つむじダブル の商品レビュー
宮下さん目当てで手に取った本。小路幸也さんの著書はアンソロジーでしか読んだことがなかったのですが、いい文章。あたたかくて優しくてそれが宮下さんの紡ぐ言葉ととても合っていた。 年の離れたとても仲の良い兄妹。似ているところはおでことつむじがふたつあるところ。 とっても良質なYA小説...
宮下さん目当てで手に取った本。小路幸也さんの著書はアンソロジーでしか読んだことがなかったのですが、いい文章。あたたかくて優しくてそれが宮下さんの紡ぐ言葉ととても合っていた。 年の離れたとても仲の良い兄妹。似ているところはおでことつむじがふたつあるところ。 とっても良質なYA小説。直接的でなく、にごして交わしてるのだけど、きちんとすっきりする結末。優しくて愛に溢れている、わたしの好きなYA小説でした。
Posted by
小路さんと宮下さんが、交互に書かれているが、違和感なく、兄弟二人の気持ちや心の動き、行動があって、面白かった。 逆に二人で書いて、こんなにしっくりするなんてすごいって思った。 世界観が近いのかな? 素敵な家族の話だった。 つむじが二つある人は、幸運に恵まれるんだって。 そんな幸...
小路さんと宮下さんが、交互に書かれているが、違和感なく、兄弟二人の気持ちや心の動き、行動があって、面白かった。 逆に二人で書いて、こんなにしっくりするなんてすごいって思った。 世界観が近いのかな? 素敵な家族の話だった。 つむじが二つある人は、幸運に恵まれるんだって。 そんな幸運に恵まれた人のそばにいれば、その人も巻き込んで幸せになれる。 子どもで、まだ分からないこと、いろんなことが分かってきて、ちょっと違う視線から世界を眺めるということ。 かけがえのない家族のそばに生きられる幸せ。 読んで満足。
Posted by
小路幸也さん、宮下奈都さんの共著という珍しいスタイルの一冊。 主人公は、共につむじがふたつある兄妹。 小路さんが、高校生でバンドをやっているかっこいい兄(由一)を、 宮下さんが、小学生で柔道をやっている可愛らしい妹(まどか)を、 それぞれ語り手として物語を展開させる。 特にこれ...
小路幸也さん、宮下奈都さんの共著という珍しいスタイルの一冊。 主人公は、共につむじがふたつある兄妹。 小路さんが、高校生でバンドをやっているかっこいい兄(由一)を、 宮下さんが、小学生で柔道をやっている可愛らしい妹(まどか)を、 それぞれ語り手として物語を展開させる。 特にこれといって大きな秘密も無さそうな、 ちょっと田舎な海辺の街で暮らす一家。 いつものように、いつものような毎日が過ぎていくように思えたある日、 その平凡を変えるような、きっかけとなるような出来事が起きる。 一本の母宛の電話。不在だったため代わりに応対したまどかだったが、 後で聞くと、母はそんな人を知らないと言う。 しかし、その後もその女性の名・姿が彼らの周りに見え隠れしていき、 やがて由一をそれをひとつの線に繋げるところまで辿り着くのだが… という、そんなちょっとミステリのテイストもある家族モノの物語。 小路さんと宮下さんがそれぞれ書いたにしては、それぞれの語り手が 変わる時の違和感はなかったなー。プロって凄いね。 宮下さんの小説は1冊しか読んだこと無いので、はっきりしないけど、 全体的な構想や漂う雰囲気は小路さん色が強いのかな。 小路ファンにはすんなりと受け入れられるものだと思う。 それに、冒頭付近で「?」と思った小路作品読者の方には、 ラスト付近にちょっとしたプレゼントがありますよ♪ 個人的な話になるけど、最近はちょっとね、あんまりすんなりうまく 行き過ぎることに物足りなさを感じているのは否めない。 だから、まあ、よかったかなー程度です。
Posted by
共著って、どうよ?と思ったけど、これがなかなか!ミニトーク&サイン会で執筆秘話(?)も聞いちゃったしw ひとりでは書ききれない、お互いを引き出すような好さがあり、ご本人たちも楽しみつつ書かれたということで、新鮮な感じ♪奈都さんは、9歳と11歳(その上にもう一人)のお子さんのお母さ...
共著って、どうよ?と思ったけど、これがなかなか!ミニトーク&サイン会で執筆秘話(?)も聞いちゃったしw ひとりでは書ききれない、お互いを引き出すような好さがあり、ご本人たちも楽しみつつ書かれたということで、新鮮な感じ♪奈都さんは、9歳と11歳(その上にもう一人)のお子さんのお母さんでもあり、10歳のまどかを書くのに、だいぶ心を砕かれたよう。ストーリーは小路さんっぽいけど、奈都さんの書かれたまどかちゃんあっての「つむじダブル」って感じですかねー。一読をお勧めします♪
Posted by
それぞれに心がほかほかと温まる小説を書かれる作家さんが交互に書いたんだもの、優しさがあふれてないわけがない! 高校2年生と小学4年生。この二人の主人公がそれぞれの心の大きさにあった悩み方をし、周りに救われながら成長していく姿に「母親」としてはもうもうたまらず本を抱きしめてしまった...
それぞれに心がほかほかと温まる小説を書かれる作家さんが交互に書いたんだもの、優しさがあふれてないわけがない! 高校2年生と小学4年生。この二人の主人公がそれぞれの心の大きさにあった悩み方をし、周りに救われながら成長していく姿に「母親」としてはもうもうたまらず本を抱きしめてしまったですわよ。
Posted by
2人で書いているのに、違和感が全くない。小学4年のまどかの、迷いながらも前へ進もうとする強靭な意志とソフトな感性が見事に描き出されている。17歳の兄ユイチのパートも良かった。家族の秘密を絡ませ、2人の夢の軌跡を予見する、瑞々しい果実のような小説。 爽やかな青春とあったかい人達、読...
2人で書いているのに、違和感が全くない。小学4年のまどかの、迷いながらも前へ進もうとする強靭な意志とソフトな感性が見事に描き出されている。17歳の兄ユイチのパートも良かった。家族の秘密を絡ませ、2人の夢の軌跡を予見する、瑞々しい果実のような小説。 爽やかな青春とあったかい人達、読み終わってもいつまでも応援したくなるような…
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
まどかの独白を読んで、ずっと昔に10歳女児だったこともある自分はこんなに大人っぽかっただろうかと思う。感じてはいても表現する言葉はもっていなかったな。由一兄ちゃんはどこまでもイケてる高2男子。イヤミになる一歩前の寸止めの出来杉くんか。それぞれの年齢相応よりちょっとオトナな独白が格好いい。みんないい子やなぁ。 「いじめ」はその人の自信の無さが根本にあると思うし、もやもやとして、イラつく思春期の感情を言葉に表現することができたら楽になれるとも思う。 自分の感情を掘り下げる練習をしたいヒトへの教科書にもなりそうな本。 (来年以降の中学受験入試問題で使われることを予想する。)
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ロックとアイドルと年の離れた兄と妹。 ほのぼの優しい家族、なお話。 最後にちょろっと出てくる二人は「ナモナキラクエン」の二人なんだろうなってとこで終わる。 良いことはみつけにいかないと! そして全てを受け入れてくれる誰かを探さないと! しみじみ優しい話。
Posted by
兄のパートを小路さんが、妹のパートを宮下さんが執筆したという本書。 パートごとに違う人が書いているという違和感が全然ありませんでした。 ほのぼのした雰囲気に少しづつ「ひみつ」が加わって、最後まで飽きることなく一気に読んでしまいました! まどかがかわい過ぎます。大好き! 最後の兄の...
兄のパートを小路さんが、妹のパートを宮下さんが執筆したという本書。 パートごとに違う人が書いているという違和感が全然ありませんでした。 ほのぼのした雰囲気に少しづつ「ひみつ」が加わって、最後まで飽きることなく一気に読んでしまいました! まどかがかわい過ぎます。大好き! 最後の兄の想像は、あえて口にしなくてもよかったんじゃないかな?と、そこだけが残念。。 しかし、先日読み終わったばかりの小路さんの「ナモナキラクエン」のワンシーンが出て来た時には思わずニヤリ☆
Posted by
"つむじダブル"小路幸也・宮下奈都著 ポプラ社単行本(2012/09/15発売) ・・・高校生の兄と小学生の妹。兄のパートを小路幸也、妹パートを宮下奈都が執筆。つむじが二つの兄妹・家族の物語。なにやら二人のお母さんには秘密がある様子。知らない女性から電話がかか...
"つむじダブル"小路幸也・宮下奈都著 ポプラ社単行本(2012/09/15発売) ・・・高校生の兄と小学生の妹。兄のパートを小路幸也、妹パートを宮下奈都が執筆。つむじが二つの兄妹・家族の物語。なにやら二人のお母さんには秘密がある様子。知らない女性から電話がかかってきたり、兄のバンドのデビューに反対したり。兄妹がきちんと家族に向き合っていきます。ラストの、兄の考えた回答についてはわたしも作中人物と同じように違うんじゃないかとおもいましたが。・・・ああっ、そう考えられるのも予想して書かれていたのか!(笑) ・・・合作とはなっていますが、流れがあまりにスムーズなので小路幸也単独の著作と変わらないイメージでした。(わたしは宮下奈都未読。)ほのぼの家族ものに好感触を得た方におすすめかと。 ・・・おおっ、ラストにちょい出てきた、”海岸で季節外れの凧上げをしているカップル”は”ナモナキラクエン”の二人じゃないか!・・・うまい演出だ。(笑)
Posted by