職業としてのAV女優 の商品レビュー
よく書かれてるなと。 鵜呑みにできないものもありつつ、さらっと読んでしまった一冊。 人間淘汰が始まるのではと若干背筋が凍るような感覚がしたのは自分だけだろうか。
Posted by
かつてAV女優とは文字通り食い詰めるか、機能不全家庭に育ち、精神的に不安定な女性がスカウトされその道へ入るのが主流であったのが、2000年代以降はネットの普及や経済不況により男性経験も少ない普通の女の子が自ら応募してくる流れに。 女優の供給過多により、顔やスタイルの高スペック、高...
かつてAV女優とは文字通り食い詰めるか、機能不全家庭に育ち、精神的に不安定な女性がスカウトされその道へ入るのが主流であったのが、2000年代以降はネットの普及や経済不況により男性経験も少ない普通の女の子が自ら応募してくる流れに。 女優の供給過多により、顔やスタイルの高スペック、高学歴などの付加価値が求められ、稼げるのはほんの数パーセント、残りはよりハードな労働量をこなしていくか、仕事のオファーもなく一般のOLよりも収入が低い女優ばかり。 そんな実情を知らずに自ら志願する女性が増加している現象を数字と実例で検証している。 ネットで簡単に応募できて、誰かに認めてもらいたい「承認欲求」が満たされる。 世知辛い世の中で、その気持ちが分かる同性としてやるせない気持ちにさせられる。 AV女優へのハードルが低くなると共にリスクはそれなりにあることを認識し、安易な道を選んで欲しくない、と著者は警鐘を鳴らす。 職業としてのAV女優は「楽して稼げる」時代ではなくなっているのだ。
Posted by
稼げるのは一部の売れっ子だけで、普通にバイトや正社員の給料より若干いいか、同じぐらいのレベルがいいところ。こんなに割に合わない職業があるのかと驚愕します。最近はやりがいや人に頼りにされたい、役に立ちたいという動機からAV女優を志望する女性が増えているというが、AV女優のその後のイ...
稼げるのは一部の売れっ子だけで、普通にバイトや正社員の給料より若干いいか、同じぐらいのレベルがいいところ。こんなに割に合わない職業があるのかと驚愕します。最近はやりがいや人に頼りにされたい、役に立ちたいという動機からAV女優を志望する女性が増えているというが、AV女優のその後のインタビューや取材を見ると、心身ともに過酷な仕事と痛感。
Posted by
AVが作品から商品へ転換してしまったというのは、なるほどと思う。◆いろんなことが消費物になってしまたった現代社会に通じるのか。◆◆AV女優が、今は買い手市場で供給過多であり、もう女性のセーフティネットにはなりえないのか。仕事の上でのセーフティネットはどんどんなくなっていく。パチン...
AVが作品から商品へ転換してしまったというのは、なるほどと思う。◆いろんなことが消費物になってしまたった現代社会に通じるのか。◆◆AV女優が、今は買い手市場で供給過多であり、もう女性のセーフティネットにはなりえないのか。仕事の上でのセーフティネットはどんどんなくなっていく。パチンコ屋、新聞配達、それにこの手の風俗。もう経済的に成り立たなくなっているのかもしれない。◆◆あと、AVの消費者の高齢化。若い世代がもう顧客でないというのも、公営ギャンブルの行く末を見るよう。◆◆いろんな意味で今は転換期なんだ。
Posted by
AV女優を取り巻くこれまでと、今。及川奈央が大河に出て、蒼井そらが中国で人気を集める裏側で、無数に生まれては消えて行く女優たち。 歴史も振り返りつつ、何が変わったか、今どういう状況なのかをまとめる。 ひと頃に比べると、クリーンでライト、「ふつう」になったように見えて、軽い気持ちで...
AV女優を取り巻くこれまでと、今。及川奈央が大河に出て、蒼井そらが中国で人気を集める裏側で、無数に生まれては消えて行く女優たち。 歴史も振り返りつつ、何が変わったか、今どういう状況なのかをまとめる。 ひと頃に比べると、クリーンでライト、「ふつう」になったように見えて、軽い気持ちで出演する人が増えている。その背景や、それが何をもたらしたかは本書のキモ。あくまでも、商品であり、消費されるものであるという重い事実。そして最後には「軽い気持ち」の代償をじっくり考えるように警鐘を鳴らす。
Posted by
特にAV女優や風俗に興味があるわけではないが、現役AV女優がゴールデンに普通に出てたのを見かけたので、そういう世の中の様子を知りたくて手に取った本。 市場ニーズに答えた結果、買い手市場となってしまい、女優に求められるスペックが上がりまくっているという話だった。IT業界より進化...
特にAV女優や風俗に興味があるわけではないが、現役AV女優がゴールデンに普通に出てたのを見かけたので、そういう世の中の様子を知りたくて手に取った本。 市場ニーズに答えた結果、買い手市場となってしまい、女優に求められるスペックが上がりまくっているという話だった。IT業界より進化が早い印象。IT業界はITという言葉に飛びつく馬鹿な客が多すぎた時代が終わり、「ITでどれくらい儲かるのか」と当然のように問われる時代となっている。作れば何でも売れた時代の名残として、普通の技術者と言えるレベルの働き手が稀少に見えるくらい右も左も分からない初心者のなんちゃって技術者が増えて、会社は処理に困っている。 AVや風俗は昔から人間が生きていくために欠かせないものであるという認識であるが、IT業界はやっとインフラになったところと言える。まだ買い手市場というほど価値の分かる顧客はおらず、まだまだインフラの認識が広まっている途中だ。スマフォンとかがその典型だろう。 IT業界より先に進化しきったAV業界は、ITよりひどい就業状況のようだ。ITも3Kとか言われ、突然死とかが普通にある頭のおかしい業界だが、AV業界はもっとしんどそうだ。 IT業界は頭脳で儲ける職種であると俺は認識しているが、実際は誰でもできる仕事とその業務量のせいで、身体が資本のブラック業界と認知されている。AV業界はそういう意味で元々ブラックだったのが多少健全化されてきているようで、IT業界より進化していると言える。IT業界は業界が健全化されるほど問題視されてないから。まぁ、AV業界は市場ニーズにより健全化されたんだが、IT業界は単純に淘汰はなされても、健全化はなされないだろうな。なぜなら、男は自分の性癖を知っているが、ITを買う会社は自分が何を要求してるのか分かっていないから。そういう意味で、IT業界では最も市場ニーズを予測しやすいB2Cが先に進化し、B2Bはその進化の恩恵を受けて変わっていく気がする。 という感じで、AV業界と自分のいるIT業界をついつい比較してしまうくらいに、内情と実態がなんとなく分かる本だった。そういう意味で期待以上だった。
Posted by
個人的にはあまりAVのお世話になったことはないのだが(イヤホントに)、ますますお世話になる気がなくなる一冊。
Posted by
倍率25倍、報酬三万の現実—。AV女優とはどういう職業なのか。十数年間、女優たちにインタビューをしてきた著者が、90年はじめから現在にいたるまでの業界の変遷と、その中での女優の変化を書いている。全く知らない世界のことを知れてとてもエキサイティングな本だった。 十数年前、業界...
倍率25倍、報酬三万の現実—。AV女優とはどういう職業なのか。十数年間、女優たちにインタビューをしてきた著者が、90年はじめから現在にいたるまでの業界の変遷と、その中での女優の変化を書いている。全く知らない世界のことを知れてとてもエキサイティングな本だった。 十数年前、業界を牛耳っていたビデ倫が時代の流れとともに崩壊しはじめ、それを待っていたかのように「ソフトオンデマンド」などの新時代の風が吹きはじめる。彼らは旧態依然のレンタルビデオ構造を壊し、新しくセルビデオというジャンルを形成すると同時に、それまで業界に漂っていた「暴力性」をも払拭しはじめた。 クリーンなイメージを創世することに成功しはじめたタイミングで、女優を志望する女性の層が明らかに変わっていく。それまではどちらかというと田舎のDQNなお姉ちゃんをスカウトマンが引っ張ってくる、というのが多かったが、現役女子大生やOLや人妻などが求人広告を見て応募してくるようになる。 最近の女優は芸能人並みにルックスがいいか、驚くほどスタイルがよくないと、全く売れないらしい。ハードSMや陵辱モノを敬遠すれば、下手したら飲食店勤務のフリーターよりも貧しい生活を強いられるという。しかも身体は消耗品であり、ハードなプレイをすればするほど女優としての価値は下がっていき、収入は減っていく。 巻末に著者は「AV女優を目指す若い女性や、娘をもつ男性にぜひ読んでほしい」と書いてあったが、今の日本をサバイバルしていくという抽象的な視点から見れば、今後のメシの種として、AVをオカズにしている若い男も読んでいて損はないような内容だったように思う。
Posted by
何かに対するイメージってあると思うけど、例えばAV女優に対して、でもそれはすごくお金がもらえるとか、正しい情報ではなく、その情報が時間とともに現代に合致しなくなっていたりして、それを鵜呑みに行動することが危険なことだと感じた。 AV女優になることに興味を持つ女性や、娘を持つ親に読...
何かに対するイメージってあると思うけど、例えばAV女優に対して、でもそれはすごくお金がもらえるとか、正しい情報ではなく、その情報が時間とともに現代に合致しなくなっていたりして、それを鵜呑みに行動することが危険なことだと感じた。 AV女優になることに興味を持つ女性や、娘を持つ親に読んでほしいということだけど、男である自分にとっても大変有意義な本だと思う。
Posted by
男であれば一度はお世話になったであろうアダルトビデオ。そのAV業界の光と闇がよく分かる一冊。視聴者の欲求に答え続けなければならないことが,現在のAV業界を作り上げたことがよく分かる。
Posted by