毒婦。 の商品レビュー
「不美人を笑う男たちを利用した不美人の犯罪」。婚活サイトで出会った男たちを「ケア」しながら騙し、あげく殺した木島佳苗のルポで、エンタメ+社会批評として最高に面白い。著者が公判で目撃した佳苗は決して「不美人」ではなかった。毎回服装と髪型を変え、女としての自分を演出しながら、被害者の...
「不美人を笑う男たちを利用した不美人の犯罪」。婚活サイトで出会った男たちを「ケア」しながら騙し、あげく殺した木島佳苗のルポで、エンタメ+社会批評として最高に面白い。著者が公判で目撃した佳苗は決して「不美人」ではなかった。毎回服装と髪型を変え、女としての自分を演出しながら、被害者の男たちにいらだち、弁護士と談笑する佳苗。「リングイネ」を知らない検事に対して「そんな男に佳苗を裁いてほしくない!」という著者の絶叫には笑ってしまったが、「リングイネ」を知っている男の方がかえっていやらしいんじゃないか? このエピソードからしても佳苗のやったことは女子の女子による女子のための犯罪という感じがするけれど、著者が主張するように、バブル期からバブル崩壊の狭間の日本社会が生んだ必然的な犯罪というのもすごくよくわかる。本書のスピンオフである『毒婦たち』(上野千鶴子、信田さよ子との鼎談)とあわせて読むべし。
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事実は小説より奇なり。どうして詐欺・殺人を行ったのか。こんなに大胆不敵、残酷無比な人はなかなかいない。わからないからおもしろい。もっと知りたくなる。
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女性にしか解らない視点で中立的に書かれていました。「性別が違うだけで事件の印象も大分違うんだなぁ」と感心しました。 本件は、まだ裁判中ということもあり殆どが謎のままです。木嶋佳苗が女子力に長けていたことなどは解りましたが、一番知りたかった「殺人の動機」や「お金に執着する理由」など...
女性にしか解らない視点で中立的に書かれていました。「性別が違うだけで事件の印象も大分違うんだなぁ」と感心しました。 本件は、まだ裁判中ということもあり殆どが謎のままです。木嶋佳苗が女子力に長けていたことなどは解りましたが、一番知りたかった「殺人の動機」や「お金に執着する理由」などは解らず終いでした。何が彼女をそうさせたのか、一歩踏み込んだ取材をして欲しかったです。
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ライターが女性である事で、内容が女性よりだ、とかいろいろ言われているけど、私は女性だから気づけたと思われる視点が書いてあるだけで第三者の率直な表現だと感じました。 佳苗、あんたすごいよ…
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木嶋佳苗の不気味さもさる事ながら、この社会における女性と男性の不均一さの感覚を筆者の視点を通して気づかされた。まるで幸せを噛み締めてさせた上で命を奪うことを義務とされた死神のように人の心を弄んで、それによって自分がすり減ることも厭わない、そこまでの強さをどんなふうに身につけたのか...
木嶋佳苗の不気味さもさる事ながら、この社会における女性と男性の不均一さの感覚を筆者の視点を通して気づかされた。まるで幸せを噛み締めてさせた上で命を奪うことを義務とされた死神のように人の心を弄んで、それによって自分がすり減ることも厭わない、そこまでの強さをどんなふうに身につけたのか。家庭環境にそれを求めているが、それで説明できるわけでもない。殺された方にも、殺した側にも広がる闇。そう、深く、暗い闇。
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話題になったときに読みたいと思ったのですが、少し怖くて読んでいませんでした。今回、読んでみて事件のこととは別に考えさせられる部分がいろいろありました。 なかなか感想を書くのが難しいです。
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控訴審が始まるということで、興味再燃。 木嶋被告絡みの本を図書館で3冊借り、その第一弾として読みました。 私の中では「つかみどころがなさすぎる女性」である被告の振る舞いがテレビでは報道されないところまでわかったとはいえ、やっぱり「つかみどころがない」という感想は変わらないままで...
控訴審が始まるということで、興味再燃。 木嶋被告絡みの本を図書館で3冊借り、その第一弾として読みました。 私の中では「つかみどころがなさすぎる女性」である被告の振る舞いがテレビでは報道されないところまでわかったとはいえ、やっぱり「つかみどころがない」という感想は変わらないままでした。 逆に、証言にあがった男性や遺族の方々の話に「?」と感じることが少なからずありました。 だからといって被告に同情したり理解できる部分は皆無ですが、何となく微妙な引っ掛かりを覚えることがちょこちょことありました。 「デブス」扱いで報道されっぱなしで「確かにどうしてあんな感じなのにモテるの?」と思ってましたが、去年あたりに雑誌でチラッとみた直筆の手紙の綺麗な文字、言葉の選び方に妙にゾクッとしたのを覚えています。 その手紙から何とも言いようのない「女の匂い」みたいなものを感じ、見た目でないところにあるもっと奥深いところでの「(男性の)吸引力」が半端ないような気がしました。 知っても知っても表面的な情報だけが増えていくばかりで、謎だけがどんどん深まっていく感じがします。
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ちょうどこの本を借りた日にテレビのニュースで木嶋佳苗が出てきてて、タイムリーな感じで読み始めました。 なんとなく自分と同じ年代の人の話は気になるんですが、この事件もそんな一つ。 読めば読むほどこの人の価値観は理解不能…とか思いつつなんかこれだけ潔いとかえってすごいわとか思いつつ...
ちょうどこの本を借りた日にテレビのニュースで木嶋佳苗が出てきてて、タイムリーな感じで読み始めました。 なんとなく自分と同じ年代の人の話は気になるんですが、この事件もそんな一つ。 読めば読むほどこの人の価値観は理解不能…とか思いつつなんかこれだけ潔いとかえってすごいわとか思いつつ。 結局どうなるのかな?裁判は。
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図書館にて借りました。 レビューはブログにて。 http://ameblo.jp/minori-0325/entry-11598285095.html
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木嶋佳苗の裁判傍聴記録。 かなり女性目線、著者の感情が入っている部分が多く、 面白いがけっこう偏りのある見方かとおもった。
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