痛み の商品レビュー
三者三様の警察小説の短編集。貫井さんの話は秀逸で、ぐいぐい引き込まれました。裁判員や死刑制度にも考えを巡らせながら読み進め、犯人にたどり着くまでドキドキした。 福田さんは、今までの作品にハズレがない作家でこの短編も、文句なしにおもしろかった。通訳捜査官が主題になる話でこの人...
三者三様の警察小説の短編集。貫井さんの話は秀逸で、ぐいぐい引き込まれました。裁判員や死刑制度にも考えを巡らせながら読み進め、犯人にたどり着くまでドキドキした。 福田さんは、今までの作品にハズレがない作家でこの短編も、文句なしにおもしろかった。通訳捜査官が主題になる話でこの人物の設定がよい。ぜひ、シリーズで読んでみたい。 誉田さんの作品は留置場の係員の隠れた犯罪の話で、短い会話文のリズムが良くてあっという間に読み終えました。
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貫井さん目当てで、読んだ本。短編だとちょっと物足りない。内容的にも長編で読みたかった。福田さんと益田さんは初読みだったけど、これをきっかけに他の作品も読んでみようと思う。
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タイトルどおり一番目の貫井さんの物語は出だしから痛かった。死刑制度の重さもあろましたね。 福田さんの「シザース」は続篇を読みたくなります。 誉田さんの「三十九番」のエンディング、ちょっと衝撃的でした。
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痛みは感じなかったけど、福田和代さんの作品は登場人物がなんとも爽やかで読後感も一番。警察ものということだったが、それぞれの部署の違いが興味深いかった。
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痛ーい短編集。 それぞれの感想は、なんかオチに既視感が・・・ キャラもいいし、通訳捜査官って目の付け所が良いね。 この容赦ないトコが好きだわ・・・って事で、後にいくほど面白かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
えーと。食事中に読むのはお勧めできません。全体的に。 『見ざる、書かざる、言わざる ハーシュソサエティ』(貫井徳郎) 煽りをつけるなら『猟奇的社会派警察小説』といった感じ。 導入部がだいぶスプラッタでショッキング。 そこから裁判員制度や死刑制度に疑問を投げかける形に持っていくのが いかにも自然でうまいなと思った。 しかしそれすら伏線でしかない辺りがもう天晴れとしか言いようがない。 捕まえてみれば犯人は無駄に頭の回るバカでした、という。 実際のところ今の司法制度の量刑等(起訴する罪状とかね)には 不服というか『いくらなんでもこれは軽すぎだろ』と思うことも多々あるので 最後の数行には心の中で快哉を叫んだ。 決して後味のいい結末ではないんだけど。 『シザーズ』(福田和代) この話だけは食事中に読んでも大丈夫かな。 主人公の先輩のキャラ設定が『アナザーフェイス』と被る(爆)。 読み終わると大友鉄とは決定的に違ってて むしろ全く逆ということが判るんだけど。 肉体的に痛そうな描写があまりないからか 或いは強烈な話2つに挟まれてるからか 読後感はなんとなくホッとできるものでした。 『三十九番』(誉田哲也) 滑り出しは日常の描写が多くて平和的に始まるんだけど 読み進むうちにだんだん怖いことになっていく。 読後感が薄ら寒いなんてもんじゃない。凍りつくかと思いました。 ミスリードの仕方が鉄板なのにもかかわらずのせられてしまう辺り 読ませる力のある作家さんだなと改めて思う。 個人的にはよく知ってる沿線が出てきたことと ある登場人物の名前に思わずニヤリとしてしまいました。
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