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トッカン(the 3rd) の商品レビュー

3.9

71件のお客様レビュー

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2012/06/25

普段、小説の単行本を買わない私(文庫になってから、が基本)が、シリーズに載せられて、待ちきれずに発売とほぼ同時に購入。 1巻目は現代版地に足がついた図書館戦争?と思っていたが、2巻目でラブ要素少な目だなと思い、その路線は今回も変わらなかった(どんだけ図書館戦争にこだわっているの...

普段、小説の単行本を買わない私(文庫になってから、が基本)が、シリーズに載せられて、待ちきれずに発売とほぼ同時に購入。 1巻目は現代版地に足がついた図書館戦争?と思っていたが、2巻目でラブ要素少な目だなと思い、その路線は今回も変わらなかった(どんだけ図書館戦争にこだわっているのかw) というわけでラブ要素はほんのり漂うくらいだが、ぐー子の成長物語としては、3巻目らしくとてもよい感じに育っている。それはあの鏡も認めているくらいに。といってもあの性格なんで、面と向かって分かりやすくほめるという形ではないが、鏡のセリフも1巻目のころからみて、随分変わってきたなと思う。ぐー子ちゃん、体張って頑張っているし、本人が気づいていないだけでかなり上から(もちろん鏡さんからも)も「認められる」存在になってきているなぁ。 このシリーズに流れている全体的なテーマは、「お金ってなんだろう」だと思うが、各巻にはさらにサブテーマがあるように思う。2巻目が「無駄な自意識は不要(自分は相手にどう見られているかなんて、ほとんど他人は気にしていない)」ということだったが、「おばけなんてないさ」と副題が付けられた3巻目は「相手を正しく理解するのは難しい」ということだと思う(うまく言葉にできているか心配だけど)。身近にいる人でも、またちゃんとわかっているハズの人でも、実は「お化け」のように実態は揺らいでいて、多面的な人間を理解するのは本当に難しい、と。 ぐー子ちゃんは、鏡や周りの人々を通じてそれにだんだん気が付き、人間としての厚みがましているんだなぁと思う。 鏡さんも頑張るぐーちゃんにエールを送りつつ(言葉や態度からは非常に分かりにくいけどっ)、ぐんぐん成長するぐー子に戸惑っている部分もあるんだろうなと思う。次の巻でも更なる活躍はしてもらいたいものの、この調子で手柄を立てて「出世」しちゃったら鏡さんの下にいられないじゃん。あら、どうしましょ。 そして、俗な楽しみの方も。鏡のプライベートや過去が薄皮をはぐように少しずつみられて楽しいのだが、まだまだいろいろ出てきそう。ホント、続きが楽しみなシリーズです。

Posted byブクログ