ソロモンの偽証(第1部) の商品レビュー
これは物語なのか、それとも神が見た何かの真実なのか。 人間の恐ろしさと勇気、善意に至るまでここまで伝わってくるものだろうか。 やっぱり、この人の書くものは現代ものがイチバンいい。 もちろん時代物が悪いってわけではない、むしろ時代物は時代物のなかでもベスト。 現代に生きている私たち...
これは物語なのか、それとも神が見た何かの真実なのか。 人間の恐ろしさと勇気、善意に至るまでここまで伝わってくるものだろうか。 やっぱり、この人の書くものは現代ものがイチバンいい。 もちろん時代物が悪いってわけではない、むしろ時代物は時代物のなかでもベスト。 現代に生きている私たちにとって、自分そのものじゃなくても、自分の幻想を見ることができます。 読むのが重くて辛くて、でも手が止まらない。 今年かなりの本を読んで、いい本もたくさんあったけど、ベストな予感。 2巻以降が楽しみでもあり、怖くもある。 そういう本に出会えたことが幸せなのかも。
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安心印の宮部みゆきの最新作。しかも超ぶ厚い3部作。 わくわくしながら手に取り、一気読み・・・と思いきや、結構読むのに時間がかかる。でもそれはいい意味で。 登場人物の描き方が緻密で、それぞれの登場人物に感情移入しちゃって、しかもみんな心に闇を抱えているので、休憩しながらじゃないと心...
安心印の宮部みゆきの最新作。しかも超ぶ厚い3部作。 わくわくしながら手に取り、一気読み・・・と思いきや、結構読むのに時間がかかる。でもそれはいい意味で。 登場人物の描き方が緻密で、それぞれの登場人物に感情移入しちゃって、しかもみんな心に闇を抱えているので、休憩しながらじゃないと心が疲れて読めないのだ。 中学を舞台にしたサスペンスだと「告白」が有名だが、あれはある意味ファンタジー的に過剰にした設定。「ソロモンの偽証」はより現実的な中学生活が描かれていて、それが自分の当時を思い出してまた疲れたり。 とにかく体力を使う作品だけど、面白いのは折り紙つきです。 第2部が楽しみ!
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学校に渦巻く悪意に気持ち折れそうになったが…終盤にかけ動き出した展開が第Ⅱ部がめちゃ気になって仕方ありません‼
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所謂「ハズレ」のほとんどない作家として、これまでに著者の多くの作品に触れて楽しませてもらった。久しぶりの現代ミステリということで手にとった本著だが、残念ながらこの第Ⅰ部ではストーリーが動いてこない。巧みな心理描写と数多の登場人物の個性化は期待を裏切らないが、勝手にハードルを上げて...
所謂「ハズレ」のほとんどない作家として、これまでに著者の多くの作品に触れて楽しませてもらった。久しぶりの現代ミステリということで手にとった本著だが、残念ながらこの第Ⅰ部ではストーリーが動いてこない。巧みな心理描写と数多の登場人物の個性化は期待を裏切らないが、勝手にハードルを上げてしまった読者にとってこの「つかみ」は心もとない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
学校のある学年を舞台に次々に起こる悲劇の社会問題提議小説。 表面上の発生する事件は、読書側へは、一つの悲しい事件とそれをめぐる二つの悪意から連鎖しているものだと明示されているように思います。 自殺、いじめ、隠蔽といった少年少女をめぐる社会問題が、実はマスコミの主導で無理やり白日の下に晒しものにされているとしたら。 本巻では宮部さんのダークな面が前面に出てきていますし、マスコミ嫌いな面も出ていますが、ラストで少年少女への希望と期待の芽がどうなるか。 超大作のようですので、まだまだ先に紆余曲折がありそうです。
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まずはページ数の重さに驚きますがそれでも一気に読み切れるのは宮部さんの筆力によるものでしょうか。 登場人物の非常に多いですが、各人物魅力的に描かれていて、そこかしこに「生きる」ことに一生懸命な姿が、ともすれば不快感しか残らない物語を軽くしてるのではないでしょうか。 以下、あらす...
まずはページ数の重さに驚きますがそれでも一気に読み切れるのは宮部さんの筆力によるものでしょうか。 登場人物の非常に多いですが、各人物魅力的に描かれていて、そこかしこに「生きる」ことに一生懸命な姿が、ともすれば不快感しか残らない物語を軽くしてるのではないでしょうか。 以下、あらすじ。 クリスマスに起こった、一人の少年の飛び降り自殺。 そこを巡る人間関係、その事故から広がる人間関係の波紋を、実に詳らかに描いている。 歯止めのきかなくなった悪意の連鎖に次ぐ連鎖が、やがて大きな憎悪となり、誰にも止められなくなっていく。 その悪意は、事件の起こった学校のみならず、担任教諭の隣人、そしてマスコミ、クラスメイトの家族にまで触手を伸ばしていく。 目撃者を名乗る告発状、新たな殺人計画、マスコミの過剰な報道、そして犠牲者が一人、また一人。 個人的に好きな人物は津崎校長と向坂くん。 校長の取った個々の対応は決して悪くなかったと思う。 それでも、事態がどんどん悪化していく様は文字通り坂道を転げ落ちるかのようだった。 狙ったわけはないのでしょうが、タイムリーにいじめの問題もあります。それがメインではないですが。 現実のニュースで、何もしていないかのような教育者像ばかりが独り歩きしますが、第三者だからといって身勝手に批判してばかりでは真実が見えなくなることを再確認した。 向坂君はとても暖かい生徒で、外見からは想像できない思慮深さと思いやりに思わず涙がでました。 話し自体は何度も言う通り、気持ちのいいものではありませんが、読んでみると誰かしら共感できる登場人物がいるはずです。
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久しぶりの宮部みゆきの長編現代サスペンス。犯人がいるかいないかすらわからないままの第一部700ページ。それでもどんどん先を読みたくなるストーリー展開。言葉にすることができない、人の気持ちの機微を、そうそう!そういうこと!ってな感じに表現してくれるのもやっぱりいい。さあ今日から第二...
久しぶりの宮部みゆきの長編現代サスペンス。犯人がいるかいないかすらわからないままの第一部700ページ。それでもどんどん先を読みたくなるストーリー展開。言葉にすることができない、人の気持ちの機微を、そうそう!そういうこと!ってな感じに表現してくれるのもやっぱりいい。さあ今日から第二部だ。
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場面設定はバブル期なのでしょう。でも、現在とリンクする内容で、リアルな進行。中学生の不安定な気持ちがそれぞれ手に取るように分かり、切なく痛々しい。 スピーディで、先が気になる内容なので、コレはまたすぐⅡ巻めも手にとってしまうでしょう。
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は、はやく次を読ませてよ~~~。もう、こうなると思ったから三部作全部出てから読むつもりだったのだ。でも辛抱たまらず「買っとくだけ、買って置いておくだけ」と自分に言い聞かせながら購入してしまい、そうなると、宮部さん久々の現代物が目の前にあるのに読まずにおくなんて、猫にかつ節食うなと...
は、はやく次を読ませてよ~~~。もう、こうなると思ったから三部作全部出てから読むつもりだったのだ。でも辛抱たまらず「買っとくだけ、買って置いておくだけ」と自分に言い聞かせながら購入してしまい、そうなると、宮部さん久々の現代物が目の前にあるのに読まずにおくなんて、猫にかつ節食うなと言うようなもので、ガツガツとあっという間に読了。続きが読みた~~い!と身悶えしている。 しかしまあ「巻を措くあたわず」とはまさにこういうことですね。今日は寝不足です。どうしても途中でやめられなかったのだ。まだ全体像が見えないので、作品としてどうかとかわからないけれど、なんというか有無を言わせぬ物語の力に引きずり回されて、もう降参。一体全体このうねった流れはどこへ向かうのか?
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家族や友人、同僚、上司、知人など わたしの周りにいる人たちのことは、 そのときどきの顔色や様子 たぶん、そういった上辺で いつもアクションを考えていると思う。 「思う」と曖昧になってしまうのは ごく自然に、意識せずにそうしているから よくわからないのかもしれない。 その人たちの...
家族や友人、同僚、上司、知人など わたしの周りにいる人たちのことは、 そのときどきの顔色や様子 たぶん、そういった上辺で いつもアクションを考えていると思う。 「思う」と曖昧になってしまうのは ごく自然に、意識せずにそうしているから よくわからないのかもしれない。 その人たちの心の奥底に わたしの想像もしていないような、 憎悪やコンプレックス 負の感情を育てていたとすると こんなに怖いことはない。 宮部みゆきさんの物語を読むと いつもその怖さを体感する。 そして、純朴で目立たない 善き人のことも体感する。 人という相手を 安易に信用しちゃいけないし、 逆に見えない善意を 見逃してはいけないと実感する。 とても読み応えのある本です。
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