペンステイストだったけれど。今回のはハードボイルドテイスト。違法薬物「ヒート...
読むまで気付かなかったけれど。「魔女は甦る」の続編でした。「魔女は甦る」を先に読んでおくことをお薦めします。ネタばれ、というか、前作を読んでいると驚愕の展開が待っていますので。 「魔女は甦る」はホラーサスペンステイストだったけれど。今回のはハードボイルドテイスト。違法薬物「ヒート」を巡る麻取や暴力団の抗争と、薬物の恐怖が描かれた作品。 この「ヒート」、ほんっととんでもないなあ。こんなのは作っちゃいけません。恐ろしさが身に染みました。でもそれに以上に七尾の無茶っぷりが、カッコいいを通り越して恐ろしい(笑)。何者だこの人! 一方で山崎のキャラがいいなあ。いつか別の作品で活躍してほしい気もします。
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厚生労働省医薬食品局・麻薬対策課に所属する麻薬取締官・七尾究一郎。 彼らはおとり捜査を許されており、その中でも七尾は“特異体質”のおかげもあり検挙率はナンバーワン。 七尾が今注目しているのは都内繁華街で人気の非合法ドラッグ“ヒート”。 スタンバーグ社が開発した、破壊衝動と攻撃本能...
厚生労働省医薬食品局・麻薬対策課に所属する麻薬取締官・七尾究一郎。 彼らはおとり捜査を許されており、その中でも七尾は“特異体質”のおかげもあり検挙率はナンバーワン。 七尾が今注目しているのは都内繁華街で人気の非合法ドラッグ“ヒート”。 スタンバーグ社が開発した、破壊衝動と攻撃本能を呼び起こし、人間兵器を作り出す悪魔のクスリ。 そのヒートの売人・仙道は用心深く、足取りすら掴めない。 暴力団組員の山崎から手を組まないかと持ちかけられ、呉越同舟と行動を共にして一週間。 仙道が殺され、死体の傍に転がっていた鉄パイプからは、七尾の指紋が・・・。 『魔女は甦る』の続編。 ということで、どれだけ黒くてグロくて痛いのかと身構えていましたが、なんだか普通。 『魔女』と比べると、ということですけどね。 それよりも、ありえない友情物語にほのぼのとしてしまいました。 ある意味ファンタジー。面白かったです。 最大の、というか唯一の謎は、誰が七緒を嵌めたのか。 ですがヒートの奪い合いが、若者のチーム同士から暴力団とチャイニーズマフィア、そして米軍まででてくる事態になっちゃって。 けっこうな(ありがちではありますが)ラストのサプライズが、なんともささやかな印象になってしまったのが残念。 でもナパーム弾にはかなわないわ。 いやぁ、今回は普通に面白かったです。楽しませていただきました。
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- ネタバレ
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中山七里は「さよならドビュッシー」で出会ったので音楽ものが得意かと思いきや、法廷サスペンスも書けて、今度はアクションで攻めてくるなんて!著作の幅広さには脱帽です。今回は特殊体質の麻薬取締官が主人公なわけですが、ダーティーヒーロー感がたまらない。途中、風呂敷が広がりすぎてこの話にどういった決着を付けるのかと思ったけどなんとか着地。終わってみれば一気読み。そして最後にあの弁護士先生の名前が出てきてにやり。作品間のリンク、大好物です。
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