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挑戦する脳 の商品レビュー

3.7

59件のお客様レビュー

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2024/02/25

よかった。 脳がどのように「挑戦」していくのか、そのことを論理的に示していて、納得感と説得感があったように感じる。

Posted byブクログ

2023/12/11

脳が本来的に持っている挑戦する、という性質の重要性と、その挑戦する能力を必ずしも後押ししない日本社会の問題が理解できた。 「自由」「新しい風景」の中に身を置き続けることで、生命自体が更新される。心掛けたい。

Posted byブクログ

2019/10/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

記録的な巨大台風が日本列島を襲う最中この本を読み、少し前に出版された本ではあるが今ここに生きた思想であることを感じた。 個々人の人生のみならず社会は予測できない物事で混とんとしている。過去もそうであったのかもしれないけれど今の時代は地球規模での出来事に社会も個人も巻き込まれている。「待ったなしの暴風雨のような状況に、私たちは置かれてしまっている」。同じ文脈にとどまっていては対処しきれない。新しい文脈に自らを置き、直面する課題や苦境を自らの必然と受け止め、そこから新たな対処法を創造し続けなければならない。これが「挑戦する」ことであり、有限で不完全な生を備える私たちは、この「挑戦する」という行為をもって自らの脳のメカニズムを最大限に活かし、声明を輝かせることができる。 本書の中では「自由」についても問うている。脳科学からいうと、私たちのいう「自由意志」はほぼ幻想。しかし認識上、自由という感覚が自分自身の主体性を保持することに欠かせない。 文脈の外に出ることがまだまだ抑えられがちな日本社会で、そこにはびこるマインドセットの変革を求める一冊。

Posted byブクログ

2019/09/14

日本の不調の理由は「偶有性忌避症候群」にある、という箇所が印象的でした。ルールやコンプライアンスにがんじがらめにされ、誰もが同じスーツで新卒一括採用される日本。 本来何事にも挑戦できるはずの脳の可能性がどんどん狭められています。このマインドセットを根底から変えない限り日本の再生は...

日本の不調の理由は「偶有性忌避症候群」にある、という箇所が印象的でした。ルールやコンプライアンスにがんじがらめにされ、誰もが同じスーツで新卒一括採用される日本。 本来何事にも挑戦できるはずの脳の可能性がどんどん狭められています。このマインドセットを根底から変えない限り日本の再生はない、とこの本は警鐘を鳴らしています。 不確実さが増す世の中、偶有性(「何が起こるかわからないという状況」とのこと)に対処できるようにすることが、いわゆるグローバル社会や、多様な人との共存社会、そしていつ来るかわからない自然災害を生き抜く上でのキーとなります。私達はもっと挑戦しなければならない、日本をもっと挑戦できる社会にしていかなければならないと強く感じさせる一冊です。

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2019/06/08

もっと集中して読めば感動を得られただろうなぁ。 登山の仕方には典型的なものもあれば、非典型的なものもある。登坂ルートが異なる。登るときの方法が違う。学校の教育法は、そこに投入される社会的資源の制約などから、典型的な子供に照準を合わせている。その中ですくすくと育っていくのはい...

もっと集中して読めば感動を得られただろうなぁ。 登山の仕方には典型的なものもあれば、非典型的なものもある。登坂ルートが異なる。登るときの方法が違う。学校の教育法は、そこに投入される社会的資源の制約などから、典型的な子供に照準を合わせている。その中ですくすくと育っていくのはいわゆる「優等生」。しかし、心地落ちこぼれてしまうような「劣等生」でも、学習していないと言うわけではない。学習法が典型的ではないと言うだけのことである。 保護者が子供に十分な「安全基地」を与えることができた場合、すなわち、子供の自主的な挑戦を背後から見守り、それを妨げない。ただ、見守っていると言うメッセージだけは子供に伝え続ける。そして、困ったときには手助けをしてやる。そのような保護者のもとで育った子供は、成人しても自分の中に十分な「安全基地」のレベルを持っている傾向がある。そのような人は、「根拠のない自信」を持ち、それを努力によって裏付けようとする。不確実な状況にも積極的に飛び込んでいき、新たな挑戦を重ねることを好む場合が多い。 笑いは、自分の置かれている状況を「外」から「客観的」に見る「メタ認知」をもたらす。メタ認知を通して、自分と他者との関係を見直すきっかけが得られる。 オルタナティブとは、「代わりとなる、型にはまらない」といった意味を指す言葉。 臨死体験の話。病院のベッドの上に横たわっている自分を、天井から見つめているこのような「臨死体験」は、死と言う最後の挑戦を前にしての、意識ある人間の脳の精一杯の対応であると考えられる。「臨死体験」から読み取られるべき意識と死の関係とは何か?その幻視の中に、人間のどのような願望が込められているのか?

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2019/06/01

脳科学者茂木健一郎の、コラムをまとめた本。コラムとはいえ、一本の筋の通った話しで成り立っており、脳自体が、自由を求めていること、それ故に挑戦していくべきなのだということ、最後の方には自己を鼓舞し、さらに我々日本人に対しても警鐘を唱え、檄を飛ばしている。 本を読むこと自体が...

脳科学者茂木健一郎の、コラムをまとめた本。コラムとはいえ、一本の筋の通った話しで成り立っており、脳自体が、自由を求めていること、それ故に挑戦していくべきなのだということ、最後の方には自己を鼓舞し、さらに我々日本人に対しても警鐘を唱え、檄を飛ばしている。 本を読むこと自体が(他の人はともかく)私にとっては未知への挑戦であり、ミクロ的には挑戦しているのかもしれない。

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2018/11/04

『リヴァイアサンでなければ、輝かない』 中国が自国民へのノーベル平和賞授賞を批判して、独自の孔子平和賞を勝手に創設した。無条件に信奉している権威やルールなどは、自分たちが勝手に縛られていただけなのだと気がつく。中国が傍若無人なとんでもない国としか思えないようなニュースであったが、...

『リヴァイアサンでなければ、輝かない』 中国が自国民へのノーベル平和賞授賞を批判して、独自の孔子平和賞を勝手に創設した。無条件に信奉している権威やルールなどは、自分たちが勝手に縛られていただけなのだと気がつく。中国が傍若無人なとんでもない国としか思えないようなニュースであったが、このような視点でみると、我々も見習うべしという気持ちなる

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2016/10/23

挑戦する脳 一橋フォーラム2016後半の人工知能で茂木健一郎が登壇するということで、一冊くらいは本を読もうと思い、手に取った本を買ってしまった。文章は少々予想と反するものであった。茂木健一郎は脳科学者、理系のイメージが強かったが、文を読んでみると文系の文章のようである(茂木さん...

挑戦する脳 一橋フォーラム2016後半の人工知能で茂木健一郎が登壇するということで、一冊くらいは本を読もうと思い、手に取った本を買ってしまった。文章は少々予想と反するものであった。茂木健一郎は脳科学者、理系のイメージが強かったが、文を読んでみると文系の文章のようである(茂木さんはこのようなくくりを執拗に嫌いそうであるが(笑))。この本はコラム集であるが、コラムごとの考え方の変化がよくわかる。 初めは、非典型な脳についての主題であろうか。キム・ピークというサヴァン症候群の人の話、デレクという盲目のピアニストの話を元に、脳とは欠損を埋め合わせるために、より大きな進歩を遂げるということが述べられている。上記の人々は、障がいを抱えながら、他の部位が人々よりも進化した著名人たちである。デレクについては示唆的である。私たちは、視界という一覧性の下で、より多くの挑戦の機会を失い、聴覚における脳の緊張が失われ、その潜在能力を引き出しきれていないのである。左利きの研究をしていた時に知った脳の可塑性の実例が上記であった。次に面白かったのは、脳は不確実なものと確実なもののバランスをとろうとするということである。自分の中に確実なものが蓄積されるにつれて、私たちは不確実なものを受け入れることができるである。かつて藤原正彦という数学者の本を読んだが、藤原氏いわく、数学者の出身地には宗教的なものを信じる地域が多いという。これは、確実な宗教というものが人々の安全基地となり、不確実性の高い数学という学問で活躍する人を輩出していると解釈できるのではないか。人間社会は不確実性と確実性の入り混じった偶有性というフィールドである。そのフィールドに適応しているのが人間の脳であり、偶有性に対する対処が人工知能の課題なのであるということはなんとなく察知した。後半は一括採用の批判や3.11の話、ウィキリークスの政治学的影響をテーマとしている。時代的という言葉で片づけてしまうのは良くないが、前半より普遍性は低い。 本書は、私人・茂木健一郎のエッセーともいえるものであった。次は、脳科学者・茂木健一郎の本、クオリアについての入門書などがあれば読みたいと思う。

Posted byブクログ

2016/10/06

よく見る俗流脳科学の、たぶん語り下ろしのビジネス本ではなく、筆者がそれなりに考えて書いた跡は感じられる。著者の本の中ではいい方に入るんじゃないかな。 が、特に後半のポエム化にはちょっと辟易。

Posted byブクログ

2016/06/25

挑戦する脳をいきいきと保つためには、今までの文脈を離れた新しい事象に対して、それに向き合う嗅覚と勇気が必要

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