小川洋子の偏愛短篇箱 の商品レビュー
小川洋子さんが偏愛する短編小説を集めた本。 良きものばかりで、静かな気持ちで読めた。 小説を読んで、想像力豊かに匂いや空気を感じ取れる人間になりたいものだと思った。 きっと小川さんはそれを自然にやっている人なのだろう。 私にはまだできないし、やっても不自然なものになってしま...
小川洋子さんが偏愛する短編小説を集めた本。 良きものばかりで、静かな気持ちで読めた。 小説を読んで、想像力豊かに匂いや空気を感じ取れる人間になりたいものだと思った。 きっと小川さんはそれを自然にやっている人なのだろう。 私にはまだできないし、やっても不自然なものになってしまう気がする。
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いわゆる「怪奇小説」の短編たちを小川洋子がセレクトし、箱に詰めてみました!という趣旨の作品集です。 人には言えない秘密のあれやこれや、少しの切なさ、後引く恐さ。小箱だけれども沢山詰まっていて読み応えのある一冊。 そしてやっぱり谷崎潤一郎は変態だった…笑。
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小川洋子の作品に頻出するモチーフに彩られた短篇ばかりで、読んでいてわくわくした。読書の幅が広がりそう。
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彼女は変態だ。と言うことは小川作品をどれでもひとつ読めば分かることですが、うん、やっぱり変態でした。 解説なんて無くてもこれが小川洋子の頭の中だよと言われれば、はいそうですね、と2秒で納得するレベル。もはや説明不要。
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爪とかさぶたのコレクターだった小川洋子さん。 どんなに綺麗な文章で明かされても引いてしまった。 そんな小川さんの愛した短編よりすぐり。 わたしがバカなのか? 一度読んだきりではちゃんと把握できないお話が何篇か。 こんなに短いのに。 だからこそ何度もめくりなおして何度も読み直して...
爪とかさぶたのコレクターだった小川洋子さん。 どんなに綺麗な文章で明かされても引いてしまった。 そんな小川さんの愛した短編よりすぐり。 わたしがバカなのか? 一度読んだきりではちゃんと把握できないお話が何篇か。 こんなに短いのに。 だからこそ何度もめくりなおして何度も読み直して 結構おもしろかった。 とくに出会えてよかったのは 「耳」 向田邦子 これは、なんとも。 弟のビクターの原因は主人公ということでいいのかな。 洞窟にマッチを落としてしまったのかな。 どうなのかな。 時間軸が過去と現実をいったりきたりして、おもしろかった。 ほかにも、読んで字のごとくの「件」内田百閒 1929年すでに二次元恋愛を成立させていた「押絵と旅する男」江戸川乱歩 とかく、女というものは、よき人を失った翌日から、すでにご飯を食べるものだ!「こおろぎ嬢」尾崎翠 兎狂いの父と娘のグロテスクな話「兎」金井美恵子 のぞきの美学「風媒結婚」牧野信一 とにかく、よかった「春は馬車に乗って」横光利一 おじいに忘れられたおばあがみのむしになる話「みのむし」三浦哲郎 などなど 気になる作品たくさんありました でも個人的に「耳」が読めたことがこの短編集の価値かと。 小川洋子さんの解説エッセイは、正直、解説でもなかったよ? 短編とは読み手にも力がいるので、それを補うエッセイでいてほしかった。よくをいえば。
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さすがは小川洋子さん、目の付けどころが違う。 どんな話が出てきても、解説エッセイを読んでしまえば素直に受け入れてしまう。 なかでも一番、衝撃作だったのが金井美恵子さんの兎。 あの冒頭で不思議の国のアリスを意識した話なのかと思ったら、展開のあまりの血生臭さにいろんな意味で裏切られた...
さすがは小川洋子さん、目の付けどころが違う。 どんな話が出てきても、解説エッセイを読んでしまえば素直に受け入れてしまう。 なかでも一番、衝撃作だったのが金井美恵子さんの兎。 あの冒頭で不思議の国のアリスを意識した話なのかと思ったら、展開のあまりの血生臭さにいろんな意味で裏切られた。 この時頭の中で描いた光景を、私は一生忘れないと思う。
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短さに相反して迫力ありすぎる短篇満載。恥ずかしながら内田百閒や横光利一など、きちんと読んだことなかったので、もっとたくさん読みたくなった。あと、田辺聖子「雪の降るまで」がすごい。こんな達観してる“おひとりさま”になりたい、と書きかけたが多分ムリ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
こういう短編小説集を読むのも久しぶりだ。一編一編が味わい深い。さすがそれぞれの作家が純文学の達人であり、描写力、表現力は素人を唸らせるものがある。
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選ばれた作家は好みの人が多くて面白かったのだが、作品についての選者のエッセイがどことなく的外れな感じ。この人の小説はわりと読んでいるのだが、いつも何か物足りないと思うことと通じているのか。
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