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やし酒飲み の商品レビュー

3.6

57件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

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  3. 3つ

    15

  4. 2つ

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2024/11/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

終始不思議で変な話。出てくる怪物のイメージが日本や西洋の文学で登場するものとだいぶ異なるのもおもしろい。最後の飢饉の話は唐突に感じた。アフリカは未知数かつ時代もよくわからなかったので、不意に裁判やら銃が出てきて、意外と近代的?と混乱したりもした。すでに死を売り渡したので死なない、は便利な設定だと思った。 解説がやはり興味深い。原文が英語ということで、いつかチャレンジしてみたい(相当難しそう)。

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2024/10/27

ナイジェリアの作家による英語で書かれた、夢の中の話のような、奇想天外な小説。 完璧なイケメンについていったら体は全部借り物で実体は頭蓋骨だけだったり、「死」を売り払って「死ぬこと」がなくなったり、家の下で寝ていたら実は市場のど真ん中だったり、とあまりにストーリーが珍妙すぎて一読だ...

ナイジェリアの作家による英語で書かれた、夢の中の話のような、奇想天外な小説。 完璧なイケメンについていったら体は全部借り物で実体は頭蓋骨だけだったり、「死」を売り払って「死ぬこと」がなくなったり、家の下で寝ていたら実は市場のど真ん中だったり、とあまりにストーリーが珍妙すぎて一読だけではなかなか腑に落ちない。 しかし、さすがは土屋哲訳、言語と文体の破格を日本語にも落とし込もうという意気込みが感じられる。

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2024/10/16

常識やぶりの文体で非論理的なストーリー展開が目まぐるしく描かれる。子供の頃遊んでたゲームブックと似た感覚。はじめてのアフリカ文学だったが、普段どれだけ自分が文字によるコミュニケーションにおいて無意識にいろんな約束事にとらわれていることに気付かされる。傑作。

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2024/05/26

十歳の頃からやし酒を飲むことだけをしてきたやし酒飲みが、死んだ自分専属のやし酒造りの名人に会うために旅に出る話。 道中でさまざまなモノと出会い、妻を娶り、「死者の町」へとたどり着くが…… 冒頭から、意味がわからなくてとにかく惹きつけられた。 チグハグな文法、設定が二転三転するキ...

十歳の頃からやし酒を飲むことだけをしてきたやし酒飲みが、死んだ自分専属のやし酒造りの名人に会うために旅に出る話。 道中でさまざまなモノと出会い、妻を娶り、「死者の町」へとたどり着くが…… 冒頭から、意味がわからなくてとにかく惹きつけられた。 チグハグな文法、設定が二転三転するキャラクター。奇想天外イキモノたちがたくさん出てくる、ものすごい想像の世界が広がる物語だった。 読んでいてわくわくして、まるで「初めて 物語を読んだ人間」みたいな感覚になった(語彙力ぅぅ)→ 印象深いエピソードは「頭がい骨」と「親指から生まれた子供」。 どちらも「んなアホな」ってなるんだけど、チュツオーラの不思議な文章だと「そんなことも、あるかもなぁ」って思えるのが面白い。 今まで読んだことがないタイプの物語でほんとに楽しかった。すごいなぁ、アフリカ文学。

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2024/02/21

現代文学のセオリーからは激しく逸脱しているなという感じ。起承転結ははっきりせず、話の前後に繋がりがあるわけでもなく、勧善懲悪とかハッピーorバッドエンドとかいう感性も存在しない。 ただ「ヤシ酒飲みが死んだヤシ酒職人を連れ戻すために旅をして戻ってきて地域を救ったけれど結局いっぱい死...

現代文学のセオリーからは激しく逸脱しているなという感じ。起承転結ははっきりせず、話の前後に繋がりがあるわけでもなく、勧善懲悪とかハッピーorバッドエンドとかいう感性も存在しない。 ただ「ヤシ酒飲みが死んだヤシ酒職人を連れ戻すために旅をして戻ってきて地域を救ったけれど結局いっぱい死にました」という…摩訶不思議な日記を読んでいるような感覚。 自分の物語の読み方が現代文学用にチューニングされている、ということだと思う。 きっとアフリカの民間伝承を学んだり、原文で読んだ方が面白いのだろうな。 アフリカ地域における自然への恐怖心、死の身近さと隔たりを感じることができるという点でも、とても面白かった。

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2024/01/18

アフリカ文学最高峰と聞き読んでみたが。 色々な昔話をつなぎ合わせて無理やり一つの小説にしたようにみえる。 人間と上と精霊や怪物の区別がない世界観は独特。しかし、ストーリーや登場人物のキャラクターに一貫性がない(妻が急に予言し始める等)のが、読んでいて辛かった。あと、けっこう残酷。

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2024/01/01

とても奇妙な冒険物語。 他では見られないような怪異に襲われ、その度にとってつけたような都合の良い設定で危機をすり抜けるのはご愛嬌。 ある調の中にたまにですます調が混じるの、原文のニュアンスとても丁寧に訳したのが伝わってくる。

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2023/12/01

初めてのナイジェリア文学。 イカれた世界にいきなり誘われるようなヘンテコな物語だった。 ”わたしの生活は、やし酒を飲むこと以外には何もすることのない毎日でした” ダメ人間である自分は、こういうロクデナシに目がなく、俺のための小説かもしれないなどと妙なシンパシーを抱いてしまったの...

初めてのナイジェリア文学。 イカれた世界にいきなり誘われるようなヘンテコな物語だった。 ”わたしの生活は、やし酒を飲むこと以外には何もすることのない毎日でした” ダメ人間である自分は、こういうロクデナシに目がなく、俺のための小説かもしれないなどと妙なシンパシーを抱いてしまったのだが、実際はそんなこともなかった。 やし酒職人がいなくなったことで、酒もロクに飲めなくなった主人公がやし酒職人を探しに妻と共に死者の世界に向かうという、何だそれって展開になっていく。 しかも旅先でヘンテコな生き物や人間たちに出会う、いきあたりばったりな物語で、変な小説だなあと思いながら読み進める。 雰囲気としてはラテンアメリカ文学のマジックリアリズムっぽくもあるが、昔話や神話のような感じもある。 短い物語でサクッと読めるのも嬉しいが、読むと酒を飲みたくなる小説だった。

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2023/07/30

すごい話だった。ガズオ・イシグロの「充たされざる者」を思い出したが、思い出しただけで似てはいない。なんと言ったらいいのか分からない作品だった。

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2023/07/21

2023年6月27日(火)にアマゾンで購入。文学カフェ(2023年7月23日開催)のために。2023年7月20日(木)に読み始め。

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