空より高く の商品レビュー
廃校が決まった高校の最後の3年生と熱血先生の青春物語。青いねぇ。生臭いまでに青いけど、人は皆若かった頃があるわけだし、その頃のちょっと恥ずかしかったことを思い出しながら読むと、何気に(ジン先生だけに)ジンときます。下手な洒落ですんません(笑。
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廃校が決まった高校の、最後の卒業生の物語。 涙なしに読めない作品が多い中で、これはあくまでも爽やかな、青春小説という感じでした。 三人組の友情もいいけど、紅一点のムクちゃんも光ってたけど、、、 何か物足りなさも残る。
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読売新聞夕刊に連載されたものに加筆して単行本化。 まずは装丁。天地、小口がぜんぶ青!。表紙もラストシーンのように青空にディアボロが飛んでる。 廃校になる高校の最後の学年の生徒たちが、一期生だった教師の「レッツ・ビギン」に煽られ、卒業を控えてそれぞれのスタートを捜す青春小説。笑え...
読売新聞夕刊に連載されたものに加筆して単行本化。 まずは装丁。天地、小口がぜんぶ青!。表紙もラストシーンのように青空にディアボロが飛んでる。 廃校になる高校の最後の学年の生徒たちが、一期生だった教師の「レッツ・ビギン」に煽られ、卒業を控えてそれぞれのスタートを捜す青春小説。笑えて泣けて、楽しめる。 若い読者の背中を押してくれる本だ。 おじさんの読者には、青春の後悔のほろ苦さにちょっとだけ甘みを加えてくれるかも。 父親が弾き語る『夜空のムコウ』を聴いて、主人公はこう思う。 (以下引用) 未来--僕は「あの頃」をどんなふううに振り返るのだろう。オトナになった僕は、「あの頃」のなにを忘れて、なにを覚えているのだろう。そして、未来の僕は「あの頃」とどこが同じで、どこがかわってしまうのだろう。 全然変わりたくない。ぜんぶ覚えていたい。でも、きっと、僕はたくさんのことを忘れて、けっこう変わってしまうのだろう。それでも、なにかが同じで、何かを覚えていて、そこにヒコザやドカや、ムクちゃんが、いてくれたら--。
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後悔を恐れるな! 「やらなかったこと」ではなく、「やっちゃった事」に対する後悔を! いいですね。子供でなくても勇気づけられる言葉ですね。 この本も元気がわいてきます。
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重松清さんの作品は泣きながら読むことが多いけれど、 今回はどころどころでウルウルしつつ、読み終わった直後に うわぁぁ~っ!と涙が出た。こういうのは初めてかも・・・ で、内容とは関係ないけれどやっぱり指が青くなります~
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廃校になる高校の最後の生徒達の『レッツビギン』 ピエロさんに教わり、ジャグリングやディアボロをしながら、何を始めるのかを考える。ゆる〜い青春モノ。重松清で泣くぞ〜、と思って読むと肩すかしをくう。
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先の見えてきたニュータウン。 そこにある高校も廃校が決まり、後輩のいない最後の学生たちの物語。 あきらめから、前向きに終わりを迎えるようになる高校生。 親の事件、自分の事件、突然の告白、いろんなことを乗り越えていくそれぞれの青春。 相変わらず、重松清は期待を裏切らず、面白かった...
先の見えてきたニュータウン。 そこにある高校も廃校が決まり、後輩のいない最後の学生たちの物語。 あきらめから、前向きに終わりを迎えるようになる高校生。 親の事件、自分の事件、突然の告白、いろんなことを乗り越えていくそれぞれの青春。 相変わらず、重松清は期待を裏切らず、面白かった。 だけど、困ったことが一つだけ。 手に汗握るわけではないけれど、この本を読むと、手が青くなってしまうのだ。
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廃校が決まっている高校の最後の三年生になったネタロー。 具体的な夢もなく、なんとなく日々を送っていた彼の前に現れた熱血教師とピエロさん。 胸熱くなる青春小説。 「みんな、ごはんを毎日おいしく食べられて、毎晩ぐっすり眠れますように。」 ムクちゃんの祈りは正しく強い。 キレイな...
廃校が決まっている高校の最後の三年生になったネタロー。 具体的な夢もなく、なんとなく日々を送っていた彼の前に現れた熱血教師とピエロさん。 胸熱くなる青春小説。 「みんな、ごはんを毎日おいしく食べられて、毎晩ぐっすり眠れますように。」 ムクちゃんの祈りは正しく強い。 キレイな装丁だが、縁の青がベットリ手に付いたぞ。 【図書館・初読・10/8読了】
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初出 讀賣新聞夕刊(2005年3月~11月)単行本化に際し大幅に加筆。 久々に手にとった重松新刊作品。重松作品、以前は発売日に買って胸を高鳴らせながら読んでいたのが本当に懐かしく思いました。 廃校が半年後に迫ったニュータウンにある東玉川高校、通称トンタマで学ぶ高校生四人組の半...
初出 讀賣新聞夕刊(2005年3月~11月)単行本化に際し大幅に加筆。 久々に手にとった重松新刊作品。重松作品、以前は発売日に買って胸を高鳴らせながら読んでいたのが本当に懐かしく思いました。 廃校が半年後に迫ったニュータウンにある東玉川高校、通称トンタマで学ぶ高校生四人組の半年間を綴った物語。 例えば近年の重松作品の傑作と言われている『とんび』のように圧倒的な感動を求めて本作を手に取ると肩すかしを喰らうかもしれない。 重松さんの他作のようにある問題提起(たとえばリストラやいじめ)を読者に投げかけるとか、そういうスタンスで書かれた作品じゃなく、いろんな問題(社会的な問題、家族の問題、恋愛)を重松さんなりに人生の通過点として青春小説として無難にまとめた作品のような気がする。 上記以外の登場人物でもっとも個性的であると言えるジン先生のキャラもそんなに際立ったものだと思えないが敢えてそう書いているのでしょう。 そのあたり新聞連載ということも影響しているのかなと思ったりもする。 紅一点のムクちゃんはネタローにはもったいないような気がすることをつけ加えておきたい、男性読者の方是非確かめてください(笑) 重松さんの作品の中では爽やかな作品だと言えるかもしれないが、多少主人公であるネタローがはっきりしない奴だなと思って読んだ読者も多いだろうと推測する。 ただ、仲間の大切さを謳っている点では読者に伝わることは間違いのないところであり、涙頂戴なしでも筆力の高さを窺い知ることはできますがたとえば重松作品を20冊以上読まれているような方には物足りないと感じるかリラックスして読める作品なのでしょう。 作中で何度も使われる“レッツ・ビギン!”という言葉に集約されるように、どちらかと言えば、中年読者が過去を懐かしく振り返るような作品と言うより、若くて夢のある読者の背中を押してくれる作品だと言えそうですね。 私は少しビターで爽やかな青春小説としてまずまずの評価をしたいと思う。 そして未読の重松作品も手にとりたいなと思っています。
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なんだかんだと言いながら、舞い戻った故郷仙台の図書館活用システムにようやく慣れつつある。 おかげで、最新作にもかかわらず、発売後1週間(予約後1週間!!)で借りられるという快挙。 東京在住時でさえなかったことだ。 手にした本も、心なしか新しい紙の匂いが感じられる。 さて、久々の...
なんだかんだと言いながら、舞い戻った故郷仙台の図書館活用システムにようやく慣れつつある。 おかげで、最新作にもかかわらず、発売後1週間(予約後1週間!!)で借りられるという快挙。 東京在住時でさえなかったことだ。 手にした本も、心なしか新しい紙の匂いが感じられる。 さて、久々の重松清作品。 一昨年の秋、嵌りに嵌って立て続けに10冊以上彼の作品に没頭。 「その日の前に」「君去りしのち」「疾走」「カシオペアの丘で」など心に響く名作ばかりだった。 それ以来だから2年近いご無沙汰だが、今回も同様、読後感の良い作品だ。 2005年、読売新聞夕刊に連載されたものらしいが、何故に単行本化されるのにこれほど時間がかかったのだろう、不思議だ。 重松清。生と死、オトナと子供に真正面から向き合い、問題提起する。 オトナなんて高校生から見ればみんなカッコ悪いんだ。 カッコいいオトナを目指し、カッコ悪い大人にはなりたくないから、若者は未知の世界に向かって旅をする。 一所懸命に生きてもカッコ悪いことはある。 一所懸命になればなるほど、どんどんカッコ悪くなることだってある。 それでもまっすぐに。ひたすら真っ直ぐに。 そう生きていける時代。年頃。 信じられるものがあって、誇りを持てるものがあって、それを支えにまっすぐに。 青春なんて言葉はとても気恥ずかしくて口には出せなかったけれど、今思い返せば、あれはやはり青春と呼べる時期だったのだろう。 未来を信じ、夢を描き、希望を抱いて、一生懸命生きていた。 若いということはなんと素晴らしかったのだろう。 あのまっすぐな気持ちをいつまでも抱き続けたいと思う。 NHKの朝の連続ドラマ小説にベッドシーンが出てこないように、主人公ネタローとムクちゃんの付き合いにも今どきの高校生らしい恋愛シーンは登場してこない。 でも、それでいいのだ、この小説は。 新聞の連載小説だからというのではなく、僕とムクちゃんはそういう関係なのだ。 純粋なのだ、真面目なのだ、まっすぐなのだ。 『卒業』に向かって新しい世界への旅立ち。レッツビギン!! 過去との決別。 もっと飛べ。もっと高く。もっと遠く。空より高く。
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