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それをお金で買いますか の商品レビュー

3.9

167件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    79

  3. 3つ

    36

  4. 2つ

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2024/05/07

お金があればなんでもできる?できそう、でも何かが違う。そんな例をいくつも紹介。買えるが倫理を失う。色々な事例紹介があり、それに対する筆者の感想をまとめた本。よく言えば広い知見、悪く言えば淡々と事例を述べてるだけ。総合的な評価は普通かなぁ

Posted byブクログ

2023/06/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2012年刊。 それをお金で買いますか?というテーマの一例… ・刑務所独房の格上げ…一晩82ドル ・インド人代理母による妊娠代行サービス…6250ドル ・米国移住権…50万ドル ・欧州で企業が1トンの炭素を排出する権利…13ユーロ ・製薬会社の安全性臨床試験で人間モルモット…7500ドル この世であらゆるものにプライシングされ、お金さえ払えば大体のものは買えるのだ、という態度について考えさせられる。 いい指摘はしているが、翻訳本なので読みづらく、読書中何度も眠くなった。 機会あれば再読して価格をつけることのモラルについて考えたい。

Posted byブクログ

2023/05/06

市場主義の問題について、実際に行われている市場取引の例を挙げて述べている本。 まず驚いたのが、そんな事をお金で取引しているの?と思う事例が非常に多かったこと。じっくり読むと取引する双方にメリットがある内容なのでなるほどと思うが、道徳的には?と思うものが極めて多い。世の中は知らない...

市場主義の問題について、実際に行われている市場取引の例を挙げて述べている本。 まず驚いたのが、そんな事をお金で取引しているの?と思う事例が非常に多かったこと。じっくり読むと取引する双方にメリットがある内容なのでなるほどと思うが、道徳的には?と思うものが極めて多い。世の中は知らない事ばかりだなぁと改めて痛感した

Posted byブクログ

2022/08/13

けっこう前に出た本だが、普遍的なテーマを扱っているので、今読んでもいろいろと考えさせられる。 これまで価値のなかったものに値段がつけられ、需要と供給が生まれたケースは、今も増え続けていると思う。 本の中で扱われた列への割り込み、命名権などは、今日本でもそれほどの忌避感もなく受け入...

けっこう前に出た本だが、普遍的なテーマを扱っているので、今読んでもいろいろと考えさせられる。 これまで価値のなかったものに値段がつけられ、需要と供給が生まれたケースは、今も増え続けていると思う。 本の中で扱われた列への割り込み、命名権などは、今日本でもそれほどの忌避感もなく受け入れられているような気がするし、自分自身、ユニバーサルスタジオでファストパスを買うことや、映画館で少し高い値段を払って周りの人が気にならないボックス席をとることを、それほど疑問には思わずに過ごしている。けれど、それがもともと無料の、慈善事業コンサートなら同じことは思わない。似た事柄でありながら、その溝は以外に深い。裏を返せば精神的な違和感ほどにその事柄は相違がないのだ。そのことにはっとした自分がいた。 経済は大事だし、経済が上手くいっていればたいていのことは解決するものだと、私は思っている。しかし、鈍感になってはならない。自分を戒めた一冊だった?

Posted byブクログ

2022/03/27

それをお金で買いますか?汎用的なものかと思ったが、市場にウェイトのある本でした。日本というより世界向け。期待のベクトルが違かったので星三つです。

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2021/09/08

「実力も運のうち」が面白かったので、サンデル教授の過去本を読んでいます。 お金と道徳という問題。お金で買う・売るという行為が入ってくることで、道徳的な「善」が失われてしまう。 腎臓、幼児、入学試験、爵位、スポーツ選手のサインなどなど。名誉とされるものも売買対象になると。。。 チケ...

「実力も運のうち」が面白かったので、サンデル教授の過去本を読んでいます。 お金と道徳という問題。お金で買う・売るという行為が入ってくることで、道徳的な「善」が失われてしまう。 腎臓、幼児、入学試験、爵位、スポーツ選手のサインなどなど。名誉とされるものも売買対象になると。。。 チケットを転売する。腎臓を売る。物事の解決策として「市場」を用いる経済学者。経済学的には全員がハッピーだが、人間の道徳・心では引っかかる。。 その引っかかる部分を主張すると古いと言われてきたのが、この30年、市場万能の新自由主義時代だったのかと思いました。この市場万能主義に翳りが見え、最後の学歴万能への警鐘が、新刊「実力も運のうち」だったのかなと思いました。

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2021/08/31

「ハーバード白熱教室」「これからの『正義』の話をしよう」のマイケル・サランデルの経済と市場と倫理の話 何度も読み返したり、読み直したり、考えたりしすぎてなかなか読み終わらなかったけどやっと読み終えた~というか読んだだけなのかもしれん。 私たちの生活に密着した「市場主義」 世の...

「ハーバード白熱教室」「これからの『正義』の話をしよう」のマイケル・サランデルの経済と市場と倫理の話 何度も読み返したり、読み直したり、考えたりしすぎてなかなか読み終わらなかったけどやっと読み終えた~というか読んだだけなのかもしれん。 私たちの生活に密着した「市場主義」 世の中にお金で買えないものはない?ある? 買えるもの ・刑務所の独房 1晩82ドル ・インドの代理母による妊娠代行サービス6250ドル ・絶滅の危機にあるクロサイを射撃する権利15万ドル ・主治医の携帯電話の番号 年に1500ドル~ あとは、逆にもらえる方法 ・ダラスの学校で1冊本を読むと2ドルもらえる ・体のどこかに広告を出す777ドルもらえる などなど… 世の中に値段のついていないものはない… 「需要と供給」「ギブアンドテイク」で成り立ってるならいいじゃん~ これが市場自由主義の世界だ~ という声が世の中にある いやいや…果たしてそうなんだろうか? マイケル・サランデルはこの本の中でこういう例を出している 「国立自然公園にゴミを捨てる人に罰金を科す。じゃあ金持ちはお金を払うから国立自然公園にゴミを捨て放題でもいいのか?」 これってすごくわかりやすい お金払ってるから何してもいいだろ的なことを主張する人はたいがいこんな感じの俺なりの理屈を通す。 「道徳の売買」の恐ろしさ 後半は生命保険の話をしてるんだけど これもまた考えさせられる 知らないうちに人は「お金」と「市場」に踊らされていて 「道徳」「倫理」を売り買いしているのかも いや、結局「正義」の話なのか… いや~この本あと100回ぐらい読まないと ちょっと私では浅すぎてちゃんと理解できてないかもしれん… うむむ…また読もう。

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2021/05/23

2012年の作品。その時点で市場主義が蔓延る結果としての市民の分断を指摘している。 市場主義をどこまでがよく、どこからが悪いとするかは道徳の問題としており社会によっても時代によっても違うのだろうと思った。

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2021/02/21

2012年の作品。「これからの正義の話をしよう」が大ベストセラーになった、サンデル教授の1冊。こちらも面白いですね。 行きすぎた市場主義。本来は道徳的に、社会規範的に取引の対象になってはいけないはずの物事にまで、市場主義の影響が及ぶ。取引可能な汚染許可証、貴重な野生動物の狩猟権...

2012年の作品。「これからの正義の話をしよう」が大ベストセラーになった、サンデル教授の1冊。こちらも面白いですね。 行きすぎた市場主義。本来は道徳的に、社会規範的に取引の対象になってはいけないはずの物事にまで、市場主義の影響が及ぶ。取引可能な汚染許可証、貴重な野生動物の狩猟権、血液や臓器の売買、公共財の命名権、生命保険の売買によって人の死までもが取引の対象に。。 リーマンショックで、行き過ぎた市場主義に警鐘が鳴らされたはずなのに、トランプ政権的な流れの中でまた、社会正義は軽視されるようになり、そしてまたバイデン政権で揺り戻しが起きようとしている。サンデル教授は、どこまでが市場主義が入っていい分野なのか、社会的な議論をしっかりと進めなければならないと主張されていますが、この大きな流れをみると、揺れ動きながらもアメリカ社会は、ちゃんと悩んでいる印象もあります。 一方で、日本はどうなんだろう。ゼロリスクを好む国民性もあって、行き過ぎた市場主義にはなっていないとは思うのだけど、正面からの議論が苦手な国民性もあるので、社会的なコンセンサスは構築されていない。だから何か起きると扇動的なマスコミの報道にも影響されて、極端な方向へ全体が流されがちということも言えるかもしれません。

Posted byブクログ

2021/03/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「金で買えないもの、買えるが買うべきでないものはどこに線引きされるべきか」 ハーバード大学名物教授による市場主義の問題提起。 ・良かった点 2012年出版。世相を見るに慧眼だなーと。日本はアメリカより10年遅れる、とよく聞くけど予言書みたいな現実に「おわ~~」と呻きながら読む。「金が全てじゃねぇが、全てに金が必要だ」って漫画にもあったよなー。 ・よくなかった点 「ファストトラック」「インセンティブ」「非市場的規範」「商業主義」・・・問題の根っこは同じなので早めにまとめに入ってほしいのですが結構堂々巡りしていて長い。あと多分「お金で買えない道徳的・市民的善というものがあるべき」という論旨なんだけど、ならばそれをどうやって普及していくか、そこまでは言及していないのであくまで端緒。 総評 切り口は面白いが話が長い。 このままだと多分市場の失敗がどうしようもなくなるまで、各々が欲望のままに非市場的領域を踏み荒らして不毛の地を作るんだろうなあと。一方最近、地球規模の良心的運動・SDGsが流行りなのは激しさを増す商業主義への揺り戻しなのかなーという気も。 とりあえず個人でできることといえば「それはちょっとね・・・」という自分のラインで都度NOということくらいかなぁ。みんなやってる、そんなのやせ我慢だ、って馬鹿にされそうな流れでも、守るべき一線があればそれは最終そんなに悪い選択肢じゃなかった、と思えるようになればいいのだけどどうだろう。

Posted byブクログ